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IT業界の起業家インタビュー

株式会社Gaia 代表取締役 兼 CEO 窪田 昌弘

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株式会社Gaia 代表取締役 兼 CEO 窪田 昌弘

いま、投資家の熱い注目を集めているスタートアップがある。AIを活用したスマートフォン(以下、スマホ)アプリを開発するGaiaだ。今秋リリース予定の『Eve』は、ユーザーが潜在的に「やりたい」と求めていること“のみ”を提示してくれるアプリケーション。弱冠25歳で同社を立ち上げた代表の窪田氏は「世界を蘇生させる」ことをめざすという。そのビジョンの中身や生まれた経緯を同氏に聞いた。

※下記はベンチャー通信69号(2017年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

既得権益と格差だらけの世界を一度こわして蘇生させる

―「世界を蘇生させたい」というビジョンをもっているそうですね。復活や再生との違いを教えてください。

 復活、再生というのは「まだ生きているものを回復させること」、対して蘇生は「死んでいるものを回復させること」です。このふたつには大きな差がある。

 いまの世界はかろうじて生きてはいるけど、僕にとって本当に退屈なんです。このままいけば数年後には僕と遊べるプレイヤーがいなくなる。日本だと、いま活躍しているなかには孫さんぐらいしかいない。世界ではもう少しいるのかな。起業する前は実業家なんてスティーブ・ジョブズしか知らなかったんですけどね(笑)。僕は、最新のテクノロジーに触れて育った次の世代に期待しています。

 でも、生まれたときからある経済格差や情報格差のせいでそもそもステージに立つのが困難な人々がいる。なので、僕はまず北半球と南半球の格差をなくして、プレイヤーの母数を増やします。やりたいことがある人にはやれる状況を、やりたいことがそもそも見えていない人には世界の広がりをみせたい。既得権益と格差だらけの世界なんて一度すべてこわして、蘇生させるんです。

固定観念にしばられずただ、おもしろいことがしたい

―そのビジョンを実現するために起業したわけですね。それ以前は東証一部上場企業に勤めていたと聞きました。やめる不安はなかったのでしょうか。

 いいえ、まったく。学校を卒業することや、会社に勤めることが当たり前なんて全部、固定観念でしょう? 僕はやりたいこと、おもしろいことができればいいので、世の中の固定観念にあわせてカタチを整える必要なんてない。

 小学四年生ぐらいの算数のテストで自分の期待と違う点数が返って来て、「自分より算数ができるやつがいるのに、やる意義が見出せない」と思ったんです。それから学校に行かなくなって。そのとき世界がモノクロに見えてたんですよ。毎日「隕石でも落ちねーかな」って考えてた。そんな人けっこういませんか(笑)。

 高校生ぐらいから映像という分野と出会って、世界がカラーに変わった。生まれて初めてのめり込んだんです。そしていままでほしかったものがたくさん手に入った。一番になりたいと思った。でも、映像分野の当時の興業収入が紅ショウガの市場より小さい国内でやってる意味はないなあって。それでアメリカ西海岸に行こうと、まず田舎から国内線で羽田に行った。でもその飛行機のなかで身体上の問題が起きて。飛行機に乗れなくなってしまった。「ああ、僕は世界一にはなれないんだな」って思いました。それが人生で初めての大きな
挫折体験でしたね。

 でも、その後、まったく興味のなかったテクノロジーの世界とめぐりあえた。大学進学後、近所に京大生とかが集まるラボがあったんです。彼らは最高にエキサイティングで、一緒にいろんなプロダクトをつくるようになって。彼らと一緒に入社したんです。だから、「就職する」「会社に勤める」という意識はなかった。「おもしろいやつらが行くところだから、おもしろいことができるんだろう」と。でも入ってみると、1ミクロンもおもしろくなかった。だから辞めた。それだけです。シンプルでしょ?

人々の生活を豊かにしながら市場を破壊する

― 今年5月に会社を立ち上げスマホアプリ『Eve』を開発中だそうですが、それは世界の蘇生につながるものなんでしょうか。

 ええ、蘇生のための初手ですね。そもそも『Eve』はパーソナル秘書がネット上の膨大な情報のなかから、ユーザーが「潜在的にほしいと思っているものだけ」を抽出して提案する。ユーザーが関心をもたないものは一切表示しない。そんなプラットフォームアプリです。

 現在でもユーザーのネットへのアクセス履歴を解析した結果をもとに、そのユーザーの画面に広告を表示することをやっていますよね。でも、「なんでこの広告がオレの画面に?」って思った経験があるでしょう。

『Eve』はそんな精度の低いプロダクトじゃない。最先端のAI、データサイエンス、行動分析学、コーチング、脳神経科学など国内外の知見を結集。ユーザーが真に求めているものだけを提示するアプリです。これまで自分で調べたり、探したりしていたことが自動化されるから生活は豊かになる。

 でも、このプロダクトの意義はそこにとどまらないんです。『Eve』はユーザーが自分では気づいていない、潜在的に求めている「やりたいこと」を提示してくれる。『Eve』を使っているうちに、「ああ、オレってこんなことをやりたかったんだ」と気づける。

 月曜日の朝、死んだ目をして「仕事行きたくない」って人多いですよね。『Eve』によって「自分のやりたいこと」に気づいて、「どうやったらそれを実現できるか」まで提示されたら、もうそんなバカげた不満をもたなくてすむ。

 そんな便利なサービスを僕らはユーザーには無料で提供します。その後、『Eve』のアプリストアを開きます。うちは手数料を売上の1%しか取りません。その代わり『Eve』独自のSDK(ソフトウェア開発キット)をベースにして『Eve』との連携をとってもらう。こうすることでユーザーは潜在的にほしいサービスをアプリごとの面倒な学習コストを払うことなく利用でき、アプリ提供者は本当にほしいユーザーに自分のアプリをリーチさせることができる。いまの世界のマーケットを破壊してやろうかなと。

 そのあとは『Eve』の機能が最大限発揮できる新しいデバイスを開発する。スマホなんてもう古いですよね(笑)。

―現状の市場を破壊するわけですね…。そのあとの蘇生のプランもあるのでしょうか。

 ええ。そもそも、ただ呼吸をしているだけで死に近づいているわけで、僕ひとりの人生ではつくりたいモノはつくりきれないんです。だからファンドを立ち上げて、やりたいことも能力もあるけどお金がない人たちに投資したり、僕の脳内にある事業を能力のある人間にまかせたり。それを眺めつつ、自分は自分でそのとき一番アツい鉄を打っていたい。

 最終的には世の中にあるすべての固定観念を破壊して、すべてがムダなく最適解で成り立つような世界をつくりたいんですよ。「人間五十年」って織田信長がうたっていますけど、僕は50歳まであと25年。

 それまでに世界を蘇生させて、子どもたちに「おもしろいことができる世界」を残したいんです。あわよくば僕のライバルや仲間が出てくることを願って。

窪田 昌弘(くぼた まさひろ)プロフィール

1992年、長野県松本市生まれ。2014年に立命館大学映像学部(文化芸術に優れた者の特別推薦)を卒業後、東証一部上場企業に入社。海外パブリッシング事業のディレクターや、新規事業の責任者を務める。2017年に株式会社Gaiaを設立し、代表取締役 兼 CEOに就任。

企業情報

設立 2017年5月
事業内容 AIアプリケーションの企画・開発
URL https://www.gaia-eve.co.jp/

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