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不動産業界の起業家インタビュー

アットナビベトナム 代表取締役 加藤 優次

不動産日本企業のベトナム進出をトータルサポート

アットナビベトナム 代表取締役 加藤 優次

加藤優次氏は、2003年に24歳で起業し不動産仲介事業や建築事業などを展開し、同社を7期連続で増収に導いている。そして2009年9月、加藤氏は新たに海外事業をスタートさせた。経済成長の著しいベトナムに、現地企業との合弁会社「アットナビベトナム」を設立したのだ。日本の不動産仲介会社によるベトナム本格進出は※日本初。同社は現地不動産の仲介事業を中心に、日本企業のベトナム進出をトータルにサポートしている。今回は加藤氏に、ベトナムに注目している理由、ベトナム進出のポイントなどを聞いた。
※日本の不動産仲介会社が“現地企業との合弁会社を設立して”、ベトナムに進出したのは「アットナビベトナム」が初めてである。

※下記はベンチャー通信41号(2010年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―2009年9月、御社はベトナム企業との合弁会社「アットナビベトナム」を設立しました。ベトナムではどのような事業を展開しているのですか?

加藤:日本企業のベトナム進出をトータルにサポートしています。中核サービスは賃貸不動産の仲介。Web上でオフィス、社宅、工場、倉庫など、現地の不動産物件をご紹介しています。そして、物件の内覧時には空港までクライアントをお出迎えし、現地の物件までご案内しています。すでに事業開始から2ヵ月間で、10物件以上を仲介しました。現在のクライアントはメーカー系の大手・中堅企業が中心。ベトナム進出の目的は、コスト削減ですね。自社製品の製造拠点の一部をベトナムに移し、製造コストを下げるわけです。最近では、様々な業種の企業からのお問い合わせも増えています。中には、ベトナム市場で売上拡大を目指す企業もいらっしゃいます。その他にも、ベトナムの業種別市場調査、現地視察サポート、現地法人の設立支援、現地での人材採用支援、現地企業とのアライアンス支援なども行っています。また、当社の現地スタッフは日本語とベトナム語・英語の両方が堪能なので、通訳としても好評ですね。

―アットナビベトナムの強みを教えてください。

加藤:日本企業とベトナム企業、双方の長所を併せ持っていることです。ベトナムに日本の不動産仲介会社はいくつかありますが、現地企業との合弁会社は当社だけです。そのオンリーワンの立場を活かして、ベトナムの不動産事情や商慣習に精通し、日本式のきめ細やかなサービスを提供しています。ちなみに、ベトナム不動産の問題は物件の空室率が低いことです。首都ハノイの主要物件の平均空室率はわずか6%。この数字は日本の主要都市の平均賃貸空室率の1/5です。午前中に物件が空いたら、午後には埋まってしまうくらいなんです。ですから、当社では"近い将来の空き物件"も含めて、クライアントにご紹介しています。それが可能なのは、当社が独自の情報網を現地で構築しているからです。現地の不動産組合、ビル管理会社、清掃会社などから常に最新情報を得ています。つまり、入居企業が移転する前に内部情報をキャッチするわけです。

―なぜ御社はそもそもベトナムで事業を始めたのですか?

加藤:日本企業のアジア進出は増加の一途をたどっています。その中でベトナムという国は非常に魅力的なんです。日本企業の潜在ニーズは高いと考えました。そこで、当社が「不動産仲介」というインフラを押さえようと考えたんです。すでに製造拠点などの移転先としては、日本企業の注目が集まっています。

―日本企業にとって、どういう点が魅力的なんですか?

大きく3つあります。1つ目は「人件費」。ベトナム人の平均月収は130ドル前後。高度な技能を持つ専門職の場合でも、月収200~300ドル程度です。これらの水準は日本の30分の1、中国の3分の1という低さなんです。また、ベトナムは労働人口も豊富です。人口は約9200万人、平均年齢は26.9歳という若さです。ちなみに弊社の『外国人ワンストップ採用サポート』を利用していただければ、優秀な大学を卒業したベトナム人を普通に日本で雇用できます。  これは、人材マッチングから面接、VISA取得から入国後のアフターサポートまでワンストップでお任せいただけます。採用費用も実習生雇用に比べても安価ですから本当に好評です。

ほかに、定番ですが「※研修生・実習生制度」を活用すれば、ベトナム人に日本国内で働いてもらうことも可能です。これは日本語の習得を前提として、日本国内で3年間の実務労働に就いてもらう制度です。実質負担、月16万円程度の給与で優秀な人材を採用できる。大企業・中小企業問わず、メーカー系、システム系、建築・建設系の企業は、すでにこの制度を活用しています。将来のベトナム進出を念頭に置いている企業は、現地の中核となるベトナム人社員を育成するために、この制度を活用しています。つまり、日本で学んだ研修生・実習生が帰国するタイミングでベトナムへ進出するわけです。2つ目は「国民性」。ベトナムの国民性は日本に非常に似ています。勤勉で手先が器用なんです。そして、総じて親日的。たとえば、ベトナム中央銀行の元総裁も親日派として知られています。彼は※ドイモイ政策(経済の自由化)を推進し、ベトナムを経済成長に導いた立役者。この元総裁は京都大学への留学経験があり、日本で学んだ考え方を自国の経済政策に活かしたそうです。3つ目は「成長性」。現在のベトナムは「日本の高度成長期に近い」と言われています。実際、ハノイ-昆明(中国)間、ハノイ-バンコク(タイ)間など、高速道路網の整備が急速に進んでいます。また近い将来、ハノイ-昆明(中国)-レド(インド)までの1240キロの高速道路網が完成予定です。2007年にはWTOに正式加盟し、2009年に株式市場が発足。今年はASEANのホスト国を務めます。そして、今後も8%前後の高い経済成長率が見込まれています。これはBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)やVISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、タイ、アルゼンチン)といった新興成長国の中でもトップクラスの成長率です。

※研修生・実習生制度:開発途上国への国際貢献と国際協力を目的として、日本の技術・技能・知識の修得を支援する制度のこと。
ベトナム人の場合、日本語の習得を前提として、日本国内で3年間の実務労働に就くことができる。
※ドイモイ(刷新):1986年のベトナム共産党・第六回大会で提起されたスローガン。主に経済(価格の自由化、国際分業型産業構造、生産性の向上)、社会思想面で新方向への転換を目指すものである。

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