累計経営者579人に取材、掲載社数282ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

IT異なる個性のメンバーが自由に動き最大の成果を生む

スマートソーシャル株式会社 代表取締役社長 酒井 禎雄

リクルートやサイバーエージェントをはじめ、取引先には日本を代表する大企業やベンチャー企業が名を連ねている。設立からわずか5年にしてスマートソーシャルは、SESと受託開発の2つを軸に、確実に実績を積み上げてきた。同社代表の酒井氏に40歳を超えて起業した理由や同社の強みなどを聞き、成長の要因に迫る。

※下記はベンチャー通信66号(2017年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

メンバーが役割を果たして 最大の成果が生まれる

―酒井さんは大手Web企業に勤務していた42歳のときに起業したと聞きました。決断した理由はなんですか。

 その年齢で、はじめて一緒に仕事をしていけそうな仲間にめぐりあえたからです。

 私は新卒でリクルートに入社したときから、ばくぜんと「起業したい」と考えていました。ご存知のとおり、リクルートは起業家たちを輩出している企業です。そんな環境で、私も自然に独立を考えるようになっていたのです。しかし、勝算がなければ起業はできません。ビジネスで重要なのは「いつ、どこで、誰と、なにをするのか」です。なかでも「誰と」がいちばん大事です。リクルートには18年ほど在籍しましたが、結局その「誰か」を見つけるまでには至りませんでした。

―では、どこでその「誰か」を見つけることができたのでしょう。

 リクルート、オリコンを経て入社したサイバードです。そこで、いまは当社の取締役である、沼田と小田倉に出会いました。私が彼らにひかれたのは、私を含めた3人の性格や、仕事上の強み、果たす役割がまったく重ならなかったところです。

 マーケティング担当の沼田は、ベンチャーマインドにあふれ目的に向かって突き進むタイプ。慎重な僕とは正反対の性格です。彼は就活時、内定が決まっていた大手コンサルティング会社ではなく、「ネット革命」を掲げていたヤフーを選び入社。第一期生として活躍した英才。独立前も世界的IT企業から誘われたことがあるんですが、それを断り、私たちに参画してくれたのです。

 また、CTOの小田倉は、サイバードでトップエンジニアとして活躍していました。相手が求めているものを理解したうえで、きっちりつくる。優秀なエンジニアです。彼も大手IT企業のヘッドハンティングを断って創業に参画してくれました。

エンジニアに魅力的な案件を 紹介しSESの実績を積む

―創業メンバーが集まり、どんな事業を始めたのですか。

 SES事業です。小田倉がエンジニアであるため、高い精度で案件とエンジニアのマッチングができる。「確実に仕事はまわっていく」と、私と沼田が読んだからです。

 私は起業するなら、「メンバーそれぞれが、したいことや得意なことを仕事にし、なおかつ自由に働くことで、最大の成果を生み出す組織をつくりたい」と考えていました。いまの当社は、営業を私が、マーケティングを沼田が、Webシステム、スマホアプリの開発、システム構築を小田倉が担当。当初の理想に近いカタチで運営されています。

―3人のバランスをどのようにとっているのですか。

 私がバランサーの役目を果たしています。沼田と小田倉のよさを引き出し、ストレスなく働けるマネジメントをするのが私の役割です。たとえば営業先に提案をするとき。
「What(課題は何か)」と「How(どのように解決するか)」の両方を提示する必要があります。沼田は抜群に「What」を見つけ出すことにたけている。そして小田倉は「How」に対して具体的なカタチを提示してくれる。一方、私は営業先の経営者になぜか好かれる傾向があります。経営者は自分の想いや経歴を情熱的に語る人が多い。私はそうした話をじっくり聞くのが好きだからでしょうか。

 沼田が見つけ出した「What」を、小田倉が提示した「How」で解決する提案にして、私が経営者にプレゼンする。これが当社の受注増加につながっています。

 3人が揃うことで役割がうまく機能し、足りない部分を補完し合う。そうすることで、強い会社になると創業時に確信したとおりでしたね。

―これまでの実績を教えてください。

 これまでに古巣のリクルートさんやサイバーエージェントのアプリ開発、ソーシャルゲーム大手・ドリコムのソーシャルゲーム開発などを中心に人材をご紹介。また、最近では大手エンターテインメント企業の音楽配信サービスのシステム開発などを手がけました。そのような大手の大規模案件を手がけられるのは、1300社のWeb開発会社・1万2000名のエンジニアとのネットワークがあるからです。

―そのネットワークはどうやってつくったのですか。

 創業時から泥くさくリクルーティングしていきました。受注した仕事をこなすために、エンジニアを集めたのがそのスタート。当時、iOSのエンジニアが不足していて、エンジニアの奪い合いが起きていたのです。「エンジニア不足でアプリがつくれない」と聞いていたので、かたっぱしから開発会社に連絡をとりエンジニアを集めました。そして、「こうした状況はまだ続くはずだ」と考え、「これは」と思うエンジニアをリクルーティングしていきました。

 FacebookやLinkedIn、Twitterを通してメールを送り、私が必死になって口説いて人員をかき集めました。そのなかにはマイクロソフト出身で米ボーイング社の仕事をしていたこともある、スゴ腕エンジニアもいます。

―優秀なエンジニアがそんなに簡単に見つかるものですか。

 魅力的な仕事を、よい報酬でエンジニアに紹介すれば見つかりますよ。Web業界は三次・四次請けも当たり前の多重構造。そのなかで、たいていのエンジニアは魅力的な案件にめぐりあえていないからです。当社は発注企業とエンジニアをつなぎます。当社が開発を直請けするので、エンジニアは何重もの中抜きをされない。結果、報酬は上がります。しかも、発注企業はコストを削減できる。つまり当社のSESは、双方にメリットをもたらすビジネスなので、現在もエンジニアや企業からの引き合いが相次いでいるのです。

第二創業期のテーマは大手老舗企業への改革提案

―スマートソーシャルならではの強みを教えてください。

 最大の強みはマーケティングと開発の両方ができる点です。片方だけが得意な会社はたくさんありますが、両方できる会社はめずらしい。川上から川下まで一気通貫でサービスやシステムをつくれるのです。また、これまで積み上げてきた実績により、大手企業と直接取引口座をもっていることは、フリーのエンジニアにとって非常に魅力的でしょう。大手企業から新規案件を紹介してもらうケースも多くあります。

―今後の成長戦略を聞かせてください。

 ITとマーケティングを活用し、顧客の困りごとを解消するサポートをしていきます。起業してから5年が経ち、多くの企業との実績やネットワークができたいま、Web業界だけでなく、大手の老舗企業に対しても提案できる体制がようやく整ってきました。今後は大手老舗企業の困りごとに対しても、ソリューションを提案していきたいですね。それが当社の第二創業期のテーマです。

―第二創業期を迎えるにあたり、どのような人材に来てほしいですか。

 素直で誠実、そして思いやりのある方ですね。また下請けで終わるのではなく、大手の案件に積極的にチャレンジし、力を試したい方を求めています。年齢に関係なく活躍できるのも当社の特徴で、先日は42歳のエンジニアを採用しました。当社が築いてきたネットワークを活用して、ぜひ自分の能力を高めていってください。

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