累計経営者579人に取材、掲載社数311ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

人材・研修業界の起業家インタビュー

株式会社TRUST 代表取締役 山口 一

人材・研修仲間の“幸せづくり”に経営資源を注ぎこむ

株式会社TRUST 代表取締役 山口 一

「社員を幸せにする」―口にするのは簡単だが、実現するのは容易ではない。だが、TRUST代表の山口氏は「企業経営の一番の目的は、ともに働く仲間を幸せにすること。経営者が本気になれば実現できる」と断言。さまざまな経営資源をスタッフのために投入する独自の経営手法によって、建築業界に新たな風を起こしている。人材に対する想いや今後のビジョンなどについて、同氏に聞いた。

※下記はベンチャー通信52号(2013年5月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―事業内容について教えてください。

山口:主力事業は建築測量。建築時に土地の面積や形状を測り、建物の位置を定める測量業務です。設計図に基づいて、壁の位置や部屋の間取りなどを実寸で示す墨出し工事も行っています。また、店舗・オフィスの内装工事や住宅の※リノベーションが増え、事業の新たな柱になっています。このほかでは、建築・内装に特化した派遣事業を行うために専用サイトをオープンします。

―昔から山口さんは起業を志していたのですか?

山口:いいえ。以前に働いていた建築測量会社の社長から、「もう山口は自分で仕事ができる」と独立を勧められたんです。それで、ひとりでがんばってみようと。でも後になって、前職の部下数名が私と働きたいと退職。事前の相談もなく驚きましたが、一緒に仕事をすることにしたんです。もともと、独立は個人的なチャレンジでした。でも今後は仲間のためにがんばらなければならない。そんな気持ちが芽生え、2010年に法人化。すると優秀な人財が集まり、信用力も高まってお客さまが増え、業績が急伸しました。また最近、家庭を持つ中途人財や、結婚したり子どもが産まれるスタッフが増えてきました。そんな報告を受けるたびに、「必ずみんなを幸せにしてみせる」という想いがさらに強くなっています。

―スタッフを幸せにするために、どんなことをしていますか。

山口:利益を目に見える形で還元しています。たとえば、当社は毎年オフィスを拡張移転。コストはかかりますが、事務所が大きくなれば会社の成長を実感してもらえます。いま取材を受けているこのカフェも、スタッフにくつろいでほしくて事務所に併設しました。くわえて、建築や内装の仕事を地域のみなさまに知ってもらうショールームの役割や、地域貢献の一端も担っています。

―社内で会話が弾みそうですね。

山口:私自身、日常的なコミュニケーションを心がけています。どんなに忙しくても、全スタッフ35人とできるだけ会話したいと思っています。表情がいつもと違えば「なにかあったのかな」と気づきますし、彼らも「気持ちを察してくれる」と安心できます。ちなみに、当社に社長室はありません。スタッフと同じフロアにデスクをおいているので、みんなの様子がすぐにわかります。

―建築業界は厳しい経営環境におかれていると思いますが、会社経営は順調ですか。

山口:ええ。当社には営業職がいませんが、スタッフ一人ひとりが現場の第一線で営業の役割を担ってくれています。建築業界では仕事をしていくうえで、さまざまな許認可の取得や会社の一定の規模が問われます。当社では早い段階で基盤をつくり、攻めの経営を行ってきました。まだ若い会社ですが優秀なスタッフが多く集まり、「同業他社よりも勢いがある」とよくお客さまから言われます。新規参入の難しい業界ですが、おかげさまで毎年新規顧客が増えています。ときには目立つことで誹謗中傷や妨害工作もありますが、まったく気にしません。今後も当社のスタイルを貫き、「打てないくらいに出すぎた杭」でいるつもりです。スタッフにも「トップを目指してがんばろう」と言っているので、同じ想いを持ってくれていると信じています。

―社長と現場スタッフの意識が一致するとは限りません。なぜ、信じられるのですか。

山口:信じるほうが、疑うよりも得るものが大きいからです。たとえば会社の経営方針に反対する人財がいたとします。でも、反対する理由をわかったうえで期待している気持ちを伝えれば、「こんなに自分を信じてくれるのか」と一緒にがんばってくれるかもしれない。私はそんな想いを持ち続ける会社にしたかったので、「信頼」を意味する「TRUST」を社名にしたのです。

―今後のビジョンを教えてください。

山口:スタッフの孫やひ孫が自慢できる会社にすることです。実現できるのは何十年も先になりますから、そのためにも着実に成長を遂げなければなりません。また、当社の業務を活かして地域に貢献できる会社にしたいと思っています。現在、地元の有機栽培農家と提携し、栄養価の高い野菜をカフェメニューで取り入れて、身体にやさしい食の提案をしています。 いずれのビジョンも、スタッフの力なしには実現できません。だからこそ、スタッフとの密なコミュニケーションが欠かせないのです。

―どのようなことをスタッフに伝えているのですか。

山口:たくさんあるので困りますね。今年の年始に自分の想いをつづったメールをみんなに送りましたが、伝えたいことがありすぎて、5時間もかかってしまいました(笑)。スタッフはもちろんですが、その家族、取引先、お客さまなど、当社にかかわるすべての人々が幸せになる会社をつくりたい。それが私の夢です。「きれいごと」と批判されてもかまいません。夢は心にとどめるのではなく、口にすることで絶対にかなえられる。そう信じているので、迷わずついてきてほしいですね。

※リノベーション:既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり、デザイン性を持たせて価値を高めたりすること。

山口 一(やまぐち はじめ)プロフィール

1980年、千葉県生まれ。1999年、都内の中堅建築測量会社に入社。職人としての仕事ぶりが社内外で高い評価を受け、社長に独立を勧められる。2004年に独立し、個人経営で建築測量業務を行う。2010年に法人化し、株式会社TRUSTを設立。建築・内装業務を軸にした事業の多角化で、順調に成長を続けている。

企業情報

設立 2010年3月
資本金 1,000万円
売上高 2億7,000万円(2013年2月期)
従業員数 35名
事業内容 建築測量事業、リニューアル事業(内装設計・施工)、ライフスタイル事業(カフェ)、インベントラボ事業(Web開発・新規事業計画)、派遣事業
URL http://trust-line.co.jp/

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