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IT業界の起業家インタビュー

株式会社LastRoots 代表取締役 CEO&CFO 小林 慎和

IT日本発の「仮想通貨」が切り拓く未来

株式会社LastRoots 代表取締役 CEO&CFO 小林 慎和

※下記はベンチャー通信70号(2018年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

仮想通貨をインターネット広告ビジネスと組み合わせ、まったく新しいビジネスプラットフォームを提唱するLastRoots。その卓越したアイデアは多くの賛同者を巻き込み、金融システムに変革をもたらすひとつの大きなうねりになろうとしている。ここでは、同社代表の小林氏に、『c0ban』サービスの開発経緯や事業戦略、さらには今後のビジョンなどについて聞いた。

疑念が残る広告費に我慢ならなかった

―『c0ban』の開発経緯を教えてください。

 私はかつて、シンガポールでECサイトの経営を行っており、その際、サービスを普及させるため、ありとあらゆる広告手法を試していました。そのなかで強く感じていたのが、インターネット広告の「不合理さ」でした。GoogleやYouTube、Facebookといった広告プラットフォームはすべて、インプレッションベースの課金システムを採用していました。これは、画面に一瞬広告が表示されただけで、消費者がその広告を見ているかどうかにいっさい関係なく、広告費が要求される。しかも、インプレッション数を算出しているのは、彼ら自身。広告主は実際にどれだけ広告が表示されていたのか疑念が残りながらも、示される数字を無条件で受け入れ、広告費を支払う。それが我慢ならなかったんです。

 一方で、いまのインターネット広告は消費者にとっても望ましいカタチではありません。

―どういうことでしょう。

 ユーザーの立場で考えればわかるのですが、インターネット広告って、カウントダウンが終わり次第、消しますよね。だれも望んでいない、邪魔な情報になっているんです。そこを変えたかった。広告情報を、消費者が積極的に入手したいと思えるカタチに変換していく。そこに経済的なインセンティブもくわわれば、広告情報は消費者にとって、より「ほしい情報」にできる。以前は広告主が少額のインセンティブを視聴者に直接授受することは現実的ではありませんでした。しかし、仮想通貨を活用すれば、送金手数料が格段に抑えられるので、マイクロペイメント(※)が可能になる。そこで、考案したのが『c0ban』でした。

※マイクロペイメント: 超少額決済。通常の決済システムでは手数料が多くかかり現実的ではなかったが、支払い(転送)の際の手数料が安い仮想通貨では可能になった。

―徐々に活用の輪が広がっているようですが、さらなる利用シーンの拡大に向けて、どのような戦略を進めていきますか。

 『c0ban』の「ユーザー」と「使える場所」を増やし、「取引所」を活性化する。この3方面の施策を強化します。まずはユーザー数。マス広告と組み合わせ、「こばんちゃんねる」の認知度を高め、コンテンツの充実を図り、アプリのダウンロードへと誘導していきます。現在は全国各地のご当地グルメ動画を中心におよそ500本の動画広告がアップされています。ここに、たとえば都内のカフェやオシャレな居酒屋など若者が好む情報を網羅的に掲載するなど、メディアとしての情報価値を高めていきます。来年夏までには動画数は5000本以上を揃えたいですね。

 さらに、加盟店開拓の代理店を活用して、使える場所を増やし、取引所の活性化では金融商品の取引所を運営するパートナーと組み、出来高を増やすなど、外部のリソースも積極的に活用していく考えです。

いまの仮想通貨はブレイク前夜

―小林さんは『c0ban』の普及によって、どんな世界を実現したいと考えていますか。

 『c0ban』の参加者たちが、ともに豊かさを享受できる。そんな世界を実現するサービスに育て上げたいです。それは、「広告の非効率性を排することで、広告主と消費者、双方が幸せになる」という意味にとどまりません。『c0ban』の基盤となるブロックチェーン技術とは、ネットワークを構成する個々の参加者(ノード)が有するコンピュータの計算能力をもって互いの取引を監視し合い、システムの堅牢性を担保する仕組みです。簡単に言えば、仮想通貨の安全性はネットワーク全体の計算能力の総和にほぼ比例するのです。その意味でも、参加者一人ひとりが『c0ban』サービスの重要なプレーヤーになります。ですから、参加者一人ひとりにとっての『c0ban』の利用価値を高める仕組みは、普及戦略の核心です。大きな視点で考えれば、『c0ban』ネットワークの計算能力を使って、将来的に人類にとって意味のあるコンピュータ処理に使い、世の中に貢献する。たとえば、がんの遺伝子分析とか宇宙の謎を解明するとか。そんなことも構想しています。

―そうなれば、仮想通貨が世の中にもたらす価値がますます高まりますね。

 そうなんです。仮想通貨やブロックチェーン技術の真の「すごさ」を、まだ世の多くの人は体験していません。それはまさに、インターネットにおける1994年と同じ状態。一部の専門家のあいだでは話題になっていましたが、Windows95が登場し、その上に情報ポータルサイトのYahoo!が乗ったことで、初めて世界中の人たちがインターネットの「すごさ」に気づくことができました。インターネットにおけるWindows95やYahoo!のように、「ブロックチェーン技術の真の価値を知らしめたのは、『c0ban』だった」と、いつか世の中から思ってもらえる存在になることが、いまの目標です。

小林 慎和(こばやし のりたか)プロフィール

1975年、大阪府生まれ。大阪大学、同大学院に進学し、大規模ソフトウェアの効率化や、ブロックチェーンに通じる分散コンピューティングの研究に従事。博士号(工学)を取得する。大学院修了後、株式会社野村総合研究所に入社し、経営コンサルタントとして9年間従事。グリー株式会社を経て、2012年にシンガポールで起業。アジアにて5社の創業を経験する。2016年に日本に帰国し、株式会社LastRootsを設立。著書に、海外での起業体験をまとめた「海外に飛び出す前に知っておきたかったこと」など。

企業情報

設立 2016年6月
資本金 1,000万円
従業員数 30名(非正規雇用含む)
事業内容 和製・仮想通貨『c0ban』を活用したサービス展開
URL https://c0banchan.tv/(こばんちゃんねる)
https://www.lastroots.com(企業HP)
お問い合わせメールアドレス info@lastroots.com

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