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飲食・食品インタビュー

日清食品株式会社 創業者 安藤 百福

飲食・食品激動の昭和を駆け抜けた世界的起業家

日清食品株式会社 創業者 安藤 百福

※下記はベンチャー通信9号(2003年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―いまの学生を見て、思うことはありますか。

安藤:自分が若かった頃は、大学に行ける人なんて、ほんの一握り。みんな必死になって働いていた時代です。現在の日本は豊かになって、ハングリー精神も薄れてきた。若い人たちが遊び気分で大学生活を過ごすのを見ていて、うらやましいというより、大切な時間を浪費しているのが、かわいそうな気になります。青春を楽しむのもいいけど、学ぶときは学び、働くときは働くべきです。そして、学んだり働いたりすることに喜びを見出せないと、真の幸福はつかめないと思います。私は日清食品という会社を、仕事を通じて人間らしさを学べる場所にしたいと常に考えてきました。

―起業の秘訣を教えてください。

安藤:まず、ひと真似をしないこと。人の真似をせずに、時代の一歩先を読む。また細心に考えて、動く時は大胆に動く。

―時代の先を読むにはどうしたらいいんですか。

安藤:自分の中に鋭敏なアンテナを持つことが必要です。興味のある分野を絞って、常に時代の変化をキャッチできるようにスイッチを入れておく。そうすると同じものを見ても、心の窓が開いているから、ほかの人に見えないものが自分に見えてくる。自分がこれから挑戦する分野を絞って、鋭敏なアンテナを立てれば、どんな場所に行っても、必要なヒントが得られると思います。ビジネスのヒントはどこにでも隠されています。

―チキンラーメンのヒントはどこで得たんですか。

安藤:直接的なヒントがあったわけではありませんが、ずっと印象に残っている光景があったんです。戦後しばらくして、大阪の梅田駅の裏手に行った時のことです。屋台が立ち並んでいるなか、ひときわ長い行列が目に付きました。ラーメン屋台の行列でした。やせこけた人たちが寒空の下、粗末な服を着て震えながら順番を待っていたんです。「一杯のラーメンのために、人々はこんなにも努力するのか」。この光景はいまでも非常に目に焼きついています。のちに自分がチキンラーメンを発明する重要なヒントになりました。
発明のヒントは、ほかの人から見れば、とてもつまらないきっかけであることが多いです。このラーメン屋台の行列も、漠然と見過ごせば、「ごくろうさんなことだ」で終わってしまう。でも何事にも興味を持って観察すれば、この行列の中に庶民の強烈な思いが隠されているのを知り、大きな需要が暗示されていることに気づくはずです。

 私はいまでも少しでも疑問がわけば、「なぜ」「どうして」と原因を突き詰めます。出張先の駅や空港ターミナルの売店、展示会、あらゆるところで聞きまくる。根掘り葉掘り聞きまくって、いたるところに新しい発想の源を探し出すんです。

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