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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

Lifullグループの全貌に迫る

人々の生活を満たす新ビジネスの集合体

株式会社ネクスト Lifull特集

※下記はベンチャー通信63号(2016年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
金融とITを融合するFintechが脚光をあびている。その領域で事業展開しているのがLifull FinTechだ。舵をとるのは、ネクスト創業初期からのメンバーである松坂氏。ユーザー本位を貫くネクストの精神を体現する同氏に、今後のビジョンなどを聞いた。

新しいメンバーと もう一度“創業”にのぞむ

―松坂さんはネクストの創業初期からのメンバーだと聞いています。子会社のトップに就任するまでの経緯を聞かせてください。

 私は1999年、創業初期のネクストにジョイン。『HOME'S』の営業、クライアントのフォロー、事業戦略などに携わりました。

 その後、新規事業を管掌することになり、保険ショップの検索・予約サイト『MONEYMO(マネモ)』の再建に携わることになりました。そして昨年、事業を子会社化するにあたって代表に就任しました。

 ネクスト創業初期を思い出しながら、新しいメンバーともう一度“創業”にのぞむ気持ちで、新しく立ち上がった会社に全力を注いでいるところです。

―事業内容を教えてください。

 金融とITを結ぶ事業の開拓を目標にしています。現在は、金融分野のなかでも保険にしぼり、Webサイト『Lifull保険相談』を運営。これは、保険加入を検討する全国のユーザーを、最寄りの保険ショップに送客するサイトです。

保険の必要を感じたらすぐにショップを検索できる

―他社に対する強みはなんですか。

 まず紹介店舗数の多さ。約1400店の保険ショップを網羅していて、これは他媒体の3~4倍にのぼります。他社に先駆け、約6年にわたり保険ショップサイトを展開してきたこと。また、『HOME'S』の高い知名度・信用度が、契約店舗の増加につながりました。

 それから、サイトの性能です。保険に加入したいと思い立った顧客を誘導しすぐに送客するための決め手が、ユーザー本位で設計された使い勝手のいい検索導線です。『HOME'S』で培ってきたノウハウによって、それが実現できています。

 保険は、「いますぐ必要」という商品ではありませんので先送りされがちです。ユーザーが少しでもニーズを感じているうちに、最寄りの保険ショップへ足を運んでいただけるかどうかが、保険契約をしてもらえるかどうかのわかれ目。多くの店舗の中から効率よく探せることによって、ユーザーをショップにすぐに誘導できている。これが顧客である保険ショップから選んでいただけているポイントではないかと思っています。

ブランド力を高めて富裕層向けビジネスに挑む

―今後について、どんなビジョンを描いていますか。

 まずは、さらに多くの保険ショップとの提携を進め、そして送客数の拡大に注力していきます。さらに今年3月からは保険商品のデータベースを整備し、商品の比較検討ができるサービスも開始します。

 これまでの保険ショップのデータベースに保険商品データベースが加わることは、今後のサービス展開のうえで非常に重要なことになります。

 将来は、ユーザーの保険・ローン・証券などの金融資産全般を管理する、個人向けコンサルティング事業を派生させたい。そのためには「Lifull」というブランドの認知を高め、信頼される存在にしていかなければいけません。今後もユーザー本位でサービスを展開して、ブランド力を高めていきたいですね。

会社概要

―株式会社Lifull FinTech

設立/2015年7月
資本金/6,500万円(資本準備金を含む)
事業内容/保険相談予約サービス(『Lifull保険相談』『MONEYMO』の運営)、保険代理店事業(『Lifull保険』の運営)、クレジットカード決済スキームの提供ほか
URL/http://www.lifull-fintech.com/
『HOME'S』を使って新居を決めた人の大半は、引越しすることに着眼。サービス化した『HOME'S引越し』は、引越し会社の見積もり比較や予約がWeb上でできる。運営するLifull Move代表の西谷氏に、引越しにまつわる不便を解消するビジョンを聞いた。

ホテルを予約するように引越し予約できるようにしたい

―「引越しに関する不便を解消する」という理念を掲げています。どういうことか、具体的に教えてください。

 引越しするときは短い期間に、不用品を処分したり、役所へ行ったりとやることがたくさんあります。そんななかで、引越し会社を手配しなくてはいけない。でも、正確な見積もりを複数の会社からとろうとすると、各社の担当者に家まで来てもらい、どんな荷物がどれくらいあるかを見てもらわないといけないですよね。

 そこまで多くの見積もりを取る時間はないので、十分に見積もり比較ができないまま、「CMで名前を知っているから」「知人が利用した会社だから」といった理由で引越し会社を選ぶユーザーが多いのです。私たちは徹底したユーザーフレンドリーの立場から、最小限の手間でより良い引越し会社を選択できる世界の実現に取り組んでいます。

―どんなサービスがあるのですか。

 引越しに関する条件を入力し、複数の引越し会社に見積もり依頼ができる一括見積もりサービスと、Web上で引越し会社の料金やサービス内容を比較し予約できるWeb予約サービスを運営しています。全国の100社以上の引越し会社と提携しており、引越し会社のクチコミ評価・ランキング情報、料金相場情報を掲載。

 それに、「役所への届出はどうしたらいいか」や「引越しに際しての整理・収納アドバイス」といった引越しに関する役立つ情報などを掲載しています。

―今後のビジョンを聞かせてください。

 本当にユーザーが求めているものを見極め、今までの常識を覆し、新たな価値をこの引越し業界に創っていきたいと考えています。

 たとえば、ユーザーがスマホで室内の様子や荷物を撮影してその画像をアップ。それをもとに引越し会社がその家を訪問しなくても正確な見積もりができるようにする。また、Web上で申込みから引越し料金の決済までできるようにする。そんな構想があります。

 イメージはまさにホテル予約。それと同じことを引越しでも実現したいのです。

―同業他社と比較した際の強みを教えてください。

 国内最大級の不動産・住宅情報サイト『HOME'S』をはじめ、グループがもつネットワークをフル活用できることです。たとえば「自宅を売った」「介護施設への入居が決まった」といった瞬間に、そのユーザーと接点をもつことができます。そして『HOME'S』でワンストップで引越しまでサポートすることで、ユーザーの満足度を上げることができると考えています。

組織とサービスを強化して3年後には業界リーダーへ

―西谷さんがトップになった経緯を聞かせてください。

 もともと自身で新たなサービスを立ち上げたいという想いでネクストに入社。だから、引越し事業の事業責任者に抜擢されたのは渡りに舟でしたね。そして事業を子会社化する際に、代表の井上から直接打診され、社長になる覚悟を決めました。

 ビジョンを実現するために、3年後には業界のトップになりたい。

 そのためにより強固な組織を創り、同じ想いを持ったメンバーと一緒にこの引越し業界を変えていきます。

会社概要

―株式会社Lifull Move

設立/2015年7月
資本金/4,400万円
事業内容/引越し一括見積り・Web予約サイト『HOME'S引越し』の運営
サービスURL/https://www.homes.co.jp/hikkoshi/
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