累計経営者579人に取材、掲載社数291ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

IT世の中にあるアンマッチをITの力で減らしたい

株式会社アイデンティティー 代表取締役 今野 力

ガートナー・ジャパンの調査によれば、国内では2020年に30万人のITエンジニアが不足するという。そうした情勢を受け、近年IT人材に特化したITエージェントサービスで急成長しているのがアイデンティティーだ。人工知能(AI)を実装し海外IT人材を獲得する新メディアも発表し、勢いに乗る同社代表の今野氏に今後のビジョンを聞いた。

※下記はベンチャー通信67号(2017年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

新メディア最大のウリはIT人材の能力開発機能

―IT人材の慢性的な不足を背景に、事業が好調です。

 IT人材のエージェントサービスとしては、社員ひとり当たりの売上が業界トップクラスです。今期も半分を終えたところで、売上は前年比180%、営業利益は500%を達成。今期末では、売上は前年比200%、営業利益は800%となる見込みです。ただし、今後さらに成長するには、従来の労働集約型のエージェントサービスからの転換が必要だと考えています。幸い、当社にはメディア開発のノウハウがあり、そこで強力な新メディアを開発し、それをプラットフォーム化すべく動き出しています。

―新サービス『braineer』がそれですね。

 はい。ITエンジニア・クリエイターに特化した求人メディアです。これは、当社がこの約9年にわたって培ってきたIT人材エージェントとしてのノウハウを投入したサービスです。これまで当社が展開してきた「ワンクライアント・マルチサービス」の理念、つまりあらゆる雇用形態をすべて網羅するスタンスを継承。「braineer career(中途)」「braineerfreelance」「braineer 派遣」「braineeroverseas career(海外人材)」「braineerstudent(学生)」で構成されています。

―いちばんの特徴はなんでしょう。

 AIを実装することで実現する新機能「AIカウンセリング」「AIマッチング」が最大の特徴です。たとえば、あるエンジニアが5年後、Googleに入社したいとします。すると、『braineer』に集積されたGoogle在籍者の情報をAIが分析。どのようにキャリアアップしていけばGoogleに入社できる可能性が高まるかを提示し、それに基づいた技術研修、語学研修の機会まで提供する機能がウリです。

 従来の求人メディアは、求職者と仕事情報をただ掲載しているのみ。これに対し、『braineer』はカウンセリングを通じてエンジニアのキャリアを開発し、付加価値を高めるものです。まさにエンジニアリングファーストの画期的サービスと言えます。

いっしょに世界を変えよう

―技術志向の会社へと大きく舵を切っている感があります。

 そのとおりです。いまは、これまでの労働集約型主体の事業モデルから、エンジニアの重要性が相対的に高まる知識集約型の事業モデルへの移行の過渡期にあります。当社は2020~2022年でのIPOを検討していますが、そのための基盤サービスが『braineer』です。『braineer』の成功はひとえに海外人材の取り込みとAI機能の強化にかかっています。そこで当社では、AI研究の権威である理化学研究所 革新知能統合研究センター長である杉山将・東京大学大学院教授を技術顧問に招へい。今後当社は、最先端技術を駆使するエンジニア集団という顔もあわせもつことになります。

―今後のビジョンを教えてください。

『braineer』では近く、「braineeroverseascareer(海外人材)」サービスが立ち上がります。それを見据え、海外人材の発掘に乗り出すために東南アジア進出を本格化させます。その第一弾として、3月にベトナムに支社を開設しました。優秀なベトナム人エンジニアを多数採用しており、『braineer』の機能は一気に強化されると期待しています。当社の理念は「世の中のアンマッチをITの力で減らす」。その理念のとおり、『braineer』が深刻なIT人材不足を解消する一助になればうれしいです。この社会的意義の大きなサービスを、ともに世に送り出すエンジニアを当社は求めています。いっしょに世界を変えてみませんか。

―新メディア『braineer』の開発をまかされているそうですね。

 はい。マーケティングから設計・開発・試験・運用と、サービス開発におけるすべての工程をまかされています。開発フェーズではフロントエンド、バックエンド、インフラとあらゆる技術を経験してきました。

 まだメディアを立ち上げて間もないですが、目標は「3年以内にITエンジニア案件掲載数でNo.1」。そのためになにが必要なのか。分析と議論を繰り返しながら、機能の追加とユーザーインターフェースの改善に取り組んでいます。

―やりがいを感じていますか。

 はい。入社2年目のエンジニアにここまでまかせてくれる会社はないでしょうから、自分は恵まれています。

 当社にはIPOという目標がありますが、『braineer』はそのための基盤サービスという位置づけです。サービスの成否がIPO計画の行方を左右する可能性もあるため、エンジニアチームの士気は高く、やりがいとともに大きな責任も感じています。

―今後の目標を教えてください。

 CTOとなり、周囲からも「技術力が高い」と評価されるエンジニアチームをつくりあげたいです。そのために技術力とチームマネジメント能力を高め、経営視点での判断能力も身につけたいです。当社は海外にも拠点網を広げていきますが、それを機に海外に武者修行にいくのもよいかと。海外のエンジニアをまとめながら、当社の海外事業の礎を築いていく存在になりたいです。

―アイデンティティーとはどんな会社ですか。

 自分を成長させてくれる環境です。平均年齢が23.5歳という若い社員が仕事に情熱をかたむけ、お互いを刺激し合いながら、スキルを高めている。会社も各種技術研修のほか、エンジニアに必要な英語の教育機会もつくってくれるなど、社員の成長に配慮してくれています。いまは仕事を通じて自分が成長しているのを実感できています。

――将来の夢はなんですか。

 世界でもっとも有名なシステムをつくることです。ベトナムの教育水準を引き上げるeラーニングのシステムなどがつくれればうれしいですね。いまの仕事は『braineer』の開発。日々の仕事が夢につながっていると思えるので、とてもやりがいを感じています。『braineer』を日本のみならず、ベトナムをはじめ東南アジア全域でも人気のサービスに育てることができれば、私も夢に近づける。そう信じて、仲間たちと切磋琢磨しています。

―アイデンティティーに入社した経緯を教えてください。

 私には幼いころから日本へのあこがれがありました。ハノイのFPT大学でプログラミングを学んだ後、地元のIT企業で働きながらも、「いつか日本で働きたい」という夢はもち続けていました。2年間の勤務で知識と実践経験を積んで自信をつけ、日本行きを決断したのが2015年。ちょうどそのころ、ベトナム人エンジニアを募集していたのがアイデンティティーでした。若々しく、アクティブな組織にひかれ、自分の夢をかなえる舞台に選びました。

― いまはどんな仕事をしているのですか。

『braineer』の品質改善です。ベトナムで培ってきた知識と能力を精一杯発揮しています。目標はベトナムと日本を結ぶブリッジSEになること。ベトナムに開発センターが開設され、今後は現地エンジニアが増員されていく予定です。そこで両国の事情を知る私がかけ橋として活躍できれば、きっとこの会社に大きく貢献できるはずです。

今野 力(こんの つとむ)プロフィール

1973年、群馬県生まれ。2008年8月、株式会社アイデンティティーを設立、代表取締役に就任する。「人と人のつながりを大切にせよ」、「成長をし続けるために、困難に立ち向かえ」、「小さな革新を重ねよ」を経営理念に掲げ、日々イノベーションに取り組んでいる。


身長173 cm体重60 kg平均睡眠時間6時間平均起床時間午前8時趣味掃除、キックボクシング
今までに訪れた国14ヵ国座右の銘利他的行動購読雑誌なし尊敬する人稲盛 和夫
好きな食べ物牡蠣、豚肉嫌いな食べ物トマトジュース

企業情報

設立 2008年8月
資本金 2,000万円
従業員数 34名
事業内容 IT人材エージェントサービス事業、求人広告販売事業、インキュベーション事業
URL http://id-entity.jp/

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