累計経営者579人に取材、掲載社数286ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

飲食・食品業界の起業家インタビュー

飲食・食品「おおきに」で人と街をつなげ関西をもっと元気にしたい

株式会社おおきに商店 代表取締役 植松 俊之

収益不動産の投資運用や不動産売買・賃貸仲介などの事業を基軸に成長を続けてきたフィート。代表の植松氏は、従来の不動産業とは異なる5つの新たな事業をスタートし、大阪に新風を吹き込んでいる。社名はおおきに商店。「おおきに!」という誰もが笑顔になる魔法の言葉を武器に、関西で実現したい願いとは何か。同氏に聞いた。

※下記はベンチャー通信66号(2017年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

アナログで人とつながりたいという想いが事業の理念

―おおきに商店の事業内容を教えてください。

 当社は「おおきにコーヒー」「おおきにホテルズ」「おおきに工務店」の3企業と、「おおきに会議室」「おおきに行政書士事務所」の2事業からなる複合企業です。大阪を中心に総合不動産事業を行うフィートが母体となり、大阪はもとより関西の価値を高めることに貢献したいと考え、現在の事業をスタートさせました。

―「おおきに」には、どんなコンセプトが込められているのですか。

 いまの時代、インターネットで大勢とつながっているように見えて、じつは人間同士のかかわりが昔に比べ希薄になっていると思うんです。僕が子どもの頃は人同士のつながりが濃密で、僕がちょっとでも悪さをしようものなら、見ず知らずのおじさんからでも叱られた。このように濃密な人間関係が街の活気にもつながっていたような気がします。それに比べて、いまの時代は他人に無関心な人たちが増えてますよね。それではダイナミックな活力って生まれないと思うんです。

 アナログで人ともっとつながりたい、皆さんと「おおきに」と声を掛け合うような関係をつくりたい、その強い想いを「おおきに」という言葉に集約させました。

―「おおきにコーヒー」も同様の考えから始めたのですか。

 そうです。「日常的に人とのつながりや関わりを実感できるような事業をやりたい」と思ったのがきっかけです。そんなある日、コーヒーの自販機を見て、「コーヒーってみんなにとって身近な飲み物だし、これを僕たちが直接提供したら喜ばれるんじゃないかな」ってふと思ったんです。

 初めはワゴン車販売スタイルでのスタートでした。「おおきに」と声を掛け続けていると徐々にですが朝の出勤途中や、会社の昼休みに、いろんなお客さまが来てくれるようになりました。「おおきに」って声を掛けながらコーヒーを手渡す、「ありがとう」や「いただきます」って逆に声を掛けていただく、そんな当たり前で日常的な会話から、少しずつ新しい出会いや、つながりができています。

―「おおきにホテルズ」はどうでしょう。

 「日本人だけじゃなく外国人に対しても、ホテルというソフトを使って新しいつながりをつくっていきたい」という想いで始めました。

 おもにフィートが所有してきたビルを用途変更し、旅館業法の許可をとって運営しています。インバウンド需要が最近増加していますから、事業としての魅力もあります。良心的な価格で質の高い宿泊所を提供できれば、京都や東京だけではなく大阪のインバウンドを増やすことができると思っています。

 今後はホテル事業とコーヒー事業を、「人とつながるツール」として広げていきたい。そして日本で外国人をもてなすことができれば、きっと海外でも事業展開はできるはずです。ゆくゆくは世界でも「おおきに」のつながりを広げていきたいですね。

大阪に来てもらうためのムーブメントを起こしたい

―「おおきに会議室」は、ビジネス利用を想定しているのですか。

それに限りません。「おおきに会議室」は「新しいことに挑戦する空間」として、社会人だけではなく、たとえば学生さんや主婦層などにもドンドン利用してほしいですね。アーティストが自分の個展を開くとか、若者がビジネスアイデアを披露するとか、そんなチャレンジ精神を応援したいですから。それが街につながりをつくり出す。人と人の間に新たな「おおきに」を生み出すんですよ。

 また、「おおきに工務店」も「おおきに行政書士事務所」の事業も、「チャレンジ精神を応援する」という意味で目的は同じです。新しい事業を立ち上げたいなら、オフィスをつくり、必要な書類作成をサポートします。当社の事業を活用して、街に「おおきに」がたくさん生まれていくことが願いですね。

―なぜ不動産事業の一方で、「おおきに商店」を展開しようと考えたのですか。

 大阪と関西の価値や魅力を高めるためにほかなりません。価値や魅力が高まれば大阪に行きたい、大阪に住みたいと思う人たちも増えますし、大阪に来てくださった人たちには「良かった」と感じてもらうこともできます。

 私は大阪の日本橋で育ち、地元の人たちにいろいろ助けてもらいながら、その人たちと一緒に大阪で生きてきた。そしてこれからもこの大阪でやっていきたい。だから大阪の価値や魅力が高まることには少しでも貢献したい。

 いま大阪は、僕らの若い頃に比べると少し生きにくい街になったような気がします。ビジネスは東京に集中し、観光客は京都にもっていかれて、ちょっと元気がなくなったと思うんですよね。だからこれからは魅力づくりをしていきたい。大阪に来るお客さまをもてなすだけではなくて、大阪に来てもらうためのムーブメントを起こしたいんです。

 「おおきに」という言葉がもっと飛び交うようになれば、大阪はもっと元気で魅力的な街になる。私たちが進める事業に価値を感じてもらえるのなら、大阪は以前のような活気にあふれた街になると思っているんですよ。

お金に換えられない心に残る価値をつくり出す

―植松さんが言う「価値」とはどういうものですか。

 お金と単純には交換できないような価値のことです。それは人と人とのつながりから生まれるものだと思います。極論すれば「お金としか交換できないような価値はいらない」。僕はそんな事業はいらない。だから、当社は人のつながりをビジネスのベースにしています。それが強みなんです。

 たとえば、たった1杯のコーヒーにも価値はあると思います。小学生が、「おおきにコーヒー」でドリンクとドーナッツを買ったときに、従業員から「おおきに」と言われたと。その子どもが20歳になっても、「これを飲みたいんや」って思ってくれる…。そんなお金では換えられない、ずっと心に残るような価値や魅力をつくりたいですね。

―その想いは社員も共有していますか。

 そうあってほしいです。もちろん、価値を生むためには、社員自身に価値がなければいけません。しっかりと相手のニーズや思いを汲み取れる人であり、それを価値にかえていける社員であってほしいです。僕はそういう人を「おおきに感満載の人」と言っています。そういう人材が集まれば会社も成長する。たくさん仲間を増やしたいですね。

―今後のビジョンを教えてください。

 大阪そして関西を元気にしたいという想いがいちばん強いです。大阪をはじめとして、関西の街の価値や魅力を上げることに地域を巻き込んで進みたい。

 かつての豊臣秀吉の時代の楽市楽座みたいに、大阪を活気ある街にしていくことが当社の使命です。大阪に人がいなくなったら、誰が何の商売やってもダメでしょう。「おおきに」をカタチにして、人のつながりをもっともっとつくっていけば、絶対に元気になりますよ。

その他の飲食・食品起業家の記事

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

ベンチャー通信メールマガジン

ベンチャー通信注目の企業や、ビジネスニュースなどの情報をお知らせします。

ご登録はこちら
  • ベストベンチャー100
  • 注目の西日本ベンチャー100
  • 人財力100 人材採用と育成に力を入れている100社
  • 活躍しているエンジニアの職場を取材!Tech通信ONLINE
  • INOUZ Times
  • 高知リフレッシュオフィス

ベンチャー通信

ベンチャー通信
ベンチャー情報雑誌

「ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを取材」をコンセプトに編集している、2000年創刊のベンチャー情報雑誌です。

ベンチャー通信への掲載・取材希望の方

ベンチャー企業の採用力強化、自社の成長性・知名度アップのため、ベンチャー通信に貴社の取材記事を掲載してみませんか?

pagetop