累計経営者579人に取材、掲載社数282ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

業界の起業家インタビュー

不可能の壁を次々と壊し夢のエネルギーを創る

グローバル・リンク株式会社 代表取締役 冨樫 浩司

無資源国家―。日本が直面し続ける永遠の現実である。原油を調達するため、政情が不安定な中東に依存しているこの国のエネルギー構造の足元はつねに脆弱だ。そうした“エネルギーを買う”時代に決別し、“エネルギーを創る”時代へのパラダイムシフトを起こすべくチャレンジしている“モノづくりベンチャー”がいる。それがグローバル・リンクだ。太陽光・風力・地熱などオールジャンルで再生可能エネルギーを手がけ、電磁ロータリー発電、医療廃棄物の再生油化・発電プラントなどの最先端領域にも挑戦。事実上、営業部門は置かず「モノづくり」だけで会社設立5年目の2016年9月期には約70億円のグループ売上高を見込むなど急成長を遂げている。次々と新エネルギーを開発する同社代表の冨樫氏に、そのモノづくり哲学、今後のビジョンなどを聞いた。

※下記はベンチャー通信65号(2016年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

起業のきっかけは東日本大震災

―御社が手がけている再生可能エネルギーや新エネルギーを教えてください。

 太陽光発電では小型の家庭用から産業用のメガプラントまでをカバー。風力発電は小型に特化し、地熱では独自技術による環境に優しい地熱バイナリー発電に取り組んでいます。このほか、永久磁石による電磁ロータリー発電、医療用廃棄物から重油を取り出して発電し、さらにその排熱を利用して発電する循環型ダブル発電(以下、ダブル発電)などに取り組んでいます。
 また、合成燃料の開発製造、新しい燃料として注目されている水素分野などにもかかわっています。

―これほど広範囲に新エネルギー分野に進出しているベンチャー企業は珍しいですね。なぜ、事業領域を次々と拡大できるのですか。

 不可能とされたこと、絶対にできないと言われたことについて、あきらめずに考え続けてきた結果です。
 当社を起業する以前、私は大手造船会社や大手建設会社の技術研究所で蓄電システムの研究開発を行ってきました。航海中の船上ではどこからもエネルギー供給を受けられないので、自前でエネルギーを確保しなければなりません。それを支える技術が蓄電システムです。「考え続ける」ことがクセになったのは、この研究者時代。研究者とは「こんなことはできないか」「あんなことはできないか」と、誰も見たことがない新しい技術の開発をつねに求められる存在。そして、試行錯誤を重ねて不可能を突破し、実現する。それを大きな生きがいとする“人種”です。私もそんな研究者のひとり。ですから、いまでも仕事中はもちろん、移動中でも自宅に帰ってからも、極端に言うと寝ているときでも、新しい技術を考え続けています。とにかく、考えることが楽しくてしょうがありません。24時間、考え続けていると体は寝ていても大脳の一部は活動していることを実感しますよ。

―寝ている間に、もうひとりの自分が夢のなかで新しい技術を考え続けているのでしょうか(笑)。

 そうかもしれませんね(笑)。寝起きにすごくいいアイデアを思いつくことがよくありますから。それと、他社からの相談に応えてきた結果、事業領域が自然と拡大してきた、という側面もあります。
 もともと当社は家庭用の太陽光発電システムの製造からスタートしましたが「小型ができるなら大型もできるだろう」「太陽光以外もできるんじゃないか」となり、「医療用廃棄物で困っている病院が大勢いるが、どうにかならないか」などと発展していったんです。

―高い技術力があるからこそ、たくさんの相談がもちこまれるのですね。ところで、いま少しだけ触れた起業の経緯を教えてください。

 きっかけは東日本大震災です。その頃、私は前出の企業の研究所で画期的な蓄電システムの特許を取得し、一人暮らしの母親がいる宮崎に戻っていました。そんなときに、あの大震災が発生。その直後のことです。3・11から数日後に旧知の会社経営者が宮崎の実家を訪ねてきて「いつまでのんびりしているんだ。早く東京に戻って蓄電式太陽光発電の会社を起業して、震災で困っている人たちに貢献するんだ!」と一喝されたんです。「自分の技術が世の中の役に立つかもしれない」と思うと、奮い立ちましたね。すぐに、個人特許を取得していた小型太陽光発電と開発した蓄電器をジョイントした「G-SOLAR」をOEMで製品化。デザイン性よりも機能性を追求するなど、ムダな部分をそぎ落とした結果、従来製品の半額という低価格で販売することが可能になりました。
 震災から半年後の9月11日には電力不足で困っていた仙台市内の各病院や石巻市雄勝町(宮城県)の被災者に「G-SOLAR」を寄贈。その様子は全国ネットのマスコミでも報道されました。

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