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コンサルティング業界の起業家インタビュー

メディアリンク株式会社 代表取締役社長 松本 淳志

コンサルティング電話サービスの既成概念を変え 硬直した市場を打破したい

メディアリンク株式会社 代表取締役社長 松本 淳志

設立から3年の間に、コンタクトセンターシステムを中心とするIT関連のソリューションビジネスで成功し、毎年200%成長を続ける気鋭のベンチャー、メディアリンク。「誠実」を社訓に掲げ、卓越した技術力を武器に大手競合他社をしのぐ勢いで業界をリードしている。今回は代表の松本氏に、革新的な電話システムが生まれた経緯やビジネスにかける想いなどを聞いた。

※下記はベンチャー通信50号(2012年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―御社の事業内容を教えてください。

松本:コンタクトセンター※1などの電話サービスに関するシステム開発を手がけています。コンタクトセンターの自動音声応答システム(IVR※2)や電話の主装置(PBX※3)などのシステム開発を軸に、導入支援、運営、保守、改善コンサルティングまで、トータルソリューションを提供しています。

―御社のサービスの強みはなんですか。

松本:「SIer+メーカー」という2つの側面から、低価格・高品質なサービスを提供できることです。これまで大規模なコンタクトセンターは、大手メーカーが提供する専用電話交換機でシステムを構築していました。しかし非常に高額で、エンドユーザーが簡単に設定を変更することができません。また、導入までに最低でも3ヵ月以上かかることが一般的です。そこで注目したのが、Asterisk※4という画期的な新技術です。当社はその誕生当初から研究を重ね、コンタクトセンターやオフィスの電話システムにいち早く導入。その実績をもとに2011年、自動音声応答システム「Media Voice」、オフィスの構内電話システム「Media Office」をリリースしました。自社開発のパッケージソフトなので、最短で10営業日という導入スピードで低価格・高品質なサービスを実現しています。

―御社が業界内で支持されている理由はなんだと思いますか。

松本:今でこそAsteriskの技術は注目されていますが、当社はその実用性を早い段階で確信し、他社に先駆けて取り入れました。技術や知識をいち早く深め、実際にデモ版をつくりました。それにより大手SIerとのコンペに勝ち、1日に4000コール対応するコンタクトセンターで採用いただけたのが大きいですね。これだけの規模のシステムにAsteriskを導入したのは、国内では稀なケースですから。このコンペで当社の話題が広がったことで、通信キャリアやインターネットサービス企業、テレビ局などの大手企業をはじめ、多数のオファーをいただくようになったと思います。

―起業の経緯を聞かせてください。

松本:以前勤めていた大手SIerは大企業ならではの制約があり、「お客さまのニーズに的確に応える」というビジネスの基本が実現できませんでした。特に欠けていたのが、柔軟性とスピード。この2つを実現するために起業したといっても過言ではありません。さらに、Asteriskという新技術が起業を後押ししました。Asteriskにはサポート体制がないので、技術的な研究で行き詰まることもありました。しかし、この技術を活用すれば、業界を変える革新的なサービスを生み出し、お客さまにフレキシブルで迅速な対応ができる。そんな熱い想いが原動力となり、志を同じくする社員たちと大きな成果を生み出すことができました。

―御社のサービスや製品は、社会にどのような価値を提供しているのですか。

松本:企業のコスト削減や業務効率化に寄与し、社会のさまざまな場面で安心・安全を提供できることです。たとえば、通販のコンタクトセンターでクレジット決済をする際、カード番号や有効期限などをオペレーターに直接伝えますよね。コンタクトセンターは個人情報を保護する対策を行っていますが、口頭で情報を伝える以上、そこには必ずセキュリティホールが存在します。なかにはオペレーターが個人情報を暗記し、犯罪に利用するケースもあります。

 こうした問題を解決するために、国内大手の決済代行会社・ベリトランスは、クレジットカード決済をIVRで可能とする国内初のサービスを開始。このIVRパッケージとして、当社の「Media Voice」の採用が決定しています。

―情報化社会ならではの問題解決に貢献できるわけですね。

松本:はい。また、当社の「オフィスPBX」は、パケットネットワークに音声を乗せることで、スマートフォンを内線化できます。ネット回線料だけで実質的な相互通話が無料になるうえ、固定・携帯電話がつながりにくい災害時にも通話を確保できるメリットがあります。事実、先の東日本大震災では、このネットワークツールが情報の伝達手段となりました。災害時に相手と直接話をして安否が確認できれば、安心につながるはずです。

―御社が掲げる「No.1戦略」について教えてください。

松本:8兆円規模とされる通販業界で、コンタクトセンターの市場は微増ながら安定的に推移しています。しかし、全国の約8割を占める中小規模のコンタクトセンターでは、コスト面の問題などでシステム導入が進んでいません。そこで、今後は中小規模のコンタクトセンターに対するサービスを強化して、国内シェアNo.1を目指し、業界のスタンダードモデルを築く。これがNo.1戦略です。今後はAsteriskの技術力をさらに伸ばし、コストパフォーマンスの高い優れた製品とサービスで、グローバルなシェア獲得も目指します。

―市場の仕組みを大きく変えることができそうです。

松本:ええ。しかし、それを実現させるカギはやはり人材です。ITの仕事は高い技術力が求められますが、人としての誠実さやコミニュケーション力がなければ、お客さまのニーズを満たす高品質なサービスは生み出せません。当社が「常に誠実であること」を社訓にしているのもそのためです。当社のサービスは、使うのも人、つくるのも人。サービスにかかわるすべての人がHAPPYになることを第一に、熱く、誠実に、妥協なきサービスを追求したいですね。

※1.コンタクトセンター:企業で顧客の対応業務を行う部署。以前はコールセンターと呼ばれていたが、電話、ファックス、Eメールなど複数のメディアに対応するようになったため、コンタクトセンターと呼ぶケースが増えている。
※2.IVR:Interactive Voice Responseの略で、音声自動応答システムのこと。最近は音声認識機能を備え、相手の音声に対応する製品もある。
※3.PBX:Private Branch eXchangeの略で、構内交換機のこと。複数の電話機を公衆回線網に接続したり、内線を中継したりする装置。
※4.Asterisk:アメリカのデジウム社が開発したIP電話関連のソフトウェア。構内電話、自動音声応答、留守番電話など、多くの機能がコンピューターによって制御可能になっている。誰でも自由にソフトウェアが書き換えられる新技術として提供されており、世界中で利用されている。

松本 淳志(まつもと あつし)プロフィール

1978年、東京都生まれ。2002年に日本大学理工学部を卒業後、大手Slerに入社。電話関連分野の開発・サービスを提供する部署に配属。2009年にメディアリンク株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。AsteriskをベースにしたIVR製品「Media Voice」な、革新的なサービスを開発している。

企業情報

設立 2009年7月
資本金 2,000万円
事業内容 コンタクトセンターシステムの開発コンサルティング、企画・設計・製造・導入・保守・運用、コンピュータシステムの企画・設計・製造・導入・保守・運用、ソフトウェアの企画・設計・導入・保守、労働者派遣業、インターネットによる通信販売、前号に付随・関連する一切の業務
URL http://www.medialink-ml.co.jp/

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