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著名起業家インタビュー

著名起業家アイ・カンパニー(自分株式会社)になろう

株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役社長 小笹 芳央

※下記はベンチャー通信31号(2008年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―最近では、優秀な人材が大企業だけでなく、ベンチャー企業にも就職し始めていますよね。

小笹:そうですね。この状況は15年くらい前には考えられなかったことです。昔は会社とそこで働く個人は『相互拘束型』の関係でした。会社は社員を、年功序列や終身雇用などで拘束していました。若い頃の給与は安く、長く勤務すれば給与は上昇していく。同時に会社の方も社員に拘束されていました。今のように簡単にリストラなどできなかったんです。そして、そういった時代にサラリーマンとして一生を過ごすなら、やはり規模の大きい大手企業のほうが有利だったわけです。なぜなら『相互拘束型』の関係では、拘束する会社の規模が大きく安定していれば、そこで働く個人も安心できるからです。でも、平成バブルが崩壊して、会社側が社員の人件費を長期にわたって保障できなくなりました。つまり社会の状況が変わって、会社側から社員に対して「何とかして自立してくれ」と悲鳴をあげたわけです。そして、人材の流動化が始まりました。

 社員も会社に自分の人生を預けることにリスクを感じるようになりました。この関係性を、私は『相互選択型』と呼んでいます。 この『相互選択型』の関係では、個人も「アイ・カンパニー」、つまり自分株式会社としての自立が求められ、自らの市場価値を常に客観的に捉える必要がでてきました。自らを一つの株式会社と見立てて、その経営者は自分自身という考え方です。そして、その「アイ・カンパニー」の視点で考えると、ベンチャー企業という環境は魅力的だと思います。まずベンチャー企業には若いうちから活躍するチャンスがある。社員の平均年齢が若いので、ミドルクラスになるスピードが速い。そして、ベンチャー企業の場合、成果を出したら、その分だけリターンがもらえるという魅力もあります。報酬やポジションというリターンをもらえるんです。 またマーケットに対する感度が高いので、変化の対応も機敏になります。会社の変化のスピードや成長のスピードも速く、個人として相当鍛えられると思いますね。

―小笹さんは、大学を卒業してリクルートに入社したそうですね。

小笹:そうです。リクルートには14年間ほど勤めました。私のリクルート時代は前半と後半で7年ずつに分かれるんですよ。 まず前半の7年間は、リクルート人事部に所属して、まさにリクルート自体の採用に従事していました。リクルートという会社は、人材採用に尋常でないほどの時間とコストをかける会社でした。リクルート創業者の江副浩正氏の人材に対する熱意は半端なものではなかった。リクルートの社員が2000人規模のときに、採用活動を専属で行っている人員が120人もいましたから。採用予算も数十億円規模でした。ものすごいパワーを採用に投入していたんです。そこで優秀な人材に出会うために、とにかく多くの学生と会いました。リクルートでは採用も営業活動だという位置づけでした。つまり、じっと待っていても優秀な人材は向こうから来ない。自分たちが自ら積極的に出向いていって、優秀な人材を口説き落とすという手法でした。非常にアクティブな採用活動を、しかも大人数で行っていましたね。
 また、リクルートでは終身雇用や年功序列に頼るような依存心のある人は採用しませんでした。逆に起業志望の学生などを好んで採用しましたね。リクルートの社是に「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」というのがあるのですが、まさにそういったことを実践できる人材しか採用しなかったんです。だから、リクルート出身の起業家が世の中に多いんですよ。そもそも起業志望の人を多く採用していましたから。そして後半のリクルートでの7年間は、リクルートで培った自社の採用、組織活性化のノウハウを商品としてお客様に提供しました。これは私が自ら手をあげて、組織人事コンサルティング室という部署を新規で立ち上げて行いました。そして、このビジネスを通して、本当に多くの経営者に出会いました。そこで分かったのは、世の経営者はみんな"人材"で悩んでいるということ。社員のモチベーションをいかにして高められるか。どうやったら優秀な社員を採用できるか。常に経営者は悩んでいたんです。でも、こんな大事なテーマなのに、この問題について特化して事業をしている会社は1社もなかった。そこで、世の中に無いなら自分で会社を創ろうと考えて起業しました。それが今のリンクアンドモチベーションなんです。世界で初めてモチベーションを軸に独立、起業しました。

―学生が社会に出た時に必要なことは何ですか。

熊谷:MBAを取ろうが、大学でいかに素晴らしい知識を身に付けようが、社会に出てビジネスをしようと思うのであれば、まずは相手との信頼関係を築かなければなりません。それはつまり、その人自身が相手に気に入ってもらう必要があるということです。その時にまずは最低限必要なことがあります。それは、礼儀正しさです。もちろん礼儀正しいだけで、実力がなければ長続きしません。しかし仮に実力があっても、挨拶ができていなかったり、失礼な態度、偉そうな態度をとって相手に不快な思いをさせるような人では、せっかくの実力が発揮できないですよね。私は15年前、「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」(キングスレイ・ウォード著)という一冊の本に出会いました。その一節に「礼儀正しさに勝る攻撃力はなし」という言葉があったんです。この言葉ほど私の人生に影響を与え、衝撃を受けた言葉はありません。私は小さい頃、祖母から教育を受けていたことがありました。私の祖母は剣道師範の家柄の出だった。武道というのは礼儀作法を非常に重視しますよね。ですから私は礼儀にとても厳しい環境で育てられたんですよ。小さい頃は礼儀作法について叱られることが嫌で嫌でしょうがなかったですね。しかし、社会に出てから礼儀作法の必要性や重要性を肌身にしみて感じた。礼儀作法のできていない人が失敗していく様を幾度も見たんです。ですから、今の自分を作ってくれた祖母には心から感謝していますね。

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