累計経営者579人に取材、掲載社数292ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

販売・サービス業界の起業家インタビュー

株式会社ウェブクルーライト 代表取締役 釜石 康平

販売・サービス朝9時からの勉強を1年間続け 若手メンバーが経営者視点をもつようになった

株式会社ウェブクルーライト 代表取締役 釜石 康平

「セールスレップ」とは耳慣れない言葉だが、米国では確立されたビジネスモデル。魅力ある商品をもつが販売力が弱い企業と、営業力はあるが売れる商品を見つける力が弱い販売会社の仲立ちをする、販路のコーディネーターだ。ウェブクルーライトは国内最大クラスのセールスレップ企業。契約を結ぶパートナー企業は600社にものぼる。設立から3年余りで驚異的な成長を遂げた理由には独自の人材育成法があった。同社代表の釜石氏に、「社長塾」を軸とした人材育成法と次なるビジョンを聞いた。

※下記はベンチャー通信60号(2014年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

個人が成長せずに会社は成長せず 経済を学ぶ社内勉強会を実施

―「社長塾」とはなんですか。

 社内勉強会です。2014年から25歳以下の社員を対象に始めました。25歳以上でも希望者は参加できます。毎日就業前の9時~10時を利用して経済の基礎を勉強しています。

―始めたきっかけはなんだったのですか。

 私も含めた社員全員で「共通言語」をもちたかったのです。具体的に言いますと、私が話す「P/L(損益計算書)」という言葉に対して、社員それぞれが思い描くP/Lのイメージが異なっているのにある日気づいた。社員7人の小さな会社で、言葉の意味がズレていては今後の成長もおぼつかないと思いました。

 それに当たり前のことですが、会社の成長の前に、個人の成長がなければ会社は成長していきません。当社にとっていまは個人の成長が必要な時期。それで始めたのです。

―どのようにして運営しているのですか。

 私が教材を選び、それを全員で読みます。区切りのいいところでテストを実施。答え合わせをして、経営知識が身についたか確かめます。いちばん初めに選んだ教材は『経営数字の才能開発』というテキスト。キャッシュフローの計算法を知りたかったので、知り合いに相談したら「これがいいよ」と推薦されました。ある経営塾のテキストで、じつに整理された章立てでした。「Excel表計算・関数」「売上高と原価」「損益計算書と貸借対照表」などを、順を追って学べるようにできています。読了には半年かかりましたね。

 また、10年前に発行された本も教材に使いました。「今後の日本経済はこうなる」と予想が書かれたもので、その予測を実際と比較検証するためです。さすがにサブプライムローン問題は予測されていませんでしたが、おおむね株価の変動などは当たっているんです。予測のアタりハズレではなく、「なにをベースに、どういう見通しを立てたのか」を学びたかった。とても役立ちました。

―ユニークな勉強法ですね。

 もっとユニークなのは株の取引きの実践です。株式市場を理解するために、社員一人ひとりが証券口座をつくって、株式取引に関する本や『会社四季報』などをテキストに、株売買を実践しました。このときは2万円単位での売買でしたが、本当の売買ですからみんなとても真剣に取り組んでいました。

―社長塾を始めて社内のメンバーに変化はありましたか。

 経済用語を知らなかったメンバーの口から、会議中に「いま社長がいった“利益”ってどこを指しますか」といったひとことが出るようになりました。会社の状態がわかり、意識が変わったんです。これは大きな前進です。

 そしてなにより重要なのは、みんなが同じ空間・同じ時間を共有できたことです。経済知識よりそちらのほうが重要だったかもしれません。

 社長塾の影響かどうかはわかりませんが、2013年時点で200社だったパートナー企業が、現在は600社に急増しました。売上高は2015年3月期実績で10億円です。

フィリピンを拠点に 新事業を展開へ

―今後のビジョンを教えてください。

 これから動き出すのは「ゼロ円留学」。東南アジアのコールセンターで勤務しながら、その報酬分で語学の勉強ができるというもの。国内の大学と連携した事業展開を構想中です。

 またバスケットボールを核にした事業も手がけます。フィリピンのバスケ選手と日本人選手の人的交流をはかるものです。これによりバスケ強国・フィリピンの技術や強さのDNAを輸入し、日本人選手には生活が安定するくらいの収入を用意したいのです。私自身、ずっとバスケットをやってきたので、この事業は私の夢なのです。

背伸びするのは大嫌い 堅実に会社を伸ばしていく

―事業拡大による人員増強は考えていますか。

 安易な増員は考えていません。もし「社員ひとり増やせば売上が1億円伸びる」といわれても、私はいまの社員1名が1億5000万円売り上げられるまで成長するように教育に注力します。10億円売り上げて経常利益率20%の会社と、100億円売り上げて経常利益率1%の会社なら、私は前者のような会社をつくりたい。背伸びしてなにかするのは大嫌いなんです。

 じつは社長塾は「社長も学ぶ塾」という意味。私も社員と一緒に成長して、堅実な方法で会社を伸ばしていきたいですね。

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