累計経営者579人に取材、掲載社数311ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

株式会社ライズアップ 代表取締役 東 信介

IT世界をつなぐエンターテイメントカンパニーを創る

株式会社ライズアップ 代表取締役 東 信介

カラーコンタクトレンズのネット販売を軸に、多彩な事業展開で成長を続けるベンチャーがある。女性をターゲットにしたEコマース、卸売、モバイルメディアの運営などを行うライズアップだ。同社は豊富な品揃えでユーザーの支持を集めるだけでなく、大手ドラッグストアなど小売業者からも信頼を獲得している。同社が躍進を遂げた理由はどこにあるのか。代表の東氏に話を聞いた。

※下記はベンチャー通信47号(2012年5月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―まず御社の事業内容を教えてください。

東:大きく分けて、4つの領域で事業を展開しています。1つめは、主力のEコマース事業。F0~F1層(13~34歳の女性)をターゲットにしたカラーコンタクトレンズやコスメ・美容雑貨を販売しています。2つめは、セールス&マーケティング事業。ドラッグストアやバラエティショップなどに商材を卸し、業態に合わせた販売戦略の立案から実行まで行います。3つめは、商品開発事業。お客さまのリアルな声を取り入れ、化粧品、医薬部外品、美容雑貨の製品開発や企画をトータルプロデュースしています。4つめは、インターネットメディア事業。当社はR&D(Research and Development)という研究開発部門にて、社内のアイデアや企画を形にしたり、他部署に必要なツールやシステムを開発しています。そこで生まれたサービスをインターネットメディア事業として運営しています。

―昔から東さんは起業を目指していたのですか?

東:もともとは考えていませんでした。起業のきっかけとなったのは、前職での海外プロジェクト。22歳で知人のインターネットメディア会社に参画し、23歳でアメリカでの新会社設立を経験しました。その際にロサンゼルスに半年間滞在し、自分の人生観が一変しました。滞在時に日本人の起業家や留学生など多くの人から話を聞き、夜は仕事に集中し、朝は語学学校に通いながら「自分も新しいことにチャレンジしたい」と考えるようになったのです。帰国後、当社の前身となる「ライズ」を個人事業として立ち上げました。その半年後の2002年7月、さらに上昇するという意味を込めて、「ライズアップ」を設立したのです。

―御社は今年で創業10年目を迎えましたが、現在まで順調に成長してきたのですか?

東:創業期はモバイルメディア事業を展開し、売上も順調に伸びていました。しかし、組織としての課題を抱え、伸び悩んでいた時期がありました。そして2007年、1つめのターニングポイントが訪れます。それは現在の専務である田中が入社したことです。私と田中が役割を分担することで、少しずつ組織体制が整っていきました。私の役割は、ゼロから1を生み出すこと。新規事業を考えたり、商品やサービスのアイデアを生み出すことです。一方、田中の役割は、1を10へと大きくすること。私のアイデアを具体的な事業へ落とし込み、実務を推進することです。また、彼の入社がきっかけとなり、美容雑貨などのEコマース事業をスタートしました。当初は赤字が続きましたが、これが後の成長につながる種となりました。

―次のターニングポイントを教えてください。

東:2つめのターニングポイントは、2009年のオフィス移転です。当時の私は「完全顧客主義」という名のもとに、ユーザー(顧客)のことしか考えていませんでした。もちろん、ユーザーのためにサービスを改善するのは大切です。しかし、社員の気持ちを何ひとつ思いやっていなかったのです。ユーザーにとってプラスになると判断したら、深夜でも、休日でも「今すぐ、これをやってくれ」と平気で指示を出していました。また、人事評価制度や福利厚生は未整備のまま。そんな状態を続けていたら、社員がどんどん離職していきました。気がつくと、創業期から残っているのは私だけ。新たなメンバーに業務ノウハウを引き継ぐこともできず、業績が落ちていきました。そんなどん底の状態の中で「このままではダメだ」と痛感したんです。自分がつくりたかったのは、こんな会社じゃない。この閉塞感を打破するため、オフィスを拡大移転しました。

―業績が低迷していたにも関わらず、固定費の増える決断をしたのですか?

東:そうですね。売上・利益ともに創業以来最低の時でしたから、「ここから這い上がれるのだろうか」という不安もありました。しかし、まずはスタッフが働きやすい環境を整えることから始めようと考えたのです。このオフィス移転を契機にして、組織体制や福利厚生の充実に取り組みました。また私自身、社員と密なコミュニケーションをとるように心がけました。その結果、社内の雰囲気も良くなり、業績は徐々に好転していきました。

―その後、カラーコンタクトの販売を開始したのですか。

東:はい。カラーコンタクトとの出会いこそ、3つめのターニングポイントです。2009年の薬事法改正でカラーコンタクトが「高度管理医療機器」となり、販売認可が必要になりました。そこに専務の田中が注目し、いち早く認可を取得。PC・モバイルの両方で積極的に販売し、当社の主力商品に育ちました。

―3つの転機を経験して、現在の好業績があるわけですね。経営者として、東さんが大切にしてきたことは何ですか。

東:「マーケット選択」と「人」です。既存事業だけに固執していては、成長を続けることはできません。当社は2002年にモバイルメディア事業から始まり、2007年にEコマース事業へ参入しました。そして実績を積み、マーケティングノウハウと顧客データを蓄積。それらを武器にして、2010年に卸売事業をスタートしました。このように、どのマーケットで事業展開をするべきかを常に考え、変化を繰り返してきたからこそ、創業から10年という節目を迎えられたのだと思います。また、オフィスを移転してからは、何よりも人を大切にしています。人こそ会社成長の原動力であり、組織にとって一番大切なものだと考えています。私の役割は、社員が能力を最大限に発揮できる環境を整えること。そのために、全員が近い距離感で意見を言いあえるフラットな組織づくりを心がけています。そのほかにも、年齢や社歴ではなく、実力に応じて責任ある仕事を任せています。まだまだ改善点が多く、理想の環境とはほど遠いと感じていますが、現場の声を素早くフィードバックし、即実行できる組織を目指しています。

―最後に、御社のビジョンを教えてください。

東:当社のビジョンは「世界をつなぐエンターテイメントカンパニーを創る」こと。私たちは人と人のつながりを大切にし、世界中で愛される商品やサービスを生み出したいと考えています。人を笑顔にしたり、ワクワクさせる。そんなエンターテイメントを生み出す集団でありたいですね。

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