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著名起業家インタビュー

著名起業家自分を信じて、自分を疑え

株式会社ジャパネットたかた 代表取締役 髙田 明

都市と地方の格差が叫ばれている中、長崎県佐世保市に本社がある“ジャパネットたかた”は順調に成長を続けている。しかも従業員300人超で年商1,000億円(2007年度は1161億円)を稼ぎ出す優良企業でありながら、なんと本社の最寄り駅は無人駅という立地だ。いったい“ジャパネットたかた”の強さの秘訣は何なのか。その秘訣は、自社スタジオを完備し、自社スタッフで番組制作をする「自前主義体制」なのか。あるいは、テレビ、ラジオ、インターネットなどを駆使した「メディアミックス」の販売戦略か。はたまた年間約50億円のコスト増になっている「金利・手数料ジャパネット負担」という独創的なビジネスモデルなのか。しかし、今回の取材を通して分かったのが、上記の要因もあるにせよ、“ジャパネットたかた”の強さの秘訣とは、髙田明という比類なき経営者にあるということだ。愚直に顧客満足度と社員満足度を向上させてきた髙田明。今回は、髙田に自身の経営論について語ってもらった。

※下記はベンチャー通信36号(2008年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―小さな町のカメラ店から始まり、ラジオショッピング、テレビショッピングに進出し、今では全国的に名前が知られる企業になりました。髙田さん自身、成長の秘訣は何だと思いますか?

髙田:日々の地道な積み重ねだと思います。今まで私は自分が置かれている立場で精一杯の努力をしてきました。その繰り返しで企業も成長してきました。私はベンチャー企業には2つの種類があると思います。1つ目が、テクノロジーなどを軸として一つのものを徹底的に極めて起業するタイプ。これはシリコンバレーのITベンチャーに多いと思います。グーグルやマイクロソフトなどが、それに当たります。独創的な技術やビジネスモデルで一気に成長するベンチャー企業ですね。

 2つ目が、与えられた課題を一つ一つ解決して、地道に成長するベンチャーのタイプ。これはすでに世の中にあるビジネスモデルをベースに起業するタイプです。私の場合は、この2つ目に当たります。ですので、そんなに華々しく起業して成長してきたわけではありません。

―地道に改善を積み重ねて成長してきたと。

髙田:そうですね。また、私は社外には売上目標を掲げてきませんでした。それは会社経営は売上数字の目標から入ってしまうと、事業の本質を見失うと思ったからです。社内的に目標を伝えたのも、今年(2008年)が初めてです。いろいろな考え方があると思いますが、私自身、事業の本質とはあくまでお客さま満足度を愚直に向上させることだと思っています。それが本質であり、売上数字はあくまで結果だと考えているんです。だから、結果にばかり目がいくと、そもそもの目的がブレてしまう。つまり、売上数字に事業自体が翻弄されてしまうんです。常にお客さまの目線に立つこと。これが経営するうえで一番大事だと考えています。

―IPO(株式上場)は考えていないんですか?

髙田:今のところIPOは考えていませんね。当然ですが、IPOすれば、経営者は株主のことを考えなくてはいけません。また、たとえば自分が3年かけて成し遂げようとしていることでも、株主が1年でやるべきと言えば、それに従わざる得なくなる。そうすれば時として、自分の信念も変えなくてはいけない。そして、そうやって無理を重ねると、いつかその無理がお客さまや社員にまで及ぶことにもなりかねません。そもそも私はお客さま目線に立った経営をしていきたいんです。だからIPOは考えていません。

 また私は個人も企業も自分に合ったスピードで成長することが大事だと思っています。誰よりも速く成長することよりも、その人やその会社が今よりも成長したい気持ちを持ち続けることこそ大事だと思うんです。

―愚直に目の前の課題を解決し続けてきて、今では売上1,000億円超です。凄いですね。

髙田:ありがとうございます。しかし、私自身はそんなに凄いとは思っていません。少し淡々とし過ぎているかもしれませんが、私自身は「日々の積み重ねで、結果そうなっただけ」と思っています。売上1000億円といっても、正直ピンと来ないですね(笑)。社員が300名を超えても、社員との接し方は昔と何ら変わりません。よく家内からも、「あなたは優越感とか劣等感が無い人ですね」と言われます。たぶん、そうなのだと思います。あまり他人と競争したり、他人と比べたりしない性格なので。会社の規模が変わっても、20代でも60代でも、やらなければいけないことは変わりません。地道にお客さま満足度を向上させるだけです。

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