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コンサルティング業界の起業家インタビュー

株式会社CLI 代表取締役 南 勇大

コンサルティング中小・ベンチャー企業のCSR実践とは

株式会社CLI 代表取締役 南 勇大

中小・ベンチャー企業の経営者の間で注目を集める研修がある。「CSRに基づき、ビジョンをカタチにしながら劇的に業績アップを図る」というCLIの人材育成研修だ。同社の研修を受けた企業の業績はなぜ上がるのか。代表の南氏に、成果を出す研修の根本的な考え方と今後の展望などを聞いた。

※下記はベンチャー通信67号(2017年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

CSRとは 社会の課題に対応する能力

―CLIの研修が中小・ベンチャー企業の間で急速に支持をあつめていると聞きました。理由はなんでしょう。

 当社の研修プログラムを受けて業績が上がった企業が増えてきたので、支持をいただけるようになったのだと思います。また、それ以上に、当社がCSR的な観点で「社会性」を追求し組織を革新するという点が、多くの企業に必要性を感じてもらえているのではないでしょうか。

 そもそもCSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で「企業の社会的責任」という意味。大企業は早くから企業の社会的責任を果たすために、ボランティア活動などを通じてCSRに取り組んできました。社会的な認知を深め、従業員の知見を広めるためにも有効な活動だからです。

 ところが中小・ベンチャー企業の立場に立って考えてみると、日々の業務をこなしながらそのような余裕は生まれてきません。多くの経営者はCSRよりも、「まずは利益」と考えるのではないでしょうか。しかし、「社会性」と分離して「利益」のみを追求していくと、価格競争を引き起こし、その状況から抜け出せなくなってしまったり、人材の流出に悩まされたりと、さまざまな問題に直面することも多い。そのため、中小・ベンチャー企業のなかで、「CSRへの取り組みを実践していこう」という意識が高まってきているのです。

―では、CSRに関心をもつ中小・ベンチャー企業が、さらに競争力を得るためにはなにが必要なのですか。

 中小・ベンチャー企業だからこそできるCSRを実践することです。

 私はCSRをいわゆる「企業の社会的責任」に限定して捉えてはいません。ここでいう「責任」という言葉には、本来「Response(対応)+Ability(能力)」という意味があります。そこで、CSRを「企業が社会の課題に対応していく能力」と捉え、「本業+CSR」ではなく「本業=CSR」として実践するのです。「ビジネスをとおして社会にどんな価値を提供するか」を見出して、お客さまや地域社会の課題を自社の強みによって解決する。その仕事に従業員が誇りをもって取り組む。それが結果的に「利益追求」につながり、業績を向上させる。これが、中小・ベンチャー企業の「顧客や株主、経営者や従業員、従業員の家族」という、すべてのステークホルダーの信頼につながるCSRだと考えます。

自社の真の強みを見つけ社会に提供する

―CSRを実践して業績を上げた事例はありますか。

 東京で3店舗展開している高級焼肉の老舗の例で説明しましょう。ここ数年、新たな焼肉店が次々と登場し、ブランド牛をリーズナブルに食べられるお店が増えたことで、価格競争に飲み込まれ赤字に転落してしまいました。利益を追求しようと原価を安くし、人件費を削り…そんなことをやっていけばいくほど、どんどんお客さまや従業員が離れていきました。そこで当社の研修で徹底的にやったこと、それは「私たちの強みはなにで、誰にどんな価値を提供するのか」を討論し、実践することです。

 同店は「焼肉店サービスを通じて、地域の中小企業の社内外コミュニケーションの場をご提供する」という想いをカタチにしていきました。たくさんあった個室を使って、接待や社内行事で活用してもらえるようコースを設定し、従業員の接客を訓練、パックコースを法人に営業しました。高級な焼肉ランチを廃止し、近隣で働く人たちに毎日通ってもらえるようなランチメニューに変更。「焼肉」や「食」を通じて、少しでもコミュニケーションをとる時間が増えて、企業が活性化していくことを本気で考え実践しました。これによりお客さまの来店数が2倍以上に増え、売上高は前年比2・5倍を達成。なによりも「会社で使うならあそこのお店」と地域で愛されるようになったのです。

―「自社の真の強み」に気づくのは、当事者ほど難しそうです。どうするのですか。

 当社はまず、企業理念やビジョンを組織のすみずみまで浸透させることから研修をスタートします。しかも、かなり実践的にやります。社内外に対するブランディングを実際にどうしていくのかを題材に議論を重ねます。その際は社長やミドルマネジメント層、現場スタッフも含めて熟考し、ビジョンを再定義。もちろんお飾りビジョンにはしません。次の段階では、価値観に基づき成果を創り出すための、社員の行動特性(コンピテンシー)を規定します。そして、ビジョン実現のためのプロジェクトを推進していきながら、利益を追求します。このように当社は研修をとおして「ビジョン実現型組織」づくりをサポートしています。

ビジョンを実現して未来をもっと明るくする

―南さん自身のCSRの取り組みを教えてください。

 NPOと協働している「日本保育士研修センター」の活動があります。「保育士の地位を向上し、クオリティの高い保育環境を広げる」というビジョンを具現化するために、園内研修や保育士向けのセミナーを実施しています。また、「リフディ」という保育士のためのコミュニティ、「@保育」というオウンドメディアを運営することで、本当にいい職場と保育士をマッチングし、給与アップとやりがいの向上を図っていく取り組みです。これはボランティアではなく、ストック型の安定したビジネスモデルを構築していて、ビジョンに共感する協力者や、寄付、融資も増えています。

 このように、まずは自らがCSRを体現するリーディングカンパニーになること。そして、研修サービスを通じて、社会性を追求しながら利益を上げる「ビジョン実現型」の中小・ベンチャー企業を増やしていくことが、日本の未来を明るくすると信じています。これからも一人ひとりがビジョンに向かって成長することを支援していきます。

 当店はオーダーメードスーツの販売専門店です。お客さまに合ったスーツをコーディネートしています。集客を増やしたかったので、CLIに研修を依頼しました。月2回の会議で自らの仕事を振り返り「自分たちが提供する価値はなにか」を確認。「お客さまが喜んでくださること」を徹底討論し、“あなた専属のスーツスタイリスト”という概念を決めてWebを戦略的に改修しました。「代官山 オーダースーツ」「オーダースーツ」関連でWeb検索するとトップに表示されるようになり、その結果、前年比月商で2倍の売上アップを達成できました。

南 勇大(みなみ ゆうだい)プロフィール

1985年、東京都生まれ。上智大学法学部卒業。大学在学中からベンチャー企業に在籍し、美容エステの全国展開にたずさわった後、人材育成のコンサルタントとして独立。飲食、美容、アパレル、保育、医療、介護など対象領域を広げ、2015年1月に研修サービス会社、株式会社CLIを設立、代表取締役を務める。同社のCSR活動として、「日本保育士研修センター」事業をスタート。NPO法人こども育ちのひろばの理事を兼任し、保育事業も展開している。

企業情報

設立 2015年1月
事業内容 企業研修、人事コンサルティング、セミナーの企画運営
URL http://cli1.co.jp/
お問い合わせ電話番号 03-5948-6870(受付時間 平日 9:00 ~18:00)
お問い合わせメールアドレス info@cli1.co.jp

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