累計経営者579人に取材、掲載社数282ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

IT日本のIoTを代表する リーディングカンパニーへと飛躍する

株式会社アークテック 代表取締役 喜多 一

1996年に創業したアークテック。日本で先駆けて健診データ収集システムを開発・販売し、その分野におけるトップランナーとしての地位を確立。その後も他社に先んじて上流工程の分野に舵を切り、少数精鋭ながら順調な成長を遂げてきた。そんな同社が今後、IoT分野で事業の拡大を図っていくという。どのような強みをもち、いかにしてさらなる成長を遂げていくのか。代表の喜多氏に、経営で重視していることも含めて聞いた。

※下記はベンチャー通信66号(2017年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

最大の強みは“先進力” つねにチャレンジし続ける

―まずは事業内容を教えてください。

 大きな事業の柱として2つあります。ひとつは創業から取り組んでいる健診データ収集システムの開発・販売です。

 健康診断、人間ドックを通じて生活習慣病を早期発見するための健康管理センターがありますよね。そういった施設などを対象に、健診測定した数値データを基幹システムに収集・蓄積するパッケージを全国数百ヵ所に提供しているのです。以前は医師や看護師が手入力していた作業を省くことで、人為的ミスをなくすとともに健診の効率化を実現。健診スピードが上がれば受診者の待ち時間も減る。そのうえ1日の受診者も増えますから、施設の売上アップにも貢献できるのです。

 もうひとつは「プロフェッショナルサービス」という名目で、※PMOの代行や品質管理といった上流工程の支援を行っています。取引先は大手企業を中心に、流通や金融、証券、通信など多岐にわたっていますね。

※PMO: Project Management Officeの略。会社の組織内における個々のプロジェクトマネジメント支援を横断的に行う部門や構造システムのこと

―会社の強みを教えてください。

 ひと言でいうと、“先進力(顧客の要望をくみ取り、自らが先回りして対応する力)”ですね。健診データ収集システムは、忙殺される健康管理センターの「効率的に業務ができたら」に応え、日本で先駆けて開始したサービスです。複数の製品ラインアップをもつうえに、ほぼフルカスタマイズで提供。いまでこそ似たサービスを提供する会社はありますが、ここまで行っているのは当社のみだと自負しています。

 プロフェッショナルサービスも先進力が実を結んだビジネス。オフショア開発が進む近年、下流の工程を手がけていれば価格競争にとても勝てない。そこで当社はリーマン・ショック以降、不況の影響を受けない健診データ収集システムを基盤にし、他社に先んじて上流工程の業務にシフトしていったんです。

社員教育を徹底しさらなる成長をうながす

―喜多さんが経営者として心がけていることはありますか。

 独自の総合評価システムと研修制度などによる、社員の成長力の強化に力を入れています。とくに研修制度については、新卒メンバーは入社後、3ヵ月にわたって外部の研修機関による社会人とエンジニアの基礎力を学ぶトレーニングを受けてもらいます。GWが終わるころには、文系であろうとも実践で通用するくらいの技術力を身につけられていますね。

 その後、節目ごとに階層別の研修やマネジメント研修を行うほか、今年からIoTに特化した研修も実施しています。

 また、外部から有識者を招いた勉強会も頻繁に開催しています。有名な技術書籍を執筆していたり、イベントで講演をしたり、話題のプロダクトにかかわった著名なエンジニアが来社。実践的なレクチャーを受けつつ、食事会での交流も図れます。当社のような事業規模で、このようなことができる会社はそうはないと思いますよ。

 そして、このような機会に積極的に参加する各メンバーの「向上心とつねに前進しようとする姿勢」(人財力)が、当社の本当の「強み」だと思います。

―ほかに職場の特徴はありますか。

 残業時間が少ないことです。社員ひとり当たりの残業時間は月15~20時間程度。これは会社がワークライフバランスを推奨しているほか、※QCDをしっかり管理して個々が時間内で業務を終わらせる努力をする文化が根づいているのが大きいですね。時間に余裕があるからこそ、新しい技術の習得や、余暇を楽しんだり、家族団らんの時間などもきちんと確保できる。それもあって、平均勤続年数も10年以上と社員の定着率も高い訳です。

※QCD: Qualit(y 品質)、Cos(t 費用)、Deliver(y 納期)の頭文字を取ったビジネス用語。それぞれの要素がバランスよく保たれることで顧客満足度の向上に繋がるとされる

これまでの知見を活かし大きな波に乗っていく

―今後のビジョンを教えてください。

 まさにいま、IoTという大きな波が来ています。そんななか、いかにアドバンテージをとっていくかが会社の成長を左右します。幸い当社は創業以来、健診データ収集システムにより、検査機器と基幹システムを情報でつなげるM2M(MachinetoMachine)にかかわってきました。その知見を活かし、たとえば「IoT×健診で、生活習慣の情報を収集・解析して別のサプライチェーンに活用する」といった新しい業務領域を拡大していくことが可能。それにPMOや品質管理を融合させ、プロジェクト化することも期待できます。くわえて、当社のもうひとつの得意領域であるサイバー・セキュリティ関連のビジネスもさらに強化。いち早く包括的に事業化を進めていくことで、市場を開拓していきます。IoT研修を導入したのもその一環です。

 IoTは、これから拡大する分野。これからも先進力を活かして、IoTのリーディングカンパニーを目指していきます。

喜多 一(きた はじめ)プロフィール

1959年、大阪府生まれ。1982年に京都産業大学外国語学部を卒業後、日本でも数少ないPCO(プロフェッショナル・コングレス・オーガナイザー)として、国際会議エージェント、総合メディアグループ企業で政府間交渉、産業・学術に関する国際団体や民間企業など多岐にわたる国際コンベンションの事務局を代行し、統括プロデュースする業務をメインに新規ビジネス企画やビジネスコンサルティングを担当。その後、広告プロダクションの取締役を経て、知人が立ち上げたITベンチャーの副社長としてマーケティング、海外製品の国内導入、技術教育、新規事業開発を担当する。一貫してプロジェクトマネジメントと新規事業企画に携わってきた。2009年に株式会社アークテックに入社。2015年に、代表取締役に就任。コンベンション業界団体の幹事長、EC研究会の顧問幹事としてモバイルコマース・グランプリをはじめさまざまな大賞の選考委員などを歴任。関連業界紙誌の執筆実績も多数。ユニークな経験により、巡り合った多岐にわたる人脈が強み。

企業情報

設立 1996年7月
資本金 4,500万円
従業員数 20名
URL http://www.arctec.co.jp/
http://www.arctec.jp/

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