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飲食・食品業界の起業家インタビュー

株式会社RYコーポレーション 代表取締役CEO 横山 藤雄

飲食・食品店づくりは街づくり末永く愛されるレストランをめざす

株式会社RYコーポレーション 代表取締役CEO 横山 藤雄

銀座や渋谷といった一等地にあるフランス・イタリアレストランをはじめ、10業態・26店舗を展開するRYコーポレーション。素材にこだわり、手間ひまかけたコストパフォーマンスの高い料理を提供することで人気を集めている。2014年にはさらに9店舗を出店予定。2020年には年商50億円という目標を掲げる。代表の横山氏に、急拡大を可能にする出店戦略や人材マネジメント、今後のビジョンなどを聞いた。

※下記はベンチャー通信55号(2013年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―競合がひしめく飲食業界でどんなポジショニングをとっているのですか。戦略を教えてください。

横山:地域に末永く愛される店づくりを目標にしていることです。飲食店の25%は開業から5年以内に閉店してしまうという調査があります。その多くは流行の業態やメニューを追いかけたもの。長期にわたって地域を構成する一員にはなれない。これに対して、私たちは「店づくりは街づくり」を理念に掲げています。一時の流行に左右されず、一軒一軒、その地域に住む人々にとって価値のあるお店を創造していきます。そして、私たちのお店が存在することで、その街を元気にし、ゆくゆくはその街の資産となるお店を創造していきたいのです。

―理念を実現するために、どのような店づくりをしているのですか。

横山:素材の味を最大限に活かした、あきのこないメニューを、すべて料理人が手づくりしています。料理だけでなく内装でも、レンガや木材、石など本物の素材を使う。家具も幅や高さ、角度に1ミリ単位でこだわったオーダーメイドのもの。年月が経つにつれ味わいの出る、あきのこない空間づくりをしています。メニューブックなどもすべて自社での手づくりです。お店を構成する要素すべてにこだわった結果、はじめてお客さまは目の前に並んだ料理に「あたたかみ」を感じていただける。ここには「本物」「本質」があると共鳴・共感していただけるお店づくりが目的です。

―いちばんの人気メニューはなんでしょう。

横山:ロティサリーチキンですね。専用のオーブンで長時間じっくり焼き上げて余分な脂を落とし、皮はパリパリ、中身はジューシーに仕上げる料理です。最近では、似たような料理を出すところが増えていますが、私たちの商品は、塩とオリジナルのスパイスだけを添えて提供。素材のおいしさを最大限引き出す調理法に徹しています。ここ最近ではテイクアウトの需要も伸び、まだまだ可能性を秘めた商品。これをさらに育てていきたいですね。

―手をかけてつくるとコストが高くなるのではありませんか。

横山:ええ。でも、お客さまからの支持が高ければ原価率は下げられます。「安かろう悪かろう」ではなく、また「高級料理だから高い」でもない。お客さまに感動を与えるような味とサービスを提供することで、支持を広げていくことが大事なんです。そのため創業当初は、飲食店の多様なノウハウを学ぶためにフランチャイズチェーンに参加しました。

―どんな点を学んだのですか。

横山:たとえばアルバイトのスタッフを「パートナーさん」と呼ぶことです。いい店をともにつくる仲間として認め、プライドをもって働いてもらいたい。そんな想いを込めた呼び方です。お客さまといちばん接する機会が多いのはアルバイト。お客さまは店員を選べません。たとえ料理がおいしくても、店員のちょっとした言葉づかいや態度で「二度と来ない」となってしまうことだってあり得るんです。彼らのモチベーションを高めるため、年に一度「モチベーションパートナー表彰」を大々的に開催しています。輝いているパートナー数名にプレゼンテーションしてもらい、全スタッフが投票してMVPを決めるというもの。壇上のパートナーをねぎらうのが目的なのはもちろんですが、ほかのスタッフにとっても大いに刺激になっていると思います。また、創業からずっと、正社員だけでなくアルバイトの誕生日にも私からメッセージカードを贈っています。いまは正社員60名、アルバイト320名の規模になり、ほとんど毎日カードを贈っていますね。

―社員のマネジメントで工夫していることを教えてください。

横山:大きな裁量権を与えることです。たとえば同じ業態のレストランを出していても、地域によって客層が違います。店舗ごとに異なる細かなニーズは、現場のスタッフがいちばんよく知っているはず。だから、スタッフから新メニュー導入や仕入先変更などの改善提案があれば、どんどん受け入れています。私がチェックするのは「本当にお客さまの喜びにつながっているのか、スタッフの自己満足になっていないか」だけ。飲食業界には「独立したい」とか「自分のお店をもちたい」と志す人材が多い。でも、それを現実にできるのは、ほんのひとにぎりです。一方で、自分の思う通りの店づくりができるなら、社内にいても独立するのと同じことが可能。大きな裁量権を与えることで、社員満足度を高めることができるのです。

―どんな人材を求めていますか。

横山:親や友人の悪口をいわない人材です。身近な人に感謝できないようでは、仲間やお客さまを大切にできないからです。採用面接で親の話をして、どう思っているのか表情を見極めています。

―今後のビジョンを教えてください。

横山:来年は創業以来の拡大期となりそうです。現段階で9店舗の出店を決めています。創業時にマイルストーンとして「2015年までに30店舗・年商30億円」という目標を立てましたが、1年前倒しで達成できそうです。第2のマイルストーンとして「2020年に年商50億円」をめざしています。これを達成するためのステップとして、来年4月から中食ビジネスを始めます。駅構内や空港、デパ地下、催事などでお弁当やお惣菜、スイーツなどを販売。人気メニューのロティサリーチキンも販売します。小売ビジネスは外食よりも成長スピードが早いからです。また、今後3年以内には海外出店にもチャレンジしたいと計画しています。ただし、やみくもに規模拡大を追求しているわけではありません。飲食業界に影響力をもち、変革をリードするためには、ある程度の規模が必要だからです。飲食業は参入障壁が低いので玉石混交。それを本物だけが残るような業界にしたい。そのためにも本物とはどういうものなのか、見せていきたいですね。

横山 藤雄(よこやま ふじお)プロフィール

1975年、茨城県生まれ。高校卒業後、年商10億円規模の精肉店や飲食店を営む株式会社サンアイに入社。20歳で店長をまかされる。2000年に年商80億円規模の精肉店やスーパーを営む株式会社天池に入社。同社がはじめた飲食店事業の責任者を務める。2006年に会社が飲食店事業からの撤退を決めたのを機に、事業を引き継ぐ形で独立。株式会社RYコーポレーションを設立、代表取締役に就任。

企業情報

設立 2006年12月
資本金 1,000万円
売上高 25億円(2014年7月期:予想)
従業員数 380名(うち正社員60名、アルバイト320名)
事業内容 飲食店経営、飲食店プロデュース
URL http://www.ry-corporation.com/

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