累計経営者579人に取材、掲載社数311ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

不動産業界の起業家インタビュー

リスト株式会社 代表取締役社長 北見 尚之

不動産不動産のスペシャリストが進める地域貢献とグローバル戦略

リスト株式会社 代表取締役社長 北見 尚之

横浜を本拠に、不動産仲介から都市開発まで、あらゆる不動産事業をワンストップで手がけるリスト。売上高は200億円を、従業員数は300名を超えた。だが、規模がどれほど大きくなっても、同社のベンチャースピリットは失われない。いま、これまで徹底して実行してきた神奈川エリアでの地域密着戦略にくわえ、ハワイでの宅地開発事業をはじめとするグローバル展開に乗り出した。本特集では、代表の北見氏をはじめとするキーパーソンを徹底取材。注目の不動産ベンチャー・リストの挑戦を明らかにする。

※下記はベンチャー通信55号(2013年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―まず御社の事業内容を教えてください。

北見:不動産仲介から、注文建築を含めた戸建て分譲、マンション分譲、不動産管理、アセットソリューション、そして都市開発と事業を広げ、不動産にまつわるお客さまのニーズをすべてサポートできるワンストップサービスの総合不動産会社として成長を続けてきました。魅力的な街づくりを行い、街を活性化することで新たな需要を生み出す。そんな地域とともに成長できる総合不動産事業を重視しています。

―「街づくり」というコンセプトが、事業のなかに位置づけられているわけですね。

北見:はい。日本では人口減少の時代を迎え、今後は「何のために家を買うのか」という新しいニーズの掘り起こしが必要です。そのために不可欠なのが「魅力ある街づくり」。こんな街に住みたいという新たな価値を地域に創り出していかなければ、当社の次の成長も生まれません。

―北見さんの起業のきっかけを聞かせてください。

北見:ある会社で支店の開発を担当していた当時、不動産会社と取引することになりました。そのなかで、担当者の横柄な態度や頻繁な担当交代など、不動産業のサービスの悪さを目の当りにしたのです。しかし、逆にそれらを反面教師として変えていけば、飛躍のチャンスがある業界だとも感じました。そこで、大手の不動産仲介会社に転職し、営業職に就きました。私はこのとき、100本の契約ができたら、すぐに不動産業を起業しようと心に決めていたのです。そして2年で100本の契約を達成し、25歳で独立。1991年に当社を設立しました。

―御社は創業以来、地域貢献活動を続けています。なぜ積極的に取り組んでいるのですか。

北見:不動産業は、ドメスティックに成り立つビジネスです。なかでも、当社は新興企業でしたから、地域の方々に応援していただける会社にしようと思いました。そこで、「魅力ある街づくりの一貫として、私たちにできること」を考えたとき、社員が環境活動やスポーツ支援などのCSR活動を発案。現在は「みんな元気プロジェクト」と題して、少年野球や少年サッカーの大会開催のほか、海を通して自然と触れ合い、海辺の環境美化を実践するビーチクラブの運営支援などを行っています。また、スポーツごみ拾い※というユニークな活動も今年で4年目を迎えます。こうした地域貢献活動に注力すれば、街は美しくなり活性化する。同時にお客さまからも共感の声をいただくなど、広く地域の方々と喜びを共有できるわけです。街の価値を高める取り組みとしても、大切な活動と考えています。

―御社は設立から22年、売上高240億円と着実な成長を続けています。その要因はなんですか?

北見:「優れたサービスを開発・提供できたか」「お客さまに喜んでいただけたか」という自問自答の繰り返しを毎年行ってきた結果だと思います。当社では、常にお客さまに満足していただける企画を考えているのです。この原動力となってきたのは、何よりも社員の発想力ですね。多くの企業では自社の収益を最優先した後、商品やサービスの向上を考える。しかし、当社では地域の利益に主眼を置き、結果としての収益アップを考えてきました。この当社ならではの発想を全社員が共有しているからこそ、お客さまに向けて地域の満足を最優先に考えたご提案ができるのです。

―社員の発想力が活かされた最近の具体的な事例を教えてください。

北見:現在、日産野球場跡地に横浜市最大のエコタウンを開発しています。これは日産自動車のEV(電気自動車)「リーフ」による「LEAF to home」を導入した日本初の戸建分譲団地。EVと住宅で電力を融通し合うシステムの導入など、環境を重視した新しいライフスタイルを実現します。この大型プロジェクトの企画のすべてを現場社員が考え、自分たちの力で事業化してくれました。

―発想力豊かな人材になるために大事なことはなんですか?

北見:「成長したい」という意欲を社員本人がどれだけもっているかにつきますね。「会社に育ててもらおう」と思っている社員は絶対に育たないし、成長もしません。たとえば、腕立て伏せを100回命じられたとします。人には「数をごまかす」「真面目に100回やる」「101回以上がんばる」の3つのタイプがいる。1日なら大差はありませんが、1年、3年、10年となれば差はもう歴然。自分自身で成長していくためには、毎日「101回以上がんばる」精神がなくてはなりません。当社では、自己成長して結果を出した社員には、給与面を含めた明確な評価を行います。ただし、社員にはそれだけで満足せず、さらなる高みをめざし続けてほしいですね。

―御社は米サザビーズの高級不動産仲介ブランド「サザビーズインターナショナルリアルティ」の日本での独占営業権を取得したそうですね。グローバル戦略についての考えを教えてください。

北見:当社が新たに設立した「JSインターナショナル」により、国内外の高級リゾート分譲住宅やコンドミニアムなどの物件の仲介販売を行います。まずはハワイやNYマンハッタンなどの高級物件を取り扱います。また、現在も日本の不動産は利回りがよく、海外のお客さまの投資物件としても非常に注目されています。世界の高級物件を扱う日本の不動産企業はバブル崩壊後に激減したため、これらの物件販売は競合他社の少ない市場。ですから、大きなチャンスがあると考えています。

―最後に、今後のビジョンについて教えてください。

北見:当社が手がける住宅を一つひとつ進化させ、新しいサービスを創り出し、業界の波に乗るのではなく、我々が新しい波を起こしていくことです。すでにその取り組みは次々と行われています。一昨年の震災を機にエネルギーへの関心が高まっていますが、当社ではそれ以前から太陽光発電住宅の販売やグリーン電力※の購入など、社会のニーズをいち早くとらえた事業展開を行ってきました。その根底にあるのは、住宅事業を通じて地域社会に満足を与えられる「不動産のスペシャリスト」でありたいという想い。これからも常に、お客さまにご満足いただけるサービスの開発・提供をめざしていきます。

※スポーツごみ拾い:ごみ拾いの定義を「環境奉仕活動」から「スポーツ・競技」へ変換することにより、 参加者同士が楽しくスポーツとしてごみ拾いを行い、互いに共鳴することで環境意識を向上させる活動。
※グリーン電力:風力や太陽光、小規模水力などの自然エネルギーや再生可能エネルギーによって発電された電力。

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