累計経営者579人に取材、掲載社数274ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

IT社会に変革を起こすため「孤高の創造者」たれ

株式会社グローバルウェイ 代表取締役社長 各務 正人

2016年4月、東証マザーズに上場。働く人の情報プラットフォームの運営や、BigData解析やAIを活用したクラウドサービスの開発で注目を浴びるGlobalway(以下、グローバルウェイ)は、新たにASEAN地域でのインターネット事業にも乗り出している。一見関連性がないように見える3事業を貫く想いはなんであろう。代表の各務氏と取締役の渡辺氏に、創業からの軌跡とグローバルウェイの経営理念を聞いた。

※下記はベンチャー通信65号(2016年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

企業と求職者の情報格差を解消するサービスを運営

―起業のきっかけを聞かせてください。

各務 米国の大学に留学していた90年代後半に、IT企業が次々と生まれてくる状況を間近に見て、「私も30歳までに資金を貯めて起業するぞ」と決意しました。私が思い描いていたのは「ITを核として社会に変革をもたらし、人々の生活をより良くすることに貢献できる企業」。起業の準備のために、大学では情報システムに関する勉強もしました。

 卒業後はまず会社員経験を積む価値があると思っていたので、外資系金融企業にエンジニアとして入社。ITのレベルが高い業界で働きたかったのです。その後、外資系ソフトウェア企業で営業として勤務しながら企業経営を学び、起業資金を貯めて2004年10月にグローバルウェイを設立しました。

―渡辺さんはどういう経緯でグローバルウェイに参画したのですか。

渡辺 外資系ソフトウェア企業でエンジニアとして働いていたときに、各務とは将来の起業に対するビジョンを語り合っていました。各務が会社を設立する際に、「起業するのでパートナーになってほしい」と言われ、その行動力と企業理念にも共感していたので、設立してから数ヵ月後に参画しました。

―事業内容を教えてください。

各務 個人向けと法人向けの2軸で事業を展開しています。個人向けは企業のクチコミ情報サイト「キャリコネ」です。実際に働く社員や元社員から年収・給与、残業・休日出勤、会社の評判や転職面接などについて情報を投稿してもらい、求職者がそれらの情報を活用することで就職や転職の際に役立ててもらいます。

 日本よりも雇用の流動性が高い欧米では、就職や転職で失敗しないために、こうした情報は人と人のつながりでオープンにされているのですが、日本はまだ閉鎖的。入社後に「こんなはずじゃなかった」という例も少なくないので、企業側と求職者の情報格差を埋めるために始めました。利用者数は100万人に届きつつあり、企業情報のBigDataとして、個人のみならず企業側からも「制度改革の参考にしたい」などの要望をいただいています。今後は就職・転職に関する情報に加えて、「衣、食、住、恋愛、結婚などのライフイベントやお金(FinTech)」に関する分野でもデータベースを構築して、シェアリングエコノミーやC2C向けのサービス展開を考えています。

クラウドサービスを自社開発 大手企業が続々導入

―法人向け事業はどういうものですか。

渡辺 ビジネスパーソンたちは、私生活ではFacebookやInstagramを活用してソーシャルな世界を楽しんでいる。しかし出社した途端に、昔ながらの古めかしいUIと閉ざされた世界観のITを使わなければならない。そこで「業務アプリケーションも、もっと自由で、つながる世界観を目指すべき」という想いを込めてクラウドサービスの「Voxer」を開発しました。異なるシステムや組織の垣根を越えてコラボレーションできる、そんなアプリケーションをコンセプトとしています。当社は米Salesforce.com社やAmazon WebServices社と提携。彼らの基盤技術を活用することにより、私たちの提供するアプリケーションは大企業でも安心して利用できる拡張性と堅牢性を備えています。お客さまの9割が大手上場企業で、商談管理や販売管理、業務分析など、さまざまなシーンで利用されています。

 最近では、(※)エコシステムの構築にも力を入れています。当社はマーケティングクラウドサービスを提供するwizpra社との業務・資本提携を発表しました。今後も、国内外の最先端企業と積極的な業務提携や資本提携を実施していく予定です。

※エコシステム : 複数の企業が商品開発や販売活動などでコラボレーションし、互いの技術や資本を活かしながら、イノベーションを創出する仕組み

ミャンマーで事業展開 熱意ある起業家を応援したい

―この2つの事業以外にも展開しているものがあれば教えてください。

各務 ASEAN地域、とくにミャンマーでのインターネット事業を支援する「グローバルウェイ・ベンチャーズ」を始めています。私たちの起業経験やノウハウを現地の起業家に伝え、100億円規模の事業投資、戦略的事業提携を十年の計で行う予定です。

―なぜミャンマーなのですか。

渡辺 ミャンマーでは、この2年間でスマートフォンが急速に普及。まさにモバイル・ファーストの世界が進行しています。人口も5000万人を超え、治安も安定しています。軍政が解かれたことで海外から優秀な人材も戻ってきており、若い起業家も多く、ポテンシャルの高い国だからです。インターネットへの接続環境も大幅に改善され、当社とのシナジー効果を見込める周辺環境は整ってきています。

各務 インドやインドネシアはすでに多数の会社が進出機会を狙っていますが、ミャンマーの現状はまだアーリーステージ。動きが早い私たちのようなベンチャー企業だからこそ商機を見出せます。まずは、ミャンマーで志を共有するITの起業家を育てたいと思っています。ITを使って新しいサービスをつくろうと頑張っている人を応援したいのです。将来的にはミャンマーを突破口として、メコン地域全体に注力していく予定です。

―グローバルウェイの事業は一見、別方向を向いているように見えます。それぞれをつなぐ軸はなんですか。

各務 経営の基本方針「最先端のウェブ・テクノロジーを駆使した自社サービスを提供し、世界の人々がより幸せになる価値を創出します」という考え方です。

 私たちはITをドライバーにして、人々のライフスタイルと企業のビジネスの変革に貢献していきたいと思っています。その過程では古い慣習や価値観と衝突するかもしれないし、援軍もあてにはできないかもしれません。でも恐れていては変革はできない。だから私たちの経営理念は「孤高の創造者たれ」なのです。私たちは人生を賭けて仕事に取り組んでいます。この価値観に共鳴する方であれば、新卒、中途を問わず当社に来てください。仕事は大変かもしれませんが「世界に通じる道」が用意されています。

各務 正人(かかむ まさと)プロフィール

UBS証券株式会社、およびドイツ銀行にシステムアナリストやデリバティブトレーダーとして在籍。2001年にSOA製品のリーディングカンパニー、ウェブメソッド株式会社(現ソフトウェアAG社)に入社。リージョナルマネジャーとして世界一の営業成績を達成し、2年連続で日本支社のライセンス売上50%以上に貢献。2005年に同社を退職し、株式会社グローバルウェイを設立。代表取締役に就任。 University of Washingtonビジネス学部情報システム管理科卒業。

株式会社グローバルウェイ 取締役 渡辺 信明(わたなべ のぶあき)プロフィール

NTTソフトウェア株式会社、およびウェブメソッド株式会社(現ソフトウェアAG社)にエンジニア職として在籍。企業のグローバル化を推進するためのITソリューションを得意とし、大手製造業のグローバル生産管理システムやM&Aに伴う大規模システム統合プロジェクト等、多数のプロジェクトを成功に導く。2005年より、株式会社グローバルウェイに参画し、取締役に就任。開発を指揮したクラウドサービス「Voxer」はクロスオーバー(X-Over)を語源としている。青山学院大学大学院国際マネジメント研究科修了。

企業情報

設立 2004年10月 
従業員数 70名(2016年7月時点)
事業内容 【ソーシャル・ウェブメディア事業】企業の口コミ情報、求人情報、ニュース等を取り扱うプラットフォーム「キャリコネ」を運営。
【ビジネス・ウェブアプリケーション事業】クラウド型業務アプリケーション「Voxer」の開発と販売、および導入コンサルティングサービスを提供。
URL https://www.globalway.co.jp/

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