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人材・研修業界の起業家インタビュー

人材・研修公認会計士の能力を見極めて企業成長に活かす方法

株式会社ピー・シー・ピー 代表取締役社長 朝倉 厳太郎

IPOのために公認会計士をCFOなどに迎え入れる企業が増えている。そんなニーズに応え、公認会計士に特化した人材紹介事業を展開しているPCP。転職を希望する公認会計士の能力を公認会計士が見極めて紹介するので、転職後のミスマッチは少ないという。同社代表の朝倉氏と桑本氏に、事業への想いと独自のノウハウについて聞いた。

※下記はベンチャー通信63号(2016年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

自身の転職活動で実感した転職エージェントの課題

―桑本さんが公認会計士専門の人材紹介事業を始めた理由はなんでしょう。

桑本 能力のある公認会計士の転職が思うようにいかない状況を、大手監査法人に勤務していた時代に見ていたことです。

 転職活動がうまくいかない背景には、転職エージェントの公認会計士に関する知識不足があります。これは私自身が転職活動をして16社の転職エージェントと会って実感したこと。公認会計士の大半は最初に監査法人で仕事をしますが、そこでは上場会社の監査を主とされる方もいれば、金融機関の監査を主とされる方、IPO支援を主とされている方もいる。また、担当クライアントの業界もさまざまです。そのため公認会計士といっても、実は個々人の経験してきた業務や得意とする業界は異なってきます。その経験の違いがわからなければ、転職希望者として登録している公認会計士の強みや能力はわかりませんし、適切な転職先を紹介することもできないはずです。しかし現実はそうではない。だったら、監査法人出身の私が登録した転職希望者の強みを理解したうえで、その人に合う企業を紹介すればいい。そうすれば、その人と企業の双方にとってハッピーだと考えて、監査法人を退職し、当社を立ち上げたのです。

―朝倉さんはどういう経緯で、事業に参加したのですか。

朝倉 桑本の理念に共感し、大手監査法人から転職しました。

 実は私も個人として独自に公認会計士試験受験生の就職支援をしていたのです。というのも、リーマン・ショックの余波で監査法人への就職難が起こり、難しい試験に晴れて合格しても就職できない人が急増。実務経験がないと公認会計士になれないルールなのに、この現状はおかしいと考えました。

 そこで、私は「仲間を助けたい」と思い、大手監査法人に勤務しながら、受験生就活支援のコミュニティをつくり、彼らをサポート。自分に不足しているものを洗い出させたり、コミュニケーション能力をアップさせるための課題を与え議論させたり。そうして毎年10人を超える就職実現を支援してきたのですが、抜本的に業界から変わる必要性があると感じていた。そんなときに桑本に出会い、「一緒にやろう」という話になったのです。

ベンチャー企業への紹介基準は経営者との相性

―PCPに登録している公認会計士はどういう方々なのですか。

朝倉 私や桑本の前職の職場の公認会計士に加えて、日本公認会計士協会と共催のセミナー、関連団体のネットワーク、これまでに転職支援させていただいた公認会計士からの紹介で登録される方が多いです。

―どのようにして企業と公認会計士をマッチングするのですか。

朝倉 まず、企業の目的を徹底的にヒアリングして明確化します。「CFOがほしい」といっても「資金調達先を広げたい」「IPOの実務責任者がほしい」では、前者は財務に精通している公認会計士、後者ならIPOの経験者か、監査法人・主幹事証券会社との交渉役が果たせる人を紹介したほうがいい。また、勢いのあるベンチャー企業ではあるが潤沢な資金がなければ、ビジネスに共感し、熱いベンチャーマインドがある人のほうが合うわけです。

桑本 私たちは登録者と必ず会って、その方がこれまで携わってきた仕事、得意な業務と苦手とする業務、今後のキャリアプランなどをヒアリングします。さらに、その方の性格も見極めたうえで、企業に紹介しています。大手企業の場合、紹介される人材が多すぎて現場レベルの担当者はうんざりしているケースが多い。その点、当社は常に適材適所にこだわり厳選します。採用担当の方から「時間がムダにならなくて、すごくありがたい」と言われています。

 特にベンチャー企業の場合は、経営者や社風との相性が非常に重要です。公認会計士の中には「堅実さがもち味だが、周囲を巻き込む仕事は苦手な人」もいます。企業には紹介する人の強みと弱みを包み隠さず話し、総合的に判断してもらいます。そのためミスマッチは少なく、これまで紹介した企業での定着率は90%を超えています。

能力に対する適正評価が高い定着率の要因

―最近の紹介事例を教えてください。

朝倉 CFOのいるIPO準備企業で、管理部長を探している企業には、事業会社IPOの経験がある人材を紹介できました。監査と事業会社双方の目線がわかり、求めるニーズは満たしていました。有能で人柄もよい。しかし当初、提示された年収が低かったのです。「相場では年収800万円クラスの人材ですよ」と経営者に話をして、納得してもらい入社が決まりました。むやみに年収を上げるわけではなく、転職市況と公認会計士の能力に対して適正な評価をするので、結果として定着率も上がるのだと思います。

桑本 CFOに内定していた人材に突然辞退されてしまい困っていた上場企業に、すぐに別の人材を紹介しました。30代でIRの経験もあり、同業他社の会計部門で管理業務のリーダーもしていた人物です。キャリアは申し分なく年収も上がるということで、転職されました。転職後はCFOとして順調に業務をこなし、まもなく取締役になると聞いています。社長から「いい人を紹介してくれてありがとう」と大変感謝されました。

―今後のビジョンを聞かせてください。

朝倉 企業参謀となりうる公認会計士を紹介して、「想い」がある企業が成長できる基盤をつくりたいです。

桑本 これから日本経済を牽引していこうという気概のある企業に、適切なタイミングでニーズに合う公認会計士をご紹介していく仕組みをつくりたいです。

朝倉 厳太郎(あさくら げんたろう)プロフィール

大学在学中からITコンサルタントとして、ウェブマーケティングやネットワークのプロジェクトに携わる。大手監査法人のIPO事業部に転職し、IT関連、医薬関連、不動産関連、小売関連、学校法人、特殊法人などについて会計監査に従事し、IT監査の主査を務めた後、現職。上場企業、IPO準備企業、その他学生支援団体などの役員を務め、一貫して「日本を元気に」をテーマに活動している。IPO、ERP関連について明るい。

代表取締役専務 桑本 慎一郎(くわもと しんいちろう)プロフィール

同志社大学商学部卒業。大手監査法人に入社後、公認会計士試験に合格。上場企業や公益法人、金融機関等への監査に従事。社外活動として日本公認会計士協会準会員会幹事を務める。その後、転職活動中に会計士の転職に関してさまざまな問題があることを認識。これらを解決し、公認会計士が活躍できる適切な会社を紹介していくことで日本経済の発展に寄与したいと考え、PCP創業を決意。

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