累計経営者579人に取材、掲載社数291ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

IT「課題解決力」×「技術力」で大型プロジェクトを成功に導く

株式会社ケーエムケーワールド 代表取締役 車 陸昭

2001年の創業以来、大手企業向けのシステム開発で高い実績を誇るケーエムケーワールド。近年は自社ブランドのパッケージやアプリ開発も進めており、着実な成長を続けている。同社代表の車氏は、競争の激しいIT業界で成長を続けてきた要因を「エンジニアの人材力に尽きる」と語る。今回は車氏に、人材にかける想いや起業にいたった経緯、今後のビジョンなどを聞いた。

※下記はベンチャー通信54号(2013年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―御社の事業内容を教えてください。

車:事業の柱は大きく3つあります。1つめは、システムインテグレーション事業。業務アプリケーションの設計、開発、導入支援を行っています。2つめは業務用パッケージソフトの開発と販売。顧客の業務をシステム化して、経営の効率化をサポートしています。3つめは、スマホ・タブレットアプリの開発と販売。業務用パッケージとアプリの開発の一部を上海に発注しています。

―車さんの起業の経緯を聞かせてください。昔から起業を目指していたのですか。

車:ええ。漠然とした願望はありました。ただ、具体的になにをするべきかわからなかった。そこで、まずビジネスの基礎を学ぼうと、大学卒業後に大手音響機器メーカーに入社。海外の商社や小売店を対象に営業を行いました。当時の私は、世界を相手にしたビジネスにも関心があり、上司に海外勤務を申請。でも、起業への想いは捨てられませんでした。そんな矢先にITバブルが到来。急成長する市場に強烈な魅力を感じました。一度きりの人生、チャレンジするしかない―そう考え、IT業界でのゼロからの挑戦を決意。会社に退職願を出しました。その後はITを基礎から学ぶため、大手SIerのパートナー企業に入社。無我夢中でエンジニアとしてのスキルを磨きました。やがて、業界全体の問題を考える余裕が出てくると「もっとできることがあるのでは」と感じるようになったんです。

―くわしく教えてください。

車:より顧客満足の高いシステムをつくれると思いました。当時、多くのエンジニアは顧客の要望を1から10まで聞き、すべての要望に応えるシステムを開発。しかしそれでは、ばく大なコストがかかります。むしろ、顧客の本質的なニーズを引き出し、限られた予算と納期のなかで、そのニーズを実現するシステムを提案できないかと考えた。それこそ、顧客の満足度をもっとも高められると思ったんです。私は、もっと顧客満足を追求したかった。顧客独自のより細かな要望に踏み込んだ開発をしたいと思い、想いをともにする仲間と起業したんです。

―なぜ、御社は変化の激しいIT業界で成長を続けられたのでしょう。

車:創業以来、大手企業の上流工程の案件などで確実に成果をあげてきたからです。おかげで広告代理店の基幹業務システムをはじめ、大型案件の依頼が増えています。そのポイントは2つ。ひとつは顧客に対する「課題解決力」です。当社は、顧客とのコミュニケーションで課題を徹底的に洗い出す。そして、限られた予算と納期のなかで、その課題を解決するシステムを提案しています。もうひとつは、大手企業のシステムを数多く構築してきた「技術力」。本質的な顧客ニーズに沿ったシステムを開発できます。「課題解決力」と「技術力」を兼ね備えたエンジニアがそろっていることが、当社の強みです。

―IT企業は即戦力を求めるのが一般的ですが、御社では2008年から積極的に新卒採用を行っています。なぜですか。

車:成長の伸びしろが大きいからです。新卒は知識も経験もないので、物事を素直に受け入れる。変化が激しいIT業界に適応しやすく、教育次第で一気に成長します。また、組織の活性化にもつながります。先輩たちが新卒に仕事を教えたりすることで、社内のコミュニケーションが活発になります。

―求める人材像を教えてください。

車:成長意欲の高い人ですね。新たなスキルを習得しようと必死にがんばる人は、1年経てばガラッと変わる。ですから、当社の採用は仕事へのスタンスや意欲を重視します。そして、当社はさまざまな育成制度で、入社した人材の成長をサポート。たとえば、ヒューマンスキル研修や開発スキル研修の受講支援、技術本の提供を行っています。当社で活躍する先輩エンジニアの多くは、プロジェクトマネージャーなどの上流工程の経験者。日々の業務で、彼らから実践的なアドバイスを受けて成長することができます。また、年に一度、新規事業を提案できる制度があります。事業企画が通れば、提案した社員を事業部長に抜擢。すでに当社の将来を担う新事業が生まれています。たとえば、BtoC向けiPhoneアプリ、iPadアプリを開発する部署をはじめ、今年4月には、BtoB向けタブレットアプリを開発する部署を創設しました。入社5年目の事業部長を中心に、中小企業向けアプリサービスを開始します。また、2008年に採用した新卒一期生は、電子書籍ビジネスをしたいと意思表明。彼の企画で電子書籍のダウンロードサイトをオープンし、事業は順調に拡大中です。

―今後のビジョンを教えてください。

車:主力のシステムインテグレーション事業では、今後も大手企業を中心に安定した品質のサービスを提供していきます。そして今後は、業務パッケージやクラウドサービス、SNSサービスなどの自社製品やサービスも強化したいですね。そのひとつとして、すでに製造業向けSCMパッケージを販売。9月には超高速開発ツール「A's Style」をリリースする予定です。すでに大手企業から引きあいがあります。こうしたサービスを今後も提供したいですね。

車 陸昭(くるま りくあき)プロフィール

1970年生まれ。大学卒業後、大手音響機器メーカーに就職。海外営業を行う。1999年に同社を退職後、大手SIerのパートナー企業に勤務。SEとして活躍する。2001年に株式会社ケーエムケーワールドを設立し、代表取締役に就任。安定したシステム品質が大手SIerの高い評価を受け、順調に事業を拡大。2009年、医療機関向け統合管理システム「ACUSIS」を展開する株式会社プロ・フィールドをグループ会社化。2010年、クチコミサイト「お医者さん.jp」を買収。近年は自社サービスの開発・販売を強化している。

企業情報

設立 2001年7月
資本金 5,000万円
売上高 12億円(グループ連結、2013年3月期見込み)
従業員数 80名
事業内容 システムコンサルティング、システムインテグレーション、業務パッケージの開発販売、iPhone、iPad、Android各種アプリ開発
URL http://www.kmkworld.com/

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