累計経営者579人に取材、掲載社数311ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

ベンチャー通信編集部注目の起業家インタビュー

株式会社サウザンドクレイン 代表取締役  高橋 良太

注目人財力と組織力を武器に世界市場に挑む

株式会社サウザンドクレイン 代表取締役  高橋 良太

高橋良太氏が22歳の時に設立したベンチャー、サウザンドクレイン。当時のメンバーはわずか5名、12畳のマンションの一室からのスタートだった。それから8年、同社は国内に5拠点を構え、従業員数500 名、年商16億円を突破する企業へと成長した。次なる展開は、海外進出と株式上場。新進気鋭のベンチャーからグローバルカンパニーを目指して、さらなる飛躍を遂げようとしている。今回は高橋氏に、企業成長の理由や今後のビジョンなどを聞いた。

※下記はベンチャー通信46号(2012年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―まず御社の事業内容を教えてください。

高橋:※テレマーケティングを軸とした、総合的なマーケティング支援を行っています。主な事業として、セールスプロモーション事業、※CRM・マーケティング事業、Webマーケティング事業、※BPO事業の4つの事業を展開しています。クライアントは電力会社、広告代理店、通販会社、ケーブルテレビ局、リサーチ企業など、計600社以上。マンションの一室から5名でスタートした当社ですが、現在は従業員500名を超え、今期は年商18億円を見込んでいます。

―御社は設立から8期連続で増収を達成しているそうですね。成長の理由はどこにあるのですか。

高橋:実は、テレマーケティングは50年以上前からあるオールドビジネスで、近年のIT業界などと比べると、もともと新規参入する業者が少なかったんです。市場シェアは大手企業が握っていますが、新規参入企業が少ないぶん、やり方次第では開拓のチャンスが広がっています。まず当社は「アウトバウンド」に特化しました。また、同業の大手企業が扱わない小規模案件・短期案件などを細かく拾い、クライアントの幅広い要望に対応。これまで見逃されてきた潜在的ニーズを掘り起こすことで、少しずつ業務実績を積み上げてきました。それと同時に、当社が徹底して取り組んできたのが「サービスの質の向上」です。以前のアウトバウンドのテレマーケティングは、ユーザーに強引な営業をしているケースが多かった。そこで、当社は設立時からスタッフを自社雇用し、「人財力」を高めることに注力してきました。この「人財力」こそが当社最大の強みであり、企業成長の大きな原動力となっています。

―潜在ニーズの掘り起こしと人財力がポイントなんですね。起業前からテレマーケティングの業界に注目していたのですか?

高橋:いいえ。私がこの業界に足を踏み入れたのは、偶然だったんです。上場企業のネクシィーズさんが開いたパートナー募集の説明会に参加し、このビジネスの話をいただいたのがきっかけでした。アウトバウンドのテレマーケティングなら電話機1台で始められるので、初期投資が少なくて済みます。起業の成功イメージが思い浮かび、始める前からワクワクしましたね。もちろん、設立当初から事業が順調だったわけではありません。会社に資金も信用も実績もなく、なかなかクライアントが増えませんでした。起業から1年ほどは、まったく先の見えない状況が続きましたね。

―その厳しい状況をどのようにして打破したのですか。

高橋:転機が訪れたのは設立2年目のこと。きっかけは、四国電力グループの会社であるインターネットプロバイダさんとの出会いでした。その会社はコールセンターを使った大規模なプロモーションを検討しており、商談の機会をいただくことができたんです。これはまさに千載一遇のチャンス。私は商談の場で、自社のビジネスに懸ける想いをありったけの情熱を込めて伝えました。「当社は人を財産と考え、自社雇用して大切に育てています。まだ設立間もないベンチャーですが、人財の質ではどこにも負けない自信があります」と。すると、先方の部長様が当社の姿勢を高く評価してくださり、取引を開始してもらえることになりました。その後、この取引をきっかけに当社の事業は好転。社会的に信用力のある電力会社と取引できたことで当社の信用力も高まり、新たなクライアントが増えていったんです。

―ひとつのチャンスを掴み取り、継続的な成長につなげたわけですね。昨年、御社は上場企業並みの管理体制を整備したと聞きました。

高橋:当社では3年もの期間をかけて、社内の人事評価・福利厚生などのシステムをイチから見直し、再構築しました。各種手当や福利厚生などの待遇面もかなり充実させましたので、短期的に見れば会社の負担が増えたのも事実です。ただ、あえてこうした改革に踏み切ったのは、組織力を高めるため。社員の長期雇用こそ、人財力の大前提だからです。当然ながら、会社の規模が拡大するにつれ、従業員、その家族、取引先など、多くの人に与える影響は大きくなります。その責任を果たすためにも、ベンチャースピリットを保ちながら、上場企業並みの強固な組織をつくっていきたいと考えています。

―御社の求める人材像を教えてください。

高橋:まず、会社の方針や周囲の意見を自分の中にすっと落とし込める「素直さ」があること。自ら高い目標を掲げ、成長意欲を持って仕事に取り組む「向上心」があること。そして、できない理由を言わず、目標達成に邁進できる「あきらめない気持ち」があること。採用面談では、この3点をポイントに人材を見極めています。実際、当社では「頑張れば達成できる」と信じて、休日を返上してでも仕事に打ち込む社員たちがたくさん活躍しています。先輩や上司に叱咤激励されながら、一人ひとりが上を目指して貪欲にチャレンジしている。とにかくハートの熱い、「向上心の塊」みたいな連中ばかりです(笑)。そうやってタフに成長していく社員たちを見ていると、頼もしく感じますね。

―最後に、御社の今後のビジョンを教えてください。

高橋:まずは既存事業において、国内での業務実績数ナンバーワンを目指します。ただし、今後は人口減少にともない、国内市場は確実に縮小していきます。早期にアジアなどの海外市場を狙い、本格的に海外へ進出したいと考えています。その一貫として、今後はBPO事業の拡大をはかり、現地法人によるバックオフィス業務のオフショアを進めていく予定です。すでにベトナム進出の準備を進めており、来期までには現地でデータ入力サービスをスタートさせます。そして、5年以内の株式上場を目指し、名実ともに業界一のグローバルカンパニーとなるべく邁進していきます。

※テレマーケティング:顧客への電話対応業務を専門に行う事業所・部門のこと。消費者からの電話を受けるインバウンドと、企業からセールスなどの電話をかけるアウトバウンドの2つに分けられる。

※CRM:Customer Relationship Managementの略。情報システムを応用して企業が顧客と長期的な関係を築く手法のこと。

※BPO:Business Process Outsourcingの略。企業が自社の業務の一部を外部業者に企画・設計・運営まで一括して委託すること。

高橋 良太(たかはし りょうた)プロフィール

1981年、埼玉県生まれ。大学時代は居酒屋のアルバイトに熱中。2003年にサウザンドクレインを創業。翌年に株式会社として法人化し、代表取締役に就任。同社設立から現在まで8期連続の増収に導き、業界の注目を集めている。

企業情報

設立 2003年10月(創業:2004年1月)
資本金 2,000万円(2011年1月現在)
売上高 16億3,384万円(2011年9月期)
従業員数 500名(2012年1月現在/グループ合計)
事業内容 セールスプロモーション事業、CRM・マーケティング事業、WEBマーケティング事業、BPO事業
URL http://www.thousand-crane.co.jp/

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