累計経営者579人に取材、掲載社数292ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

株式会社ウェブフロンティア 代表取締役 村上 健太

IT継続経営はもちろん 大事もっと大事なのは“人財”です

株式会社ウェブフロンティア 代表取締役 村上 健太

(※)SES事業をメインに、モバイルアプリ開発、Webシステム開発、エンベデッド(組み込み)開発などを手がけているウェブフロンティア。近年は3期連続売上150%超を達成するなど、順調に成長を遂げている。同社代表の村上氏は、もともとエンジニア出身。だからこそ「エンジニアの気持ちがよくわかる」のだという。独自の経験からたどり着いた、同氏ならではの経営観やビジョンなどを聞いた。

※SES : System Engineering Serviceの略。ソフトウェアやシステムの開発・保守・運用における委託契約の一種で、特定の業務に対して技術者の労働を提供する契約のこと

※下記はベンチャー通信67号(2017年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

じっくり時間をかけて一緒にキャリアプランを練る

―村上さんが経営をしていくうえで大事にしていることはなんですか。

「人財を大切にする」ですね。これは創業以来、変わらず大切にしている経営理念です。

 具体的には、まずはヒアリングを行い、本人の希望するキャリアや志向性を確認。それに見合った案件をアサインするようにしています。希望する分野のスキルがまだなくても、意欲さえあれば「1年1年こうしたスキルを身につけていきましょう」と、双方理解のうえでキャリアプランを練っていきます。

 面接でもじっくり話しますし、入社後も定期的に話し合う機会を設け、時間をかけてすりあわせをします。さまざまな開発環境があるSES事業の特性を活かし、幅広いニーズに応えることができます。また、「家から近いところで働きたい」や「できるだけ家族との時間をつくりたい」といった多様な要望もできるだけ叶えるようにしています。そのせいか、最近では多くのエンジニアが入社し、この1年で約30人の社員が純増しています。

―なぜそこまで人財を大切にしたいと考えているのでしょう。

 単純な話です。かりに私がエンジニアとして働いていたら「イヤだな」と思うことをやる会社にしたくはなかったのです(笑)。

 たとえばリーマン・ショックが起こった際、経営状態が厳しくなるなか、リストラはもちろん、誰ひとり給与を下げることもしませんでした。なぜなら、人財を大切にしているからにほかなりません。だってイヤじゃないですか。創業から6年半、私も技術者として現場の前線で戦い、社員の仕事ぶりを間近で見ているのに「ホントにごめん。不景気で単価が下がったから、来月から給与2万円減らしていい?」なんて、お客さま都合だとしてもとても言えませんでした。おかげでみんなのがんばりもあり、苦しい時期をなんとか乗り切れました。

 経営者は「会社の存続を第一に優先しなければならない」という考え方も当然あります。先輩経営者から「甘い」とご指摘を受けることもありました。しかし、これはウェブフロンティアを創業した私の責任において「自分のやり方でやらせてほしい」のです。

 この想いは、私が現場で培ったエンジニア経験に基づいています。

「ボーナスで返すから」友人に借りた飲み代3000円

―どのような経験ですか。

 前職ではさまざまな経験を積むことができ、エンジニアとしては充実していました。なので、前の会社には感謝しています。ただ、業務が忙しいうえに収入が少なくて。月に300時間働いても、残業代がなかったのです。
 
 25歳の当時は結婚して、子どもが生まれたばかり。この年代は飲みに行く友人も多いのですが、たまに飲みに行くにもお金がないので「ボーナスで返すから」と友人に飲み代の3000円を借りることも。いくら技術力が身につく環境でも、ツラい側面があったのです。ある意味、私の「闇歴史」ですね(笑)。

 だからこそ、社員にはそういう思いをさせたくないというのがあるのです。当社はまだまだベンチャー企業ですので、お金の面ではあまり多くのフォローはできないかもしれません。だからこそ、やりがいや働き方などの面で、できる限りエンジニアがやりたいことをやれるように配慮したいのです。

“WF”ブランドの商品を世に出していきたい

―今後のビジョンを教えてください。

 いまはSES事業がメインですが、今後は受託開発および自社製品・サービス開発に注力していきます。SES事業はさまざまな開発が経験できる一方、クライアント先にエンジニアが常駐するため、どうしても帰属意識が希薄になりがち。社内で技術面のナレッジを貯めたり人財の育成を図っていくためにも、受託開発で社員同士が肩を並べて働く環境を整えたいです。今年は新卒も入社してきますので、OJTとしての教育体制を構築するうえでも、重要な事業だと考えています。

 それと平行して、自社製品・サービス開発を進めます。たとえば社名の頭文字“WF”が入ったガジェットなどが世に出回っていたら、うれしいじゃないですか。そういったことを社員とよく話したりしています。

 具体的には、自社製品・サービスの第一弾として、飲食店向けのレジアプリ『flamingo(フラミンゴ)』を昨年にリリース。展示会にも出展しました。これを皮切りに、第二、第三の自社製品・サービス開発を進め、2020年には収益化を図っていきたいですね。

「人財を大切にする」を企業理念とし、「安心して楽しく働ける環境、定年退職を迎えられる組織創りをしていく」を大切にしている当社で、安定した雇用を実現させるためにも、外的要因に左右されない自社製品・サービスの確立にこだわっていきます。

―エンジニアやエンジニアを目指す学生にメッセージをお願いします。

 当社では、社員のほとんどがエンジニア。そのぶん、エンジニアの気持ちがわかりますし、できるだけやりたいことをさせてあげたい。ただ、いったんコミットしたことは責任をもって取り組んでもらいます。逃げずにやりきることが成長につながり、それが新たなキャリアを拓くことになるのですから。

 当社に、夢や希望、情熱をぶつけてほしい。そんな想いを受け止められる、「エンジニアのエンジニアによるエンジニアのための会社」をみんなで創っていきたいと考えています。

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