累計経営者579人に取材、掲載社数286ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

業界の起業家インタビュー

自社で効果を検証した手法だけを提供する

株式会社プラスワン 代表取締役 原野 朋弘

目まぐるしいスピードで変化を続けるIT業界。栄枯盛衰も同様で、打ち上げ花火のように急に咲いては潔く散る会社も少なくない。しかし、対照的に地道に結果を積み上げ、誠実に顧客企業に寄り添うことで顧客の支持を集めてきたITベンチャーもある。たとえば京都発のITベンチャー、プラスワンがそれだ。未経験でありながらITビジネスへ踏み出した起業の経緯、顧客に提供している価値、今後のビジョンなどを同社代表の原野氏に聞いた。

「お客さまとの縁を大切にしたい」という起業の想い

―事業内容を教えてください。

 インターネットメディア事業、Webコンサルティング事業、そしてフランチャイズ事業の3つを展開しています。

 インターネットメディア事業は、販促や集客といったお客さまのニーズに応じて、メディアやホームページなどを作成。属性のあうエンドユーザーにアプローチします。そのなかでYahoo!やGoogleのプラットフォームを使い、リスティング広告と呼ばれる手法などを用います。Webコンサルティング事業はWebを通じてお客さまのさまざまな困りごとを解決するサービス。具体的にはホームページ制作、集客支援、コンサルティング、ブランディングなどです。

―プラスワンは京都では少数とされるITベンチャーとして注目される存在ですね。ところで3番目のフランチャイズ事業とはなんですか。

 清掃サービスなどを提供しているダスキンのフランチャイズのことです。もともと父が経営していた事業で、それを継承するカタチで当社を起業したんです。

―その経緯を聞かせてください。

 父の事業を継ぐタイミングとIT事業で起業しようというタイミングが重なり、両方の事業を足し算するカタチでプラスワンを創業したんです。

 創業前、私は不動産関連の会社に勤めていました。ワンルームマンションの賃貸経営に経営企画という立場でかかわり、新しいニーズを引き出すため従来の長期契約とは異なるウィークリーマンションという形態での契約を立案、実行しました。すると、インターネットからの問い合わせが殺到。インターネットを活用した集客力に驚き、自分で事業を興そうと考えるようになりました。

 そうした頃、父親が30年間運営していたダスキンフランチャイズをたたむという話がもち上がりました。

―事業承継せずに起業するという選択肢もあったはずですよね。

 そうした決断をする人もいるでしょう。でも私は父から事業整理の想いを打ち明けられたとき、「お客さまがおられるのに申し訳ない」「お客さまとのご縁を大切にしたい」と強く感じました。それで父親に「だったら継ぐわ」と。

―いつからIT事業を手がけるようになったのですか。

 事業承継直後からです。朝8時には自らダスキンの現場に入って一日中、現場から現場へと駆け回る。夕方に会社に戻って、翌日の準備やアルバイトさんへの伝達など、その日の仕事を片づけてからがIT事業の時間。ひとりで夜中の2時、3時まで作業をしていました。

―大変な二重生活ですね。

 自分では「ぬるいんじゃないか」と思っていました(笑)。だって“ないない尽くし”の創業時、もっと大変な経験をした経営者はたくさんいらっしゃるじゃないですか。それに比べたら自分は全然。当時は「人様が休んでいるときに働くしかない」「ほかの人と同じようにやっていても結果は出ない」。そんな想いで毎日、淡々と仕事をしていました。

―ITの経験はあったんですか。

 まったくの素人でした。そんな私を助けてくれたのが先にインターネット事業をてがけていた先輩。とにかくしつこく質問して、夜中でも電話して、教えてもらいながらITスキルを身につけました。失敗したらやり直して、うまくいかなかったら改善する。そんな愚直な試行錯誤を積み重ねたんです。

 その先輩にはどれだけ感謝してもしきれません。ひとりの力ではなにもできない。周囲が助けてくれるから、なにかを成し遂げられるんだ。そう心に刻みつけています。

Yahoo!やGoogleと定期的にミーティング

―IT事業は当初から順調だったんですか。

 いいえ、まったく成果を出せず、苦しみました。そんな状況に変化が起きたのは起業から半年ほどたってから。「このままでは先が見えない」「どうにかしてこのサイクルを変えなければ」と考え、友人にフランチャイズ事業のマネジメントに入ってもらったんです。おかげでIT事業に集中できるようになり、少しずつ状態は好転し始めました。

―御社が顧客から支持されるようになった理由を教えてください。

 当社が事業展開しているネットの世界はシビア。結果が出なければ次からは声がかかりません。ですから、声をかけてもらったからには、絶対に結果を出すことにこだわってきました。それがお客さまからだんだんと支持していただけるようになった大きな理由だと思います。

 それとスピード感。当社では制作、集客、改善といったプロセスをすべて内製化。対応スピードを速くしています。会社の利潤を考えれば内製化によって固定費をかけるより、作業を外注に出す方法もあるでしょう。しかし、ワンクッション置くカタチになるので、どうしてもスピードが鈍ってしまいます。それに「お客さまに結果を提供する」という同じ目標に向かって仕事をしていくとき、コミュニケーションがとりにくい部分もあります。同じ屋根の下で、同じ価値観で一緒に仕事をする。そのほうがお客さまにより質の高いサービスを速く提供できるはずです。

―お客さまにサービスを提供するうえで、大切にしていることを教えてください。

 ホームページなどを納品してからが本当のスタートだという想いを大切にしています。
ネットの世界の技術進歩は速く、ホームページの見せ方もすぐに陳腐化します。ですから改善を前提に、お客さまと一緒にホームページなどを育てていく。そんな感覚で仕事をしており、つくって終わりではなく、解析などの結果を見ながら、お客さまに提案できることはないか、改善できることはないかと、つねに次の一手を考え続けています。

 もう一点、自社メディアを運営していることも当社の強みです。

―なぜ、それが強みなのですか。

 効果が測定できない新しい手法をお客さまの予算で試すのではなく、自社メディアでテストすることで、効果が検証されたものだけを提供できるからです。

 当社はYahoo!の正規代理店で、定期的に最新のトレンドや広告手法などを教えてもらっています。また、ふつうはなかなか接点をもてないんですが、Googleとも定期的にミーティングをさせてもらっています。そのうえで自社メディアを使って実証実験を行っているため、より精度の高いサービスを提供できていると自負しています。ていねいなヒアリング力も当社の強みですね。

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