累計経営者579人に取材、掲載社数300ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

著名起業家インタビュー

株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長 藤田 晋

著名起業家24時間365日100%経営に集中し勝負どころを見極めよ

株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長 藤田 晋

「アメーバ、ブログ♪」。最近、巷でこのフレーズをよく耳にする。『Ameba』は3,000万人以上のユーザーが利用するインターネットメディア。『Ameba』といえばブログ。これは一般的に広く認知されているといっていい。しかし、同メディアを運営するサイバーエージェントは、かつてインターネットの広告代理専業だった。それが、代表・藤田氏の慧眼と果敢な決断により、日本を代表するインターネットメディア企業へと変貌を遂げたのだ。近年は、ベンチャーキャピタル事業にも注力しているという同社。いかにして、現在の地位を確立したのだろうか。起業家、藤田氏の経営手腕に迫った。

※下記はベンチャー通信57号(2014年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―昨年10月に投資事業本部を設置し、ベンチャーキャピタル(VC)事業を強化したそうですね。狙いはなんですか。

藤田:ベンチャー企業の成長を支援し、キャピタルゲイン(株式の売却益)を得るためです。これまでも当社は、ミクシィやディー・エヌ・エーなど数多くのベンチャー企業に投資してきました。自社の子会社を含めると計26社に投資し、キャピタルゲインは447億円です。ただ、単に事業としての魅力だけでなく、次代を担うベンチャー企業をサポートしたいという想いがあるのも事実。私自身、当時インテリジェンスの社長だった宇野(康秀)さん(現:USENグループ会長)から投資していただいたおかげで、サイバーエージェントをスムーズに立ち上げられた。その後、なんとか会社を上場させ、キャピタルゲインで恩返しもできました。この経験があったからこそ、「VCの仕組みはすばらしいな」と。ここ最近は、景気回復や政府の支援といった外部環境の変化から、ベンチャー業界にも追い風が吹いている。だからこのタイミングで100億円の予算を用意し、積極的にVC事業を展開していこうとしているのです。

―ほかのVCとの違いはなんでしょう。

藤田:私が直接トップに会って投資するかどうかの最終判断をするほか、経営のアドバイスも行います。いわば「藤田ファンド」です。私自身、起業家として事業をつくりあげてきたので、ベンチャー経営者が抱える苦労がわかる。それに過去の経験から、これから陥りがちな罠を事前に伝えられますから。思えば私も、宇野さんや熊谷(正寿)さん(GMOインターネット代表取締役会長兼社長)といった名だたる起業家からアドバイスを受け、さまざまな経営の壁を乗り越えることができました。次は、私がその役割を果たそうというわけです。ある程度の実績がある起業家が、次の新しい起業家に投資をして育てる。これは社会的にも意義のあることだと考えています。

―藤田さんは変化の激しいIT業界で、16年にわたって継続成長を実現しています。継続成長に導けなかった経営者との違いを教えてください。

藤田:端的にいえば、マイペースに経営を行ってきたことです。振り返れば、当社は時代ごとにさまざまな紹介のされ方をしてきました。ITバブルのときは、「ビットバレー」をけん引するベンチャーの1社として。「ヒルズ族」という言葉が流行ったときは、その代表格として私の名前とともに頻繁にとりあげられました。六本木じゃなく、渋谷にいるのに(笑)。そして現在は、『Ameba』やゲームを運営する会社として広く認知されています。こうしてみると、つねに攻めの経営をしてきたようにみられがちですが、そんなことはありません。たとえば世間が浮ついているときでも、インターネットという成長産業から軸足をぶらさず、つねに地に足をつけた経営を心がけてきたのです。消えていった会社の多くは違いました。マスコミに大きくとりあげられ、多くの投資家がつき、人材採用も成功する。すると、浮足立ってしまうんです。新規事業に必要以上の投資をしたり、ムリに規模の拡大を図ったりして、成長を急いでしまう。結果、足をすくわれてしまうのです。

―時流に乗ってはいけない、ということでしょうか。

藤田:いいえ。注目されることは重要ですし、なにも主張せずに目立たないでいると、まるで昔の会社のように扱われます。そうしたレッテルを貼られると、IT企業としてはダメージが大きい。目立たなかったからこそ、ひっそりと消えたベンチャーがあるのも見逃してはいけません。つねに注目を浴びながら、身の丈にあった経営をするのが重要。自社のアピールはホットに、経営はあくまでクールに。このバランスをとることです。

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