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IT業界の起業家インタビュー

IT❝イエスマン❞にならないように個人が成長する土台をつくった

株式会社サービシンク 代表取締役/テクニカルディレクター 名村 晋治

不動産業界に特化したWeb制作を行っているサービシンク。Webデザインだけにとどまらず、システム開発、インフラの構築・運用まですべてゼロから手がけている。ベンチャー企業でありながら顧客の信頼も厚く、野村不動産、アットホームなどの大手企業をはじめ50社以上と取引を行っている。代表の名村氏に、不動産に特化している理由や会社の強み、求める人物像などを聞いた。

※下記はベンチャー通信68号(2017年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

グレーゾーンのイメージを なくしたいという想い

―なぜ、不動産業界に特化したWeb制作を手がけているのですか。

 おもに事業戦略としての視点と、私自身の想いからです。

 まず事業戦略としては、不動産が広告と切り離して考えることができない業界である点。Webも含め、新聞の折り込み広告やテレビCMなどで物件情報を告知しないと、エンドユーザーにまで届かないという文化が強く残っているんです。広告が必要ということは、不況になっても予算がゼロになるとは考えにくい。つまり、ビジネスとして魅力的だということです。今後、テレビCMや折り込み広告は減っていくと予想され、その移行先はおそらくWebでしょう。だからこそ、不動産業界に特化しているのです。

―想いの部分を教えてください。

 不動産業界のグレーゾーンをなくしたいからです。この業界は、どうしてもグレーに見られがち。わかりやすい例はエンドユーザーの問い合わせに対し、「その物件はついさっき決まったので、別の物件はどうですか?」という、いわゆるおとり物件問題ですね。「改善していこう」という動きも業界内で見られますが、変わっていくのはまだまだこれからでしょう。ただ、少なくとも人をだますようなことがあってはいけません。この会社を立ち上げたとき、すでに10年ほど不動産業界のWeb制作にかかわっていて、「エンドユーザーが❝この物件を選んでよかった❞と思えるような体験にかかわっていきたい」と思ったんです。

専門家だからこそ大事な「永遠の素人」としての視点

―サービシンクならではの強みはなんですか。

 そもそも、不動産業界を専業にしているWeb制作会社自体が少ないというのがあります。業界特有の専門用語が多いですし、公正取引委員会の広告規約を理解していないと法律に違反しかねません。また、5000万円の家を買う場合と数万円のアパートを借りる場合では、エンドユーザーへの見せ方や仕かけがまったく異なります。中古と新築、家族向けと学生向けも同様。この違いが、お客さまの広告費やブランディングにもかかわってきます。こうしたことがわかっていないと、成果につながるWeb制作はできません。

 当社には、私自身が不動産に特化した経験からそうしたノウハウやナレッジがあります。くわえて、Webのデザインからシステム開発、インフラの構築・運用まですべてゼロから手がける会社は非常にまれだと自負しているのです。 また、お客さまへの提案にも独自のこだわりがあります。

―それはなんでしょう。

 「永遠の素人」であると意識することです。経験を積めば積むほど業界に慣れてしまい、当たり前と思ってしまうことが増えてきます。しかし、業界をまったく知らないエンドユーザーにとってこそ使いやすいサービスでなければ意味がありません。そのため、つねに素人の視点で使いやすいかを意識しているのです。 売上のために❝イエスマン❞になるのではなく、「お客さまのサービスをどうすればいちばんいいか」を考える。余計な機能は必要ないし、必要だと判断すれば逆に提案する。そうした姿勢が評価され、大手不動産会社をはじめ多くの企業から、とくに営業をしなくても紹介や問い合わせによって取引につながっているのだと思います。

成長をうながすため働き方や環境を明確化

―どのような人材を求めていますか。

 自分に求められているものを理解し、それを完遂するためにどうすればいいかを考えられる人。そして、完遂するしないにかかわらず、なぜ完遂できたのか、あるいは完遂できなかったのかを自身で振り返られる人です。

 仕事のやり方は教えます。ただ、言われたことをこなすのではなく、自分で進め方を考える。さらに、プロセスを振り返って次に活かす。そうすれば、人は必ず成長できるはずなのです。当社では、人材の成長を会社のキードライバーとしています。ですので、ビジネスパーソンとして「成長」してほしい。さらに、若手のエンジニアでもデザイナーでも客先で「私と同じ提案」ができるようになってもらいたい。それを企業文化として根づかせたいのです。

―そのために取り組んでいることがあれば教えてください。

 昨年、会社の社是、経営理念、心と行動のガイドラインを策定し、明文化しました(下記参照)。また、2018年のリリースに向け、参加自由で自社メディアについてブレストする「サービシンク総研」を立ち上げました。これらはすべて、メンバーの成長をうながす土台づくりです。さらに2020年に売上6億円、営業利益1億円、従業員数50名という目標も設定。この目標に向けて、各メンバーが目の前にある仕事にどう取り組めばいいかを考えてくれれば、と。それが仕事の成果、ひいては個人の成長につながっていくのです。

名村 晋治(なむら しんじ)プロフィール

1975年、兵庫県生まれ。1996年に個人事業主として4名のユニット、ネイムビレッジを設立し、Webサイトの制作業務を開始する。その後、複数のWeb制作会社を経て、2010年にネイムビレッジを株式会社サービシンクとして法人化し、代表取締役/チーフディレクターに就任する。著書に『Webブランディングの入門教科書』(マイナビ)、『変革期のウェブ』(マイナビ、共著)などがある。

企業情報

設立 2010年1月
資本金 300万円
売上高 2億3,808万円(2016年12月期)
従業員数 27名
事業内容 Webインテグレーション事業、システムインテグレーション事業、ブランド構築事業、ビジネスコンサルティング事業、コンテンツ編集事業
URL http://servithink.co.jp/

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