累計経営者579人に取材、掲載社数282ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

ベンチャー通信編集部注目の起業家インタビュー

注目若い力を結集し、社会から必要とされる会社を創る

株式会社ホープ 代表取締役社長 時津 孝康

「自治体の財源確保に特化した総合サービス」という新しいビジネスを切り拓いたホープ。2005年の創業当時はほとんど相手にされなかったという自治体のメディアを利用した有料広告事業も、今では全国で多くの地方自治体が導入。自治体の財政確保に貢献するという社会的価値の高い事業は、7期連続増収という着実な実績となってホープの成長を支えている。創業以来のブレない理念でさらなる飛躍を見据える、代表の時津氏に話を聞いた。

※下記はベンチャー通信46号(2012年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―御社の事業内容を教えてください。

時津:日本全国にある自治体の財源確保に特化したサービス事業を行っています。主な事業として、自治体の持つメディアの空きスペースなどに有料広告枠を設け、掲載料の一部を自治体の歳入に充てる有料広告事業です。具体的には、自治体のホームページへのバナー広告や広報誌での広告枠などを代理販売しています。現在、契約案件数130以上、契約企業数は1000社を超えています。広告主は地元の個人事業主から大手企業まで幅広く、信用力の高い自治体媒体に価値を感じていただいています。

―もともと時津さんは起業を考えていたのですか?

時津:はい。学生時代から自分が誰かの下で働くというイメージがまったく持てず、起業しか考えていませんでした。自治体を対象にした事業は当時から思い描いていました。地方自治体は財政難をはじめとした諸課題を抱えており、そこに大きな変化とニーズが潜んでいると思ったからです。直感的に自分が挑戦すべき世界はここだと確信し、大学卒業と同時に起業しました。ただ、最初から広告事業を始めたわけではありません。当初は滞納者からの税金を代理徴収するサービスなど、いま考えれば馬鹿なアイデアを自治体の担当者に真剣に提案していましたね。無論、まったく相手にはされませんでしたが(笑)。その中で一番現実味のあった有料広告事業がメイン事業に発展することとなりました。起業当初からずっと根底にあったのは「目先の利益や私利私欲に走らず、世の中に必要とされる企業を自らの手で創り上げていきたい」という想いでした。

―地方自治体を含めて、行政機関は前例を重んじる傾向があります。そのような斬新なサービスは受け入れられたのですか?

時津:最初はまったく受け入れられませんでした。起業してから1年8ヵ月の間、契約はゼロ。自分を信じていましたが、どこか焦りも感じつつありました。成功した前例のない新しいビジネスでしたから。まったく売上が上がらず暗中模索の中、生活も追い詰められる。これは底なし沼なんじゃないか、このまま力尽きるんじゃないかという思いがよぎる時もありました。そして、会社の通帳の残高が「11551円」にまで減少。正直、社会から必要とされていないという烙印を押されたような気持ちでした。

―どうやって、その苦境を乗り越えたのですか?

時津:忘れもしない、福岡県太宰府市役所の広報誌での契約です。太宰府市役所には、それまで1年半通い詰めていました。いつも担当者の方には「ここに広告枠を設けるだけで年間何十万円もの財源が確保できるんです!」と熱意をストレートに伝えていました。ある日、それまで渋っていた担当の方が、ついに提案を受け入れてくれたんです。「そこまで言うなら、一度やってみるか」と。閉ざされつつあった道が開き始めました。そして、絶対に結果を出さなければならないと必死に営業を行い、無事に広告枠を完売。初めて会社として売上が生まれた時のことは今でも感覚が残っています。その後は他の自治体でもビジネスの仕組みについて理解が深まり、広告事業全体が軌道に乗っていきました。

―御社は従業員2名の頃から新卒採用をスタートしたそうですね。なぜ新卒採用に力を入れているのですか?

時津:会社が成長していくためには、何よりも人材が大切です。それは創業当時から直感的に確信していました。もちろん、中途人材でも会社に良い刺激を与えることはできますが、会社の土台を強くするためには何色にも染まっていない新卒人材が最適です。たとえ時間がかかっても、当社のDNAを受け継ぐ人材を育て、中枢メンバーになってもらう。組織の成長を長期的視点で考えた結果、新卒採用に投資することがベストな選択だと判断しました。直近の2012年卒は6名採用しています。

―社員の平均年齢は24.5歳と非常に若い会社です。どのような若手が力を発揮しているのですか?

時津:情熱的に仕事に取り組んでいる人材ですね。営業の基本は必ず最初に押さえさせ、その上でそれぞれのスタイルを確立させていく。早い段階で裁量と責任を与え、入社1年目から自分なりの販売戦略やアイデアを考えさせます。例えば、ある若手に新規企画分野で挑戦の場を与えた後、システム関係の分野へ挑戦させました。すると、当社に不足していた専門知識を吸収し、社内へ還元。新たな環境が彼に付加価値を与えました。当社は、営業だけではなく仕事全体の成果に達成感を味わえるような仕組みを整えています。また会社としてバックアップは惜しまず、人材への投資を心がけています。実際、「1年で3年分の成長を」というスローガンのもと、その環境を自ら活かし、成長に貪欲になれる若手が互いを刺激しあいながら力を発揮しています。

―最後に、御社の今後のビジョンについて聞かせてください。

時津:まずは年商100億円です。まったく売上が上がらなかった創業期、「この事業は世の中から必要とされないんじゃないか」と何度も悩みました。だからこそ、社会から必要とされる会社にしたいという想いが強い。私個人の考え方ですが、「100億円」という価値は、企業が社会から必要とされるひとつの指標だと思います。そして、企業・地域・自治体という3者の関係を活かしながら、シナジーのある新規ビジネスを創出していきたいと考えています。ただし、「自治体の財源確保」という基本理念からは軸をブラすつもりはありません。今後も自治体マーケットのパイオニアとして、お客さまの期待以上に応える企業であり続けたいですね。

時津 孝康(ときつ たかやす)プロフィール

1981年、福岡県生まれ。2005年に福岡大学を卒業し、有限会社ホープ・キャピタル(現:株式会社ホープ)を設立。代表取締役社長に就任。有料広告事業を中心に、自治体の財源確保をはかる新たなビジネスモデルを確立した。同社は地域活性化を目指す社会貢献度の高い事業に軸足を置きながら、増益を続けている。

企業情報

設立 2005年2月
資本金 4,620万円
従業員数 25名
事業内容 自治体の「財源確保」に特化した総合サービス事業
URL http://www.zaigenkakuho.com/
お問い合わせ電話番号 092-716-1404

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