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販売・サービス業界の起業家インタビュー

販売・サービスクレドを経営に活かして成長  ビーボの魅力を探る

株式会社ビーボ 代表取締役社長 武川 克己

EC・通販業界で快進撃をつづけ、注目されているベンチャー企業がある。それがビーボだ。本企画では同社をピックアップ。行動指針である「クレド」について、社長、マネジャークラス、新卒社員にインタビューし、同社の魅力の源泉を探る。

※下記はベンチャー通信65号(2016年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

企業活動のよりどころとしての価値観を経営に活かす有名企業

「クレド」とは企業活動のよりどころとしての価値観や行動指針を表わすもの。経営に活かす企業も多く、企業の社会的責任をうたったジョンソン・エンド・ジョンソンの「我が信条」や、顧客満足を使命とするザ・リッツ・カールトン・ホテルグループ(以下、リッツ)の「ゴールド・スタンダード」などが有名だ。

 自社ブランドのEC/通販事業で注目を集めるビーボもクレドを経営に活かしている企業だ。代表の武川氏は実際にリッツのホスピタリティあふれるサービスに感銘を受け、クレドをつくったという。


「リッツのサービスは上質で、すべての従業員が『なにかお手伝いすることはありませんか』と声をかけてくるのです。なぜなのかと聞いたらクレドというものがあるという。『クレドを言えるのですか』と尋ねた従業員は誰もが暗唱できました。この浸透力がリッツ・ブランドやその強さをつくっているんだと…。ブランディングは、マーケティング的な観点から語られることも多いのですが、“会社がなにを大切にして、どんな価値を提供しようとしているのか"についての意識統一から生まれる価値が、ブランドを形成し、企業の魅力を高めるのだと実感しました。そこで、当社でも社員総出で時間をかけて、“なにが大切か"を話し合いクレドをつくったのです」(武川氏。下記参照)。

 次のページからは同社におけるクレドの役割、クレドに対する社員たちの想いなどを聞き、ビーボは「なにを大事にしている企業なのか」、ビーボの「魅力とはなにか」を探っていく。

ホップ、ステップで成長してきた企業がジャンプするとき、それまでの歩みにとらわれていては高く跳べない。次のステージに向かうためには、自らを再構築する覚悟すら必要になってくる。EC/通販事業で売上高を続伸させているビーボにとって、その覚悟を決めるのは“いま"なのかもしれない。既存事業の業績に満足せず、さらなる新しい価値を模索。そこに向けて組織の改革も果たそうとしている。代表の武川氏にビーボが向かう方向性やビジョンについて聞いた。

“コト”にこだわったもっと良いサービスと価値を

―女性向け自社ブランドとして展開中の「BELTA」「パルクレール」などのEC/通販事業は、昨年から引き続き好調と聞きました。

 事業として成長はしていますが、数字だけを見て好調とはいちがいに言いきれません。

 当社が世の中に提供しようとする価値は「お客さまの目的を達成させる」ことにあります。すべての判断基準もそこです。そこを達成するための手段として商品(モノ)やサービスをつくりこみ、ひとつの手段としてEC/通販事業を行っています。現在のお客さまで言うと「キレイになりたい」「健康になりたい」「痩せたい」という想いから、「元気な赤ちゃんを産みたい」などの想いがあります。 

 当社はつねにそれらの目的を達成させることで「すべてのお客さまの満足」という“コト"を目指しています。ですから、売上高というのはお客さまの満足度を測るバロメーター。私たちが目指す体制やサービスの現状を考えると、憂慮すべき状況ではあります。

―「すべてのお客さまの満足」は至難の業です。どうすればいいと考えていますか。

 EC/通販事業という手段だけにこだわり過ぎないということです。「いまのモノやサービスよりも、もっと良いモノやサービスを開発していくこと」。すごく当たり前の話ですが、ここを追求していきます。2年後も同じモノやサービスを提供していてはダメ。我々がこだわるべきは「価値」だからです。

 私たちは「お客さまの目的を達成させる」という“コト"の事業(手段)をつねにつくり出していかなければなりません。たとえば、WEBサービス事業で健康や体の状態をチェックしてサポートしていくアプリ開発を進めたり、そこに付随する問題を解決するメディア事業の展開などは、実際に動き出しています。「現状維持は衰退しかない」ということをつねに意識し、迷わず挑戦し続ける組織へ。ビーボはそういうフェーズにきているということです。

 “モノ"や“情報"が溢れかえっているいまの時代、“コト"というお客さまの目的や満足にフォーカスした時代をつくっていきたい。『事業=価値』だと思っているので、つねに新しくより良い価値を生み出し続ける会社にしていきたいのです。

スキルは要件ではない新しい人事評価制度

―「新しい価値を生み出し続ける」のは簡単ではありません。

 その通りだと思います。でもやらなければなりません。いままでは、社員も私もみんな横一線でEC/通販事業に取り組んできました。しかし「みんなでやろう」のデメリット部分が目立ち始めました。スピードが遅くなったり、責任の所在が不明だったり、目の前のことしかやれない状況になっていることに気づき、危機感を覚えました。「みんなでやろう」というのが強力な武器として作用していましたが、このままでは新しい価値は生み出せない。

 そこで、社内の変革のために今期途中から、「組織編成化」「人事評価制度構築」「マネジメント層の育成・採用」の3点で改革に乗り出しています。なかでも人事評価制度の運用は、今後のビーボを占う試金石になると考えています。

―どういうことでしょう。

  新しく構築した人事評価制度では、スキルや経験の有無を等級の判断材料にしていません。「お客さまの目的を達成させる」という命題に対して、「効率化ではなく顧客満足」のような事業の軸を3つ策定し、それを実現するための組織のあり方や仕事の仕方を3つ定めています(図参照)。

 個々人の評価はそれらに沿った目標を達成したか否かで判断。しかもすべての判断基準は「行動と思考」に置かれています。たとえば、営業成績が良かったからといって評価されるわけではなく、「それは本当にお客さまのためになっているのか」「翌年もビーボのファンでいてもらえるような行動だったか」のような観点から、判断されるのです。

採用の前提は理念・ミッション・クレドへの共感

―ビーボには経営理念・事業理念というミッションが存在し、クレドという行動指針もあります。クレドと人事評価の基準との関係を教えてください。

 クレドは日常の仕事で意識したり、判断基準にもなる行動指針です。人事評価制度はより具体的に、一人ひとりのキャリアパスを明確にするためにつくったもので、個人の成長が会社の成長に結びつくような目標を設定しています。

 なによりも、当社のクレドはみんなでつくったもの。ミッション・クレドに対する共感は採用での前提条件になっています。採用面接の時にも、ミッションやクレドの話は必ず行い、ここに対する本気度はつねに伝え続けています。

 そして業務の内製化にもこだわっています。時代の主流はアウトソーシングによる効率化というのは承知しています。経営的には非効率かもしれませんが、この非効率さは逆に優位性だと捉えて、組織をつくりこんでいます。なぜならば、企業の優位性を支えるのは、事業でもビジネスモデルでも商品でもサービスでもなく、「人」だと捉えているからです。

 事業をつくるのは「人」。社内のメンバー全員が商品やサービスに愛情をもって価値をつくりあげ、日々改善を繰り返し育て続ける。商品やサービスの表側は真似できるかもしれませんが、この「人」の部分は真似されることはありません。社内の育成体制や採用もいままで以上に強化しています。私たちのミッション・クレドに共感して、新しい価値をつくっていける人たちと一緒に働いていきたいですね。

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