累計経営者579人に取材、掲載社数282ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

不動産業界の起業家インタビュー

不動産世界に飛翔する

リストグループ 代表 北見 尚之

【激戦区「ハワイ」での成功】
 バブル崩壊直後の1991年に創業。以来、様々な新機軸を打ち出し、不動産業界に新風を吹きこんできたリストグループ。不動産仲介を出発点とし、創業から25年の四半世紀を経たいま、注文建築を含めた戸建分譲、マンション分譲、不動産管理、アセットソリューション、都市開発、不動産投資信託(REIT)などへと事業領域は次々と拡大。あらゆる不動産ビジネスを展開する総合不動産グループへと飛躍した。

 そうした同グループが、いま強力に推進しているのがグローバル展開だ。転機は2010年。世界的なオークションハウス「サザビーズ」の高級不動産仲介ブランドの日本での独占営業権を取得し、「リスト サザビーズ インターナショナル リアルティ」ブランドを設立。不動産業における世界各国のトップ企業が競い合うハワイ市場に進出すると、わずか数年でハワイ不動産マーケットにおけるTOP5の一角を占めるなど、大きな成功を収めた。

【驚異の成長力の源泉】
 そうした同グループが次に目指しているのは「世界経済の成長エンジン」とされる東南アジア。2016年にフィリピン進出を果たしたのを皮切りに、2017年3月には「東南アジアの玄関」シンガポールへの仲介店舗進出を決めている。ここを拠点に香港、タイ、インドネシアなど、東南アジア各国に進出する構えだ。もちろん、視線の先には北米、ヨーロッパも見据えている。

 浮き沈みが激しく、旧財閥系デベロッパーを頂点に極端なピラミッド構造にある日本の不動産業界で、同グループのような飛躍を遂げたケースは珍しい。驚異の成長力の源泉はなにか。それを解き明かすため、経営トップから入社1~2年目の若手メンバーまでを取材。リストグループの「いま」と「これから」を追った。

※下記はベンチャー通信66号(2017年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

「社員に夢を与えたい」

―不動産業はドメスティック(国内)産業の代表とされ、海外進出している国内の不動産会社は少数です。一方、御社は世界から名だたる不動産会社が進出しているハワイへ展開し、成功しています。なぜ、御社ではこのようなダイナミックなビジネス展開ができるのですか。

 ひとつは「サザビーズ」という高級不動産仲介ブランドの日本での独占運営・営業権を取得できた、という幸運に恵まれたことです。「サザビーズ」はロンドンで生まれた世界最古のオークションハウス。数億円の絵画や高級な美術品などの落札をめぐって世界の富裕層が「サザビーズ」のオークション会場で火花を散らす模様は、たびたび日本でもニュースになっていますね。その「サザビーズ」は自社の顧客である富裕層を対象にした様々なサービスを提供しており、そのひとつが不動産です。

―そこと手を組むことには、どのようなメリットがあるんですか。

 世界中の富裕層やそれに準じる〝富裕層予備軍〟のお客様をリストグループの顧客にすることができる、という大きなメリットがあります。もちろん、国内のお客様も大切ですが、われわれのサービスを世界に提供できるチャンスを手中にできたのです。

 また、創業以来、私たちは街の活性化や住宅品質の向上という、その地域の価値を高めることに役立ちたいという志をもって事業展開してきました。富裕層を対象にした不動産サービスだけではなく、海外展開においても、創業当時の想いは大切にしていきたい。地域や社会があってこそ不動産業は成り立ちます。その国、その地域というローカルに貢献しながら、グローバル展開を進めていきます。それに、社員の顔を見ていると、「みんなに夢を与えたい」といつも思います。その感慨がグローバル展開など、様々な新規事業を立ち上げ続ける原動力になってきました。

100年後は不動産会社で なくてもいい

―夢、ですか。

 それぞれの夢を叶え、豊かな人生を送るためにリストグループを利用してくれればいい。私はそう思っています。ですから、リストグループが社会に必要とされる会社であり続けるため、新しい事業、新しい展開を起こしてきました。そうじゃないと働く社員もつまらないでしょう。

 多くの不動産会社は創業者一代で終わるケースがほとんどです。でも、リストグループは、たとえ私がいなくなっても、この世にあり続ける会社にしたい。そのため、横浜を代表する不動産企業から、日本を代表する企業、アジアを代表する企業へと成長し、最終的に世界を代表する企業へと成長させる。それが私の夢であり、チャレンジです。

―夢を実現する方法を聞かせてください。

 常にチャレンジ、常にチェンジ。このふたつです。新しいことに挑戦することを嫌がったり、臆する人は成長できません。それまで自分がやったことがない、あるいは世の中の誰もやったことのない未知への挑戦には失敗が伴います。そこが大切なんです。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と言いますが、敗北や失敗には必ず理由がある。失敗して、その原因や理由を探求していくから成長できるんです。

 失敗を恐れ、挑戦しない人は成長できず、夢は叶えられないでしょう。

―常にチェンジとは?

 高みを目指して、自分の能力やモノの見方を常に変革していくことです。例えば不動産業。国内人口が減少する中、いつまでも住宅供給戸数が増え続けるわけがない。ですから、例えば100年後のリストグループは不動産会社ではないかもしれない。それでいいんです。社会に必要とされ、この世に存続し続けるためには、事業構造そのものを大胆にチェンジすることだって必要なんです。

 一方で考え方が去年と同じ、というのは成長していない証拠です。「ユニクロ」を創ったファーストリテイリング代表の柳井(正)さんは「チェンジ・オア・ダイ(変革か、さもなくば死か)」とおっしゃっていますが、まったく同感。10年前と同じ価値観を後生大事にしている人は、生きていくことすら難しい。

 もうひとつ、大切なことがあります。それはチームワーク。ここをないがしろにすると大きな夢は叶えられません。

チームワークの文化

―その理由を聞かせてください。

 周囲から受け入れられることなしには、評価されないからです。自分の夢のみを追いかけて周囲をないがしろにしても、瞬間的にはやりたいことをやれてしまうかもしれない。でも、その結果、周囲から拒絶されてしまいます。そうした事例は不動産業界では多い(笑)。例えば「自分だけよければいい」という経営者。そんな社長に社員はついていかないので、一時的にビジネス上の成功を収めても長続きしません。それで失敗した不動産会社を、私はたくさん見てきました。同じように「同僚を出し抜いてでも成果を出したい」と考えている人には誰も協力しなくなり、先細りになるでしょう。

 それに、個人の力は小さくても、それが集まってチームになり、組織となって企業になることで「社会をよりよい方向に変革する」という夢も実現できるんです。そんな壮大な挑戦を成功させるため、リストグループは、こうしたチームワークを大切に、みんなでチャレンジすることで、一つひとつ夢を実現させてきました。この文化は守り続けたいですね。

―今後のビジョンを聞かせてください。

 2017年3月にシンガポールに「サザビーズ」ブランドの直営店舗をオープンする計画です。これを契機に東南アジア進出を加速させます。そのために、創業時からやってきたことをもう一度、やり直します。リストグループの創業事業は仲介。仲介をやっていくと、どのようなお客様がいて、どのような物件を提案するのが最適なのか、マーケットが見えてくるからです。国内展開のアクセルも踏みます。横浜から東京への進出をすでに果たしていますが、さらに強化します。また、今後は名古屋、大阪、福岡など、各地方都市への進出も視野にいれています。「世界を代表する企業になる」ためには、北米やヨーロッパへの進出も必要ですね。

 こうした大きな変革の時期に必要なものは、リストグループの原点でもある「ベンチャー精神」。果敢なチャレンジ、チェンジの原動力です。チームワークを大切にしながら本気でチャレンジ、チェンジすれば、どんな大きな夢も実現できるはずです。

―いまの若い人へのメッセージを聞かせてください。

 私たちの理念は「すべての人に満足を超えた感動と、時代を超え、世代を超える価値を提供します」です。ぜひ失敗を恐れず本気のチャレンジをしてください。その先にこそ大きな成長と理念の実現が待っています。この想いに共感できる方、一緒にチャレンジしていきましょう。

その他の不動産起業家の記事

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

ベンチャー通信

ベンチャー通信
ベンチャー情報雑誌

「ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを取材」をコンセプトに編集している、2000年創刊のベンチャー情報雑誌です。

ベンチャー通信への掲載・取材希望の方

ベンチャー企業の採用力強化、自社の成長性・知名度アップのため、ベンチャー通信に貴社の取材記事を掲載してみませんか?

  • ベストベンチャー100
  • 注目の西日本ベンチャー100
  • 人財力100 人材採用と育成に力を入れている100社
  • 活躍しているエンジニアの職場を取材!Tech通信ONLINE
  • INOUZ Times

ベンチャー通信メールマガジン

ベンチャー通信注目の企業や、ビジネスニュースなどの情報をお知らせします。

ご登録はこちら

pagetop