累計経営者579人に取材、掲載社数311ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

株式会社テクノモバイル 代表取締役 播田 誠

IT実践的な基礎教育と技術継承でトップエンジニアを育てる

株式会社テクノモバイル 代表取締役 播田 誠

モバイル分野のシステム開発に特化した技術者集団、テクノモバイル。エンジニア出身の播田氏が率いる同社は、大手通信キャリアや有名アーティストの公式サイトをはじめ、これまでに数多くの大規模サイトを開発してきた。2011年には、グループ会社としてスマートデバイステクノロジーを設立。これまでに培った技術ノウハウを体系化し、未経験者でも一人前のエンジニアに育てあげている。さらにテクノモバイルでは、熟練エンジニアの暗黙知を共有することで、数年でトップクラスのモバイルエンジニアへと成長させるという。独自の育成法について、両社代表の2人に話を聞いた。

※下記はベンチャー通信51号(2013年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―両社の事業内容を教えてください。

播田:テクノモバイルは、Webサイトやスマホアプリなどのシステム開発を得意とする会社です。なかでもBtoCサービスの分野に特化し、企画・開発から保守・運用までトータルに行っています

河野:スマートデバイステクノロジー(以下、SDT)は、スマホアプリの開発と技術者養成を行っています。未経験者でも社内で教育し、一人前のモバイルエンジニアに育てあげるのが特徴ですね。

―テクノモバイルの強みはなんですか。

播田:大手開発会社との違いは、技術にとんがっていること。大手には総合力がありますが、技術的な冒険を避けがちです。たとえお客さまが新しい技術を使いたいと言っても、「リスクが高いので危険です。代わりにこうしましょう」という提案になる。一方、当社は「こんなサービスが実現できるので、新しい技術に挑戦しましょう」と提案します。また、当社に営業スタッフはいません。ほとんどの案件がお客さまからの紹介。一人ひとりのエンジニアの仕事が評価され、新しい案件を呼び込んでいるのです。

―これまでの開発実績を教えてください。

播田:数十万から数百万人規模のユーザーが使うWebシステムを数多く手がけてきました。具体的には、大手チケット販売サイト、大手通信キャリアや有名アーティストのモバイル公式サイトなど。いずれも下請け案件ではなく、大手企業との直接取引です。

―エンジニアにはどのような資質が求められますか。

播田:ものづくりに妥協せず、楽しみながら、常に新しい技術を学ぶ姿勢ですね。

河野:未経験の場合は、成長意欲と情熱があればいい。ものづくりの喜びは、開発に時間を注ぎ込むなかで実感していくでしょう。

―モバイルエンジニアの育成について、両社が協力して取り組んでいるそうですね。

播田:起業当時は頼れる数人の仲間たちと仕事をしていたので、育成の仕組みがありませんでした。現場で互いに学び合いながら、勝手に成長していったんです。しかし、企業規模が大きくなると仕組みが必要。徒弟制度のように先輩が現場で教えることも大切ですが、それだけでは不十分です。そこで当社の熟練エンジニアが講師となり、2011年にSDTを設立。現場の生きたノウハウを体系化し、効率的に吸収させています。

―ノウハウを体系化したことで、育成のスピードは上がったのですか。

河野:ええ。SDTに入社した人材は、大手開発会社の3倍程度のスピードで成長しています。入社1年目のエンジニアが他社に出向すると、「本当に1年目ですか?」と驚かれますね。大手に新卒で入った場合、最初はプログラミングをさせてもらえません。しかし当社では、座学を交えながら、プログラムを徹底的に書かせます。その人の成長意欲が高いことが前提ですが、圧倒的なスピードで技術力が身につきますよ。

―具体的に、どんな技術者が活躍しているのですか。

河野:たとえば、未経験からプログラマーになった28歳の男性が活躍しています。入社1年で5人チームのなかで2番目に高い実績を出していますね。また、前職では飲食店で働きながらAndroidアプリを開発していた27歳の男性もいます。彼は半年で20個以上のアプリをつくった実績があり、非常にポテンシャルが高い。今後は英才教育をほどこし、スマートデバイスにかかわる総合的な技術を伝授する予定です。

播田:テクノモバイルは、30代前半のエンジニアが中核メンバー。彼らが数名のチームを組み、大手チケット販売サイトを開発・運用しています。アクセスが殺到したときにどうさばくか、ユーザーの反応にどう対応するか。日本では珍しい技術を使って、検証と改善を繰り返しています。また、スイス、フランス、カナダなどの外国人技術者も活躍していますね。開発に対する考え方の違いが学べるので、私自身も視野が広がりました。

―播田さんは技術者出身だと聞きましたが、いまは経営に専念しているのですか。

播田:プログラムを書くことこそ減っていますが、新技術を導入する際は私が検証してレポートを作成しています。難易度の高いプロジェクトには、技術アドバイザーとして参画。エンドユーザー視点でシステムを設計しながら、どんな問題があるのかを一緒に話し合っています。

―最後に、両社の今後のビジョンを教えてください。

河野:まずは社員数を20人から100人まで増やしたい。その後、プロのエンジニアを200人育成すれば、最先端の開発がひと通りできるようになるでしょう。そして、「スマートデバイス分野の開発ならSDT」といわれるようになりたいですね。

播田:良い仕事をしてお客さまに評価していただき、世間に自慢できる成果を残す。シンプルですが、これにつきます。ただし、技術者のプライドとして、「この技術を使えますか?」と聞かれたときに「できません」とは答えたくない。ですから、もう少し規模を拡大して、モバイル分野の技術をすべておさえたいですね。いま携帯電話がスマホに、ノートPCがタブレット端末に置き換わりつつありますが、次世代のモバイル端末はメガネ型かもしれないし、腕時計型かもしれません。新たなイノベーションが生まれれば、当社の事業も進化していきます。そして、一人ひとりのメンバーがプロとして高みを目指し続ければ、グローバル競争も勝ち抜けるでしょう。

播田 誠(はりた まこと)プロフィール

1974年、徳島県生まれ。1997年に大学を卒業後、複数のシステム開発会社でプログラミング技術を磨く。2004年に株式会社 more communicationを設立し、取締役副社長兼CTOに就任。ゲームや着うたの携帯サイト、ブログサービスなど、さまざまなユーザー向けサイトを構築。2006年に地元徳島のエンジニアを集めて株式会社テクノモバイルを設立し、代表取締役に就任。徳島の開発室と東京の営業本部を統括しながら、重要プロジェクトには技術者として参画している。

株式会社スマートデバイステクノロジー 代表取締役 河野 浩プロフィール

1967年、千葉県生まれ。1990年に大学を卒業後、マーケティング&セールス代行会社を経て、300社の新規事業立ち上げを実務経験。価値のある事業を世に出すことを生業としている。教育分野では管理職研修の講師を10年間務め、資格認定団体の専務理事に就任。2011年に株式会社スマートデバイステクノロジーを設立し、代表取締役に就任。

企業情報

設立 2006年12月
資本金 2,500万円
売上高 4億6,000万円(2012年9月期)
従業員数 68名
事業内容 BtoC型のWebサイト開発、スマートフォン/タブレット向けアプリ開発、 モバイルにおけるテクノロジを利用したソリューション開発、ASP・OEMプロダクト提供、広告ビジネス、プロモーション支援事業、 システム運用保守サービス
URL http://www.tcmobile.jp/

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