累計経営者579人に取材、掲載社数311ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

スマホ・ソーシャル業界の起業家インタビュー

GMO TECH株式会社 代表取締役社長 鈴木 明人

スマホ・ソーシャルまず新製品を世に出してその後で完成度を高めていくんです

GMO TECH株式会社 代表取締役社長 鈴木 明人

2014 年12 月。上場企業を輩出しているGMO インターネットグループから新たなIPO企業が誕生した。東証マザーズに上場を果たしたGMO TECH だ。成長分野であるスマホアプリ向けのアドネットワークや企業のWeb マーケティング支援を事業領域として、最先端のテクノロジーを駆使した事業を展開。旺盛な新規事業への挑戦を行う同社代表の鈴木氏に、急成長の理由や今後の事業ビジョンなどを聞いた。

※下記はベンチャー通信59号(2015年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

技術をベースとした新規事業への挑戦でWeb/アプリマーケティング分野を牽引する

―2014年12月に東証マザーズに上場しました。Web/アプリマーケティング分野は競合が多いと思います。そのなかで抜きんでることができた要因はなんですか。

 技術力の強さです。そもそもWeb/アプリマーケティングの分野は新しい事業分野。各社とも開発には前向きです。そのなかでも当社は市場に新たな動きが出てくる前に、予測を立てて手をつけていく。市場がまだ確立していないものであっても開拓していく、旺盛な開発マインドをもっています。インターネット関連の製品は工業製品と違い、ヒットする予測がつくものについては早目早目に開発に取り組まないと、先行者利益が得られにくいからです。
 もちろん他社も開発を重視しているでしょう。ですが、市場が形成される前に投資することは、リスクを負うことにもなる。そのため、慎重にならざるを得ない側面があります。しかし当社はリスクをとって挑戦する。しかも幸い、これまで経営に影響を与える大きな失敗はしていません。

―それは事前に緻密な市場調査をしているからなのですか。

 いいえ。まだ市場のないところに製品を投入していくので、緻密な調査を100%行うことは不可能です。まずある程度のレベルで開発し、製品を市場に出す。その後に、お客さまの要望や反応などを分析し、半年くらいの間に商品をチューニングしていきます。
 具体的な製品がない企画書レベルでは、なかなか話は進まない。まず製品を世に出して、その後に完成度を高めてゆく。それがネット社会の製品開発の手法として適していると思います。

「好き」や「趣味」が進む道を切り拓く

―三菱自動車、日産自動車、リクルートと大企業を渡り歩いた鈴木さんが、2006年に起業に踏み切った動機はなんでしょう。

 学生時代からクルマの愛好家仲間として数多くの経営者とつきあう機会があり、その影響です。私のキャリアを振り返ると「クルマ好き」というのが大きなファクターでした。小学生のころからクルマが大好きで、それもちょっと変わっていて、ビンテージに近いようなクルマが好きでした。就職先として自動車メーカーを選んだのもそれが大きな理由です。
 一方で、小学生のころからMS-DOS やPerl を使ってプログラムを組んだり、大学生のころはWebサイトをつくったりしていました。自動車メーカーで勤務するかたわら、自宅にLinux サーバーを置いて、ECサイトをつくって運営していました。リクルートに移ったのも『カーセンサー』というクルマ雑誌を愛読していたからという点とビジネスを学ぶ2点がありました。
 会社勤めのかたわら、クルマ愛好家仲間の経営者の生き方に触発されて、「起業したい」とずっと考えていました。とはいえ、個人で事業をやるのと会社を起業するのとは大きく違います。起業するには全責任をもって経営や人材をマネージメントしていく難しさがあります。そのスキルや感性をリクルートという起業家を輩出している企業のなかで身につけられた。そこで起業に踏み切ったのです。
 創業当初はWebサイトの制作をやっていたのですが、自転車操業のような状態で、足元がなかなか定まらない。そこでSEOに事業の軸足を定めました。というのも、その分野がたまたま得意だったものですから。毎月継続して売上がのぞめることもあって、設立半年後にそちらに切り替えました。

「5年後には上場したい」その想いを形にした

―2009年にGMOグループにジョインしました。どんな経緯だったのですか。

 Webの制作からSEOに軸足を変えたことで、会社を去っていった人もいます。しかし、会社はサスティナブルなものでなくてはならない。そのためには仕事をつくって会社を育てていかなくてはならない。そのために必要なのは営業力ですが、当社はその面でまだ課題があった。
 一方、GMOには開発力やSEOのナレッジ部隊が必要でした。それぞれの「もつ・もたない」がちょうど合致するよい関係でグループ入りすることになったわけです。そのとき「5年後には上場したい」とグループ代表の熊谷に伝えました。
 正直その時点では、実現性があるとはあまり考えていませんでしたね。

―今後のビジョンを聞かせてください。

 追い風が吹いている分野、そのとき「いける」と感じる分野、「伸びる」と確信できる分野に集中して進出していく、というのが基本戦略です。しかし、事前に「この分野」と決め打ちはしません。また、自社のエンジニアが開発し制作していく、という姿勢は堅持しようと思っています。いまの段階では、スマホに注力しています。
 今後、どの分野でも条件にあうものであれば、可能性を追求していきたい。経営的にも、複数の事業に軸足を置いてリスク分散することは重要ですから。また、これまでは新規事業はおもに私が決定していましたが、これからはメンバーにまかせていきたいですね。

熱中できる人、がむしゃらな人が歴史をつくっていく

―そのビジョンを達成するために、どんな人財を求めていますか。

ひとことでいえば、熱中できる人ですね。当社はベンチャー企業。これからインターネット業界における歴史をつくっていけるポジションにいます。私は、当社を日本のビジネスの歴史に残る会社に育てたい。ビジネスをやっていくと、必ずアップダウンがあるものです。それでへこたれていては大成しません。打たれ強い。強い自我をもっている。「これでやっていく」という想いがある。そういう人に期待しています。

―ベンチャーへの就職や起業に関心のある学生に向けてメッセージをお願いします。

 「自分はこれが強い」というモノをひとつ、もつことが大切だと思います。それはなんでもいい。私もクルマが趣味で、人脈が広がり、触発されて起業に至ったのです。知識を深く追究していけば、いつか点と点が結びついて新しいアイデアが生まれる。また、その追究のなかで築いた人脈が困ったときフォローしてくれたり、メンターとなってくれる人が出てくるものなのです。
 どんな世界でもマメな人や凝り性な人、突きつめることができる人が、世界を切り拓くことができると思います。
「これからの日本や世界のビジネスを支える」「次の時代へも続いていく会社をつくっていきたい」。そんな気持ちで入ってきてほしいですね。

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