累計経営者579人に取材、掲載社数296ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

不動産業界の起業家インタビュー

リスト株式会社 代表取締役社 北見 尚之

不動産“正義は勝つ”を信じベンチャー精神をもって飽くなき挑戦を続ける

リスト株式会社 代表取締役社 北見 尚之

バブル崩壊直後の1991年に誕生。設立20余年にしてグローバル進出に挑戦し成功するなど、急成長を続けている不動産ベンチャーがいる。横浜を拠点とするリストグループだ。“地元愛”を大切にしながら、アジア・北米・ヨーロッパという海を越えたメガマーケットでの展開に向けて着実に布石を打っている。本特集では、グループ代表の北見氏へのインタビューをはじめ、先進事業の旗を振る事業責任者、トップ営業、入社1~3年以内の新人メンバー、人事採用担当者を取材。リストグループの強さの理由や今後の成長戦略などに迫った。

※下記はベンチャー通信62号(2016年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

不動産ビジネスの基本は「地域から愛される」こと

―創業以来、御社はさまざまな新機軸を打ち出し不動産業界に新風を吹きこんできました。改めてリストグループの事業内容を聞かせてください。

 不動産仲介から注文建築を含めた戸建分譲、マンション分譲、不動産管理、アセットソリューション、そして都市開発など、不動産にまつわるお客さまのニーズを全てサポートできるワンストップサービスの総合不動産事業を展開しています。
 
 2010年にはサザビーズの高級不動産仲介ブランド「サザビーズインターナショナルリアルティ」の日本での独占営業権を取得。その後、ハワイに進出するなど、グローバル展開を開始しました。進出して2年でハワイ現地法人のエージェント数はグループ全体の3分の1に達しました。非常に急成長しています。

―ハワイ事業の業績を教えてください。

 2年前のM&A当時の年間売上高は約200万ドルでしたが、今期は1200~1600万ドルに達するでしょう。ハワイ不動産マーケットで現在第3位です。成功している理由は、やはり地元に根づいていることだと考えます。現地エージェントの雇用にあわせ、富裕層向けの高額物件を扱う一方で、地元のお客さま向けにポータブルハウスという比較的低価格帯のマンションも企画しており、2016年に着工予定です。

 地域に愛されない不動産会社は継続成長できない。ハワイでの成功を見るにつけ、改めて地元に根づくことの大切さを感じます。

日本初・世界初を次々と打ち出す

―なぜ地元が大切なんですか。

 どれだけグローバル展開を進めようと、不動産業の根本は地域密着のドメスティックで成り立つビジネスだからです。当社が創業以来、成長を継続できた要因も「地域の方々に応援していただける会社であり続けたい」という想いを大切にしてきたことにあります。だからこそリストグループは地域活性化に貢献するCSR活動に力を入れているのです。

―どのような活動をしているんですか。

 例えば「スポーツGOMI拾い」。当社が支援し、色々なメディアでも取り上げられるなど、いまや横浜名物のひとつに育ってくれました。少年野球大会や少年サッカー大会の支援、横浜マラソンでの給水ボランティアなど、年間約100を超える地域活動も行っています。また、横浜DeNAベイスターズのスポンサーを10年続けています。リストグループでは、『魅力ある街づくりへの貢献は不動産会社の大きな使命』だと考えています。

 もちろん、事業を通じてよりよい社会の実現に取り組むことも我々のミッション。そのため、日本初・世界初の新機軸の事業やサービスを常に打ち出してきました。

―その代表事例を教えてください。

 一つは「いい物件5年保証」。通常だと取引に不安が生じやすい中古戸建物件に建物検査を実施し、建物の主要部分の隠れた不具合をリストの負担で保証する日本初のサービスです。また、エネルギー問題が注目されるきっかけとなった震災前から開発に着手していた「リストガーデンダイヤモンドパーク」では、127の全棟に太陽光発電システムを標準装備。日産自動車の電気自動車「リーフ」のカーシェアリングなどを導入した横浜最大にして世界初の大規模エコタウンです。また、ゼロエネルギーハウスの戸建分譲も首都圏では先駆的です。

サザビーズブランドをバネに世界展開で圧倒的な優位性

―クロスボーダー仲介も始めましたね。

 日本のお客さまに世界の物件を紹介し、世界のお客さまに日本の物件を紹介する。これをワンストップで結ぶ事業です。具体的には、日本の不動産に投資したいと考えているアジアのお客さまに日本国内の物件をご提案したり、ハワイに別荘を購入することを検討している日本の富裕層の方にコンドミニアムを案内する。こんなイメージです。

 また、単にパートナー企業の物件を仲介するだけではなく、リストグループが開発に携わったり、あるいは販売権をもち、自信をもってオススメできる物件を紹介します。購入手続きをはじめ、その後のアセットマネジメント(資産管理)やプロパティマネジメント(管理業務)もグループ内で完結しています。さらに、コンシェルジュサービスを立ち上げ、海外での生活もサポートします。つまり、お客さまはリストグループにお任せ頂ければ、世界中の物件を取得し、安心して投資運用でき、理想の生活を手に入れられます。

―横浜を拠点としているのに、なぜグローバル規模でビジネス展開できるんですか。

 サザビーズブランドを取得したのが大きいです。サザビーズは世界的なオークションハウスとして有名です。その顧客である富裕層を対象にした不動産事業が60を超える国と地域で展開されています。当社が取得したのは日本における独占営業権です。それと同時にサザビーズのグローバルネットワークの一員に名前を連ねることになりました。不動産におけるサザビーズの知名度は富裕層の方を始め海外では圧倒的。信用力も高い。

 世界各国のサザビーズのエージェントが定期的に集まるカンファレンスでは、不動産ビジネスにおける世界各国の新鮮でホットな情報交換も行われます。ですからグローバル展開におけるリストグループの優位性は、国内有名デベロッパーにも引けを取りません。

―今後のグローバル戦略を教えてください。

 まずはアジアです。経済成長著しいアジア市場では、インバウンドもアウトバウンドも力強い不動産需要が続いています。具体的には、アジアのハブであるシンガポールを中心に、タイ、マレーシア、インドネシアなどへの進出を計画しています。そのため、英語を話せる人財の育成が急務になっていることから、初の試みとして今年、幹部メンバーを集めた英語研修をフィリピンで実施しました。

 若いメンバーにも大いに期待しています。アジア進出という大きなプロジェクトを成功させるためには、やる気に満ちた若い人の力が欠かせません。自ら手を挙げてくれるのも大歓迎。大きな舞台でチャレンジしたい若者を集め、ハワイのような一大拠点をアジア市場でも築きたいですね。

人のため、社会のためその想いが人間を成長させる

―地元というローカルとグローバルを2軸とした〝グローカル戦略〟が継続成長の理由のひとつなのですね、一方で、これまでに失敗のリスクを考えたことはありませんか。

 ないですね。〝正義は勝つ〟と信じているからです。信念を持ち、諦めさえしなければ絶対に成功できるはずなのです。

 私がリストグループを創業したときもそう。ある会社で新規店舗開発をしていた当時、取引することになった不動産会社の担当者の横柄な態度や頻繁な担当交代など、伝統的な不動産業界のサービスの低さを目の当たりにしました。「それなら自分の力で理想の不動産サービスを創りだそう」と決心したのが起業のきっかけです。不動産の知識や経験はありませんでした。無謀かもしれません。しかし、信念を曲げず、理想だけを追求してきた結果が今日のリストグループなのです。

―その精神はグローバル展開でも活かせるのですか。

 もちろんです。世界に目を転じても、よりよい不動産サービスを求めているお客さまは多い。それをリストグループの総合力で実現し、世界中のお客さまから喜ばれるサービスや事業を提供したいのです。ですから恐れることはありません。これまでと同じように、ベンチャー精神をもって堂々と世界に挑戦します。

 ほかにもリストグループでは新たな挑戦を開始しています。たとえばREIT(不動産投資信託)の組成。地元の横浜に根づいたREITをつくり、数年内に上場する計画です。また、リスト自体のIPOも視野に入れ、その準備に入りました。こうした新たな飛躍の成長ステージに踏み出したリストグループでは、常に人財を求めています。

―求める人財像を教えてください。

「ガッツがある」、「あきらめない」、それでいて「爽やか」であること。この3つを備えた人財を求めています。〝本物の人間〟は、こうした3つのチカラをもっているからです。「利益のために働く」という考え方もあるでしょう。しかし、そのような人財は伸びません。人のため、社会のためを考える。それができる人間でなければ活躍できないと思います。事実、これまで多くの企業を見てきましたが、人のため、社会のためという志がない会社はほとんど消えていきました。

 自分の手で新しい事業を創りたい若者も歓迎します。いま「社内ベンチャー」の公募制度を整備中です。リストグループは若者の夢の実現を応援する企業であり続けます。

―これから社会人になる若い人へのメッセージを聞かせてください。

 社会をよりよい方向に変革するのは若い人たちの挑戦。正しいと信じることに挑戦してほしいですね。私の挑戦はリストグループを100年続く会社にすること。大企業と違い、当社は創業して四半世紀の歴史が浅い企業。会社の歴史を自分たちでつくることができる魅力があります。さらなる高みを目指して挑戦していけば、夢は必ず叶うはずです。

北見 尚之(きたみ ひさし)プロフィール

1965年、神奈川県生まれ。専門学校在学中にある大手企業の社長と出会い、企画開発担当として支店の開発を任される。そこで支店用の物件探しをするなか、不動産業界とかかわり、その現状に大きな疑問を抱いたことが転機となる。その後、大手不動産会社で営業としての経験を積み、25歳で独立。1991年にリスト株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。

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