累計経営者579人に取材、掲載社数289ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

株式会社ワクト 取締役会長 星山 雄史

IT世界を変えるような「ワクワクする価値」を永遠に創造し続ける

株式会社ワクト 取締役会長 星山 雄史

今、多くの大手企業から注目されているITベンチャーがいる。2011年に設立したワクトだ。同社が開発した交通量調査アプリが、商圏調査や出店調査の“常識”を覆したからだ。ビッグデータ活用の新しい道を拓き、社会を変革する新しいビジネスやサービスを生み出す導火線になる可能性も。技術ベンチャーや先端エンジニアの視線も集めるなど、今もっとも勢いのあるITベンチャーの1社、ワクト創業者の星山氏に同社の技術力の源泉、目指す会社のカタチなどを聞いた。

※下記はベンチャー通信66号(2017年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

世界で唯一のアプリ

―御社が開発した「全方向トラフィックカウンター」が話題になっています。どのようなアプリなのですか。

 ヒトや車の移動、つまり交通量を効率的に計測できるアプリです。道路の交差点をカウントする機能を有したアプリとしては、世界で唯一ともされています。

 商圏分析などで行われる「交通量調査」。複数の計測スタッフがカチカチとカウンターで数えている姿を街角などで見かけたことがある人は多いと思います。アプリひとつで交通量調査を完結させられる「全方向トラフィックカウンター」は、そうした交通量調査のあり方を変革するサービスです。

 集計データはGPS情報からマップにリアルタイムに反映されるので、初めからデータとして管理することも可能です。これまでのように集計結果を改めてパソコンへ入力するなどの余計な作業は発生しません。

 さらにAI技術という最新テクノロジーと「全方向トラフィックカウンター」が収集するビッグデータを融合させることで、まだ誰も手がけていない新しいサービスを立ち上げる計画です。

―その内容を教えてください。

 「全方向トラフィックカウンター」で計測されたすべてのデータはワクトに集約。そして、ユーザーのニーズに合わせ、世帯数や年齢構成、その地域での平均給与など、さまざまなデータと交通量のビッグデータを掛け合わせ、AI技術を利用して分析。可視化させることを目指しています。

 それは、企業活動の効率性や都市の利便性向上に役立つ基礎情報になるだけではなく、まったく新しいビジネスやサービスの登場を促進するでしょう。人々の暮らしを変え、社会をよりよい方向に変革する。その導火線となり得るサービスにしたいですね。

目指す会社づくりの号砲

―そうしたスケールの大きなアイデアはどのようにして生まれたのか。開発経緯を聞かせてください。

 きっかけは、あるチェーンストアで新店舗開発の部署へ異動した友人からもちかけられた相談です。それは「簡単で正確に交通量を調査できるツールはないだろうか」というもの。友人の悩みを聞き、私は「簡単に交通量を計測できるアプリには、大きなニーズがあるのでは」と直感しました。

 交通量は企業から行政まで、さまざまな分野で必要不可欠な基礎データであるにもかかわらず、マンパワーに頼らざるをえない。そのため、友人のように困っている人たちは多いはず。そう思ったんです。

 さらに、交通量を集約できれば、それは非常に価値あるビッグデータになるはずだとも。「交通量調査×ビッグデータ」で生み出された新サービスの活用シーンは無限。そんな未来が見えたんです。

 それで、友人の話を聞いてからすぐ開発に着手。2ヵ月で完成させました。未来志向をもって身の回りのことを見つめなおせば、社会を変革するようなアイデアは誰でも生み出せると思います。

―反響はどうですか。

 大手フランチャイズチェーンでの採用の検討が始まったほか、大手流通チェーン、不動産デベロッパーなど複数の大手企業から問い合わせを受けています。私が起業を意識するきっかけとなったのは1995年のWindows95の発売開始。中学生の時でした。その時に味わったワクワクする気持ちに似た高揚感を、規模は違えど、今感じているところです。

―なぜ、Windows95が起業のきっかけになったんですか。

 メディアは「Windows95で世界が変わる」と報じ、人々が競うようにして高価なパッケージを買い求める光景をテレビのニュースで見て「新しい時代が到来する」と感じました。そして「自分もITで世界を変えられるかもしれない」「そのためには起業するしかない」。そう思ったんです。

 そこから2011年に当社を起業するまで、大手企業でのエンジニア、高校の講師、スモールサイズのベンチャー企業の営業など、さまざまな仕事を経験してきました。そうしたキャリアチェンジは、すべて起業するために選択したプロセスであり、経営者になるために自分に課した修行でした。

 そして今回の「全方向トラフィックカウンター」の発表で、目指す会社づくりのスタート地点にようやく立てた。そんな想いです。

メンバーに雑用をさせない想い

―どのような会社づくりを目指しているのですか。

 社名のワクトとは「ワクワクファクトリー」の略。「ワクワクするビジネスモデルを創造し続ける企業でありたい」。そんな会社を目指しています。

 人は予測を超えた〝なにか〟にワクワクします。そして、ワクワクし、心躍るものには必ず価値がある。だから「ワクワクするもの」を提供し続けたいのです。「健全であり続ける」ことも当社の企業コンセプト。事業はもちろん、一緒に働くメンバーも健全に成長していける場であり続けたい。また経営者として「メンバーに対するホスピタリティを忘れてはいけない」ということも大切にしています。

―その理由を教えてください。

 メンバーは会社の主役であり、担当業務のプロフェッショナル。そう考えているからです。

 具体的な一例をご紹介しましょう。たとえば加湿器の水の交換。それは、ほかの会社だったら入社年次の若い社員がやらされている作業かもしれませんね。でも当社では、たとえ昨日入社した新卒メンバーであろうと、そんな雑用はだれにもやらせません。雑用をさせるためではなく、プロとして能力を思う存分発揮してもらいたいから、当社にジョインしてもらったんです。

 そうしたメンバーに本来の仕事以外のことで手を煩わせるのは失敬ですよね。

―でも、会社には雑用がつきもの。誰かがやらなければいけませんよね。

 それは私をはじめとしたボードメンバーがやります。ボードメンバーの仕事は、会社のメンバーが活躍できる環境を整えることだからです。

 余計なことに気を使わせたり、時間を使わせるといった迷惑を、メンバーには絶対にかけたくない。ですから、投資計画はリターンがゼロでも役員報酬を止めることで対応できる範囲内にしているし、利益を出すことに徹底してこだわっています。実際、設立当月から今日まで、月次決算は毎月黒字を達成し続けています。

 新しい価値を提供し続けるとの志をもったワクトでは、メンバーに迷惑をかけず、安心して仕事に打ち込める組織づくりに気を配っているんです。

「出でよ、新社長」

―今後のビジョンを聞かせてください。

 新しいビジネスモデルを次々と生み出し続けていくことです。そのため、新しいアイデアをカタチにできる仲間を探すための採用活動を活発化させているところです。テーマは「出でよ、新社長」。自ら新規事業をつくり、企業化し、その会社の社長になる。そんな夢の実現に挑戦したい人材を集めたいですね。

 データ解析に長けたスーパーエンジニアの発掘・育成も大きなテーマ。世界を変えるような新しい価値を創出し続けたいという当社の想いに共感してくれる人なら、経験者、未経験者を問わず歓迎します。

 ワクワクできる仕事がしたいなら、ぜひ当社にジョインしてほしいですね。

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