累計経営者579人に取材、掲載社数292ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

スマホ・ソーシャル業界の起業家インタビュー

株式会社リアルネット 代表取締役 松本 剛徹

スマホ・ソーシャル不易流行の経営で「100年・100億円」企業を目指す

株式会社リアルネット 代表取締役 松本 剛徹

―貴社の事業内容を教えてください。

 当社の事業は4つです。

 まず、スマートフォンでのマーケティング事業。創業したときの事業であり、BtoBです。業種・業態を問わず、「問い合わせを増やしたい」「集客力を上げたい」「売り上げを増やしたい」というクライアントに対して、スマホを活用したマーケティング支援を行います。クライアントは大企業から街の個人商店に至るまでさまざまです。

 2つ目は、化粧品・健康食品の通販事業で、これはBtoCです。具体的には自社開発した『メルライン』というあごニキビに特化した無添加化粧品です。あごは乾燥しやすく、毛穴が小さいことでニキビができやすいことに着目し、10種類の保湿成分を配合したジェルを開発しました。約1万人のユーザーを集め、年商5億円の売り上げがあります。
3つ目は、プロデュース事業。各界で著名な方やビジネスで成功している経営者のさまざまなビジネス講座の企画・集客・運営を手がけています。例えば、健康食品『皇潤』を年間120億円売る「単品リピート通販」で著名な村岡康博氏や、「スピリアルライフ」の提唱者として知られるスピリチュアルセラピストの穴口恵子氏によるプロフェッショナル養成講座などを担当したことがあります。

 4つ目は、医療機関の経営です。表参道にある美容クリニックおよび歯医者で、集客から運営まで共同経営している形です。今後も店舗を増やしていく予定ですが、法的には2店舗目からは医療法人化しなければならないことになっています。

―事業の売り上げ比率と社員数を教えてください。

 現在のところ、売り上げの比重は通販が多く、全体の約6割を占めています。スマホマーケティング事業が2割、プロデュース事業1割、病院が1割となっています。
社員数は20名で、通販が7~8名、スマホマーケティングに4名、プロデュース事業に2名がそれぞれ担当しています。

 20名の中にはアルバイトやインターンも含みます。

―ウェブサイト制作、リスティング広告運用代行の分野は競合が多いと思いますが、貴社の特長・強みは何ですか。

 当社がクライアントに提供するサービスは、スマホサイトの構築やデジタル広告運用の支援だけではありません。ビジネスモデルや商品コンセプトを見直すレベルから関わり、必要に応じてマーケティング担当者の教育研修まで一貫して行っています。そういう意味では、マーケティング支援の会社というより、コンサルティング会社に近いかもしれません。なぜなら、いくらすばらしいサイトを構築しても、肝心の商品自体に魅力がなければ、売り上げアップにはつながらないからです。売れないものは売れないとバッサリ言いますし、怒って帰る方もいらっしゃいます(苦笑)。

―実際に、クライアントの商品に❝ダメ出し❞したことはあるのですか。

 美容関連の医療機器を全国に売っている会社が相談にいらっしゃいました。話を聞けば、目に効果のあるルテイン配合のサプリを開発したので、通販に参入したいということでした。機能性表示の登録はこれから取得に向けて準備するということでしたし、仮に取得できても、市場が飽和しているので難しいかなと判断しました。私は「売れないと思います」とはっきり申し上げたところ、社長さんは黙り込んでしまいました。無理もありません、開発するまでにそれなりに多額の投資をしているのですから。

 その社長さんは「明日まで待ってください」と言い、その日はお帰りになったのですが、翌日、その商品を諦める旨の連絡がきました。それから、商品開発の段階から一緒に仕事をするようになりました。その会社は自社の強みに気づいていなかったので、今の時代にないものを一緒に考え、近日中に日本初の商品をリリースする予定です。

 世の中のコンサルティング会社は、経営サポートしかやりません。いわゆるアドバイスのためのレポートをまとめるだけ。それらは絵に描いた餅だったりします。なぜなら、コンサル会社が結果まで責任を持って代わりに経営してくれるわけではないからです。言葉は悪いですが、「そんなに簡単にうまくいくなら、自分でやってよ」と思ったりもします。多くのコンサル会社は、結果に責任を持つわけではないので、商品の良し悪しにかかわらず仕事を引き受け、レポートを書くわけですが、当社は、結果がダメだったら後々の評判にかかわるので、中途半端なお手伝いしないのです。

 そして、当社最大の強みは、化粧品の通販事業で成果を出しているということ。自分たちで企画開発した商品を自分たちで販売している実績があることです。

―起業の経緯を教えてください。

 慶應義塾大学卒業後、富士通に入社しました。最初は営業でしたが、SEになりました。テレビ朝日に出向して、人事給与のシステムや放送システムなどを担当していました。知人の誘いでDeNAに転職し、1年間勤務しました。

 とくに起業願望はなかったのですが、ビジネスセミナーの講師から「起業のほうが向いている。会社を辞めたほうがいい」と言われ、その気になり、何となく成り行きで2010年12月に起業しました。

 飲食店オーナーと内装業者をマッチングするサイトを始めましたが、まったく上手くいきませんでした。結局、その事業を売却したのですが、ある業者さんから個人的に集客をやってほしいと頼まれていたので、スマホでのマーケティングサポートをやることになりました。この成功が、実質的な創業ビジネスのきっかけとなりました。

 ただ、スマホが普及する前のことだったので、そのビジネスも各企業にはあまり理解されませんでした。お客様に罵倒されたこともありますね。試行錯誤して自分でノウハウを作っていきました。

―人材募集の目的を教えてください。また、どのような人材を求めていますか。

 当社にはとくに営業担当者はいないのですが、例えば、スマホマーケティングに関する相談・依頼が入り、受注しています。私自身が社外のセミナーで話をすることがあり、その反響もあります。それから、お客様の紹介も多いですね。

 ただ、このままではなかなかビジネスを拡げることができないので、仕組みを変えたいと思っています。スマホマーケティングでは、教材を力を入れて販売していきたいし、会員制のスマホ集客実践会みたいなものもいいかなと思っています。

 スマホで集客をする仕事は、すべての事業に通じるものです。BtoBでもBtoCでも両方対応できるため、マーケティング力のある方に来てほしいですね。どんな企画でも見せ方を考え、仕組みを作れる力が大切です。

―マーケティング力について、もう少し具体的に教えてください。

 私の考えるマーケティング力は、顧客の声に耳を傾ける力のことです。そして、顧客の潜在欲求を探り出す力です。そのためには、人の心がわからなければなりません。過去の経験に囚われない、ということも大切です。

 性格的には、素直な方、勉強熱心な方、ポジティブ思考な方でしょうか。面接では、その方の価値観を重要視しています。

―今後のビジョンをお聞かせください。

 近いうちに、AIの開発を始めたいとと考えています。スマホでのマーケティングをするうえで、ビッグデータの処理は欠かせませんが、その分野で大きな力になるのがAIです。

 それから、社員が人から仕事を尋ねられ、社名を告げたときに「ああ、あの会社ね」と言ってもらえるような存在を目指しています。

―貴社に興味があるという転職希望者にメッセージを。

 当然のことながら、事業内容を見て転職する方が多いのですが、でも、会社という1つの船に乗って行き先を気にしていないような方もいます。船の中の仕事にしか目にしていないわけです。マーケティングの仕事はどこでも一緒ですが、中にいるクルー(社員)に注目して乗ってほしいですね。

 当社では「CCS」(Cooperate Culture Standard)と呼ぶルールブックを整備して、理想とする企業風土づくりに努めています。これは、当社の理念やビジョンから始まり、事業戦略やビジネスモデルの考え方、職級制度、評価制度、就業規則、そして社内の細かいルールに至るまで、あらゆることを網羅・文書化したものです。だから価値観を大切にしたいのです。

 当社は「100年・100億(売り上げ)」をビジョンとして掲げています。会社として100年続くことが何より重要です。商品・サービスを残すこと、会社がとにかく長続きすること。そのためにも❝伝承伝達❞を大事にしていきたい。業界ナンバー1とか、会社の規模にはまったく興味ありません。上場したいという意欲もありません。ベンチャーキャピタルからお誘いがあってもお断りしています。

 日本には100年企業が2万4000社、200年企業が4000社ありますが、その売り上げをみると100億円前後。でも、1つの事業で100億円だと、その事業がダメになったら会社はなくなってしまう。5億円のビジネスが20個あれば、何かを残せるかもしれない。当社でいえば、スマホだって通信手段の変化で将来はなくなるかもしれない。

 伝統と革新、「不易流行」の経営です。変えるべきものを変え、変えてはいけないものを次代に引き継ぐ。ぶれない心で、変化を受け入れる。そんなことをいつも考えています。

松本 剛徹(まつもと たかのり)プロフィール

1985年、神奈川県出身。慶應義塾大学を卒業後、新卒で富士通に入社。SEとして都内テレビ局にて人事給与システムの構築に従事。その後DeNAに入社し、モバイルマーケティング事業を担当。某ビジネスセミナーにて登壇していた講師と出会い起業を決意。2010年12月に株式会社リアルネットを設立し、代表取締役に就任。現在はモバイルマーケティング事業を主軸に通販事業、プロデュース事業などを次々と独自展開している。

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