累計経営者579人に取材、掲載社数311ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

株式会社グレイスケール 代表取締役 茂手木 雅樹

IT時代の変化に適応し、日本発のグローバル企業を目指す

株式会社グレイスケール 代表取締役 茂手木 雅樹

今回は時代の変化に適応し、成長を続けているITベンチャーを紹介したい。ネットワークの設計・構築・運用管理を手がけるグレイスケールだ。同社はリーマンショック後の不況下、見事に新規事業の立ち上げに成功。多くのIT企業が業績不振に陥る中でも増収増益を続け、設立6年で18億円を突破する見込みだ。そして現在は海外マーケットに挑戦し、さらなる事業拡大に邁進している。同社代表の茂手木氏に、会社の成長理由、今後のビジョンなどを聞いた。

※下記はベンチャー通信43号(2011年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―御社の事業内容を教えてください。

茂手木:ネットワーク分野に特化し、ソリューションサービスを提供しています。具体的には、2つの事業を展開しています。1つ目がITアウトソーシング事業。これはクライアントの依頼に応じて、ITエンジニアを派遣するサービスです。2つ目はITソリューション事業。当社がクライアントの潜在ニーズを掘り起こし、課題を解決するサービスです。セキュリティ強化、コスト削減などの課題に対して、当社がプロジェクトを立ち上げ、その解決を図っています。

―御社はどんな企業に対してサービスを提供しているのですか。

茂手木:特定の業種業態には特化していません。これまでに約600社、3000プロジェクトを手がけてきました。クライアントの業種業界は、IT、メーカー、金融、商社、官公庁、学校法人など。大手企業から中小企業まで、業種業界を問わず、幅広いクライアントにサービスを提供するように心がけています。

―なぜ御社は幅広い業種業界の企業にサービスを提供しているのですか。

茂手木:変化に適応できる会社をつくるためです。私は起業した時に、「無責任な経営は絶対にしない」と心に決めました。社員の雇用を守るため、会社は絶対につぶしたくないと。もし特定の業界や企業に売上を依存すれば、その業界や企業が倒れた時に、自社も共倒れになってしまう可能性が高い。しかも、特定の顧客だけを向いてサービスを提供していると、市場全体の変化にも気づきにくい。そのため当社は意図的に幅広い業種業界で顧客を開拓してきました。また当社がITインフラの構築・運用ビジネスを手がけているのも同じ理由です。システム開発は景気に左右されやすいですが、ITインフラの構築・運用ならばあまり景気に左右されずに済むからです。

―2008年のリーマンショック以降、多くのIT企業は厳しい状況にあります。御社はどのように不況を乗り越えたのですか。

茂手木:リーマンショック以前、多くのクライアントは社外のITエンジニアを活用し、積極的にシステム導入を図っていました。だから当社はそのニーズに応えるため、エンジニアを派遣するITアウトソーシング事業を展開していました。しかしリーマンショック後、状況は一変しました。クライアントはIT予算を大幅に削減。進行中のITプロジェクトが凍結され、大規模な“派遣切り”が行われました。これまでのようにクライアントのニーズに応えてエンジニアを派遣する “待ち”のビジネスが通用しなくなったんです。そこで、当社ではクライアントの潜在ニーズを掘り起こし、課題を解決する“攻め”のビジネスを新たに立ち上げました。それが現在のITソリューション事業です。この事業が順調に軌道に乗り、当社は不況下でも成長を続けることができているんです。

―どうやって新規事業を軌道に乗せることができたのでしょうか。

茂手木:ITソリューション事業を展開するうえで難しかったのは、クライアントの課題把握です。一般的に営業がクライアントを訪問しても、課題を聞き出すのは非常に難しい。そこで、当社ではクライアント先に常駐しているエンジニアが、その課題を把握するようにしました。当社のエンジニアには口を酸っぱくして「技術面だけでなく営業面の役割も期待している」と伝えていました。すると、徐々にエンジニアがクライアントの課題を社内に持ち帰るようになり、営業と連携してその解決策を提案するようになっていきました。そして、今ではエンジニアの提案営業に対するモチベーションは非常に高まっています。経営陣に「クライアントがこんな課題を抱えているので、こんなプロジェクトを立ち上げませんか」と提案してくるエンジニアも増えていますね。

―御社は新規事業だけでなく、海外進出にも積極的です。御社のような企業規模で本格的に海外に進出している企業は少ないと思います。その理由を教えてください。

茂手木:今後、国内マーケットは先細りになっていきます。それを見越して、海外進出にチャレンジしています。特にアジアの中小企業では、日本の中小企業と同じように、ITシステムを導入していくでしょう。そういった企業向けにサービスを提供するつもりです。実際、2010年6月には中国の大連に支社を設立し、現地企業へのシステム導入を進めています。ただ、アジアの企業と価格競争力で勝負しても勝ち目はありません。当社はプロジェクトの上流工程を担える企業でありたいと考えています。そのためには日本の企業の強みである、生産管理能力やマネジメントスキルを活かす必要があると考えています。

―最後に今後のビジョンを教えてください。

茂手木:日本企業の強みを活かし、海外企業のIT化を推進していきたいですね。そしてITの分野で「モノ作り日本」を復活させ、日本を元気にする。それこそが私たちの使命だと考えています。 また、当社の社名である「グレイスケール」には「時代に合わせて柔軟な会社」という意味を込めています。この社名にある通り、柔軟に幅広い形に変化し、今までの常識を破壊する企業をつくっていきたいと思います。

茂手木 雅樹(もてぎ まさき)プロフィール

1978年、埼玉県生まれ。大学卒業後、2002年に大手通信機器商社に入社し、トップ営業マンとして活躍。2004年に株式会社シーエスソリューションを設立し、代表取締役に就任。2006年に株式会社グレイスケールを設立し、代表取締役に就任。

企業情報

設立 2006年1月
資本金 1,000万円
売上高 12.5億円(2011年9月期実績)、18億円(2012年9月期見込み)
従業員数 182名(契約社員含む。2012年4月現在)
事業内容 ITアウトソーシング事業、ITソリューション事業、グローバルビジネスコンサルティング
URL http://www.grayscale.jp/

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