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IT業界の起業家インタビュー

バルテス株式会社  代表取締役社長 田中 真史

IT技術革新が急激な時代にはわれわれの深化した力が必要になる

バルテス株式会社  代表取締役社長 田中 真史

※下記はベンチャー通信70号(2018年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

バルテスのエンジニアがもつテスト業務の高い専門性は、日ごろの教育で培われている。ただ、教育研修・技術担当の石原氏は、「高い専門性だけでは、いいテスト業務はできない」と語る。同氏に、技術向上の追求だけではない教育内容を聞くとともに、業務のさらなる成長のために必要なことを語ってもらった。

自社の教育プログラムを外販できる質の高さ

―社内の教育研修はどのように行っているのでしょうか。

 各エンジニアにテスト業務の現場で培った知見をかならずフィードバックさせ、社内の教育研修で学ぶサイクルをつくっています。ITがどんどん進化するなか、テスト現場にはそれまでにはない発見がかならずあります。それをすべてのエンジニアに共有し、次の業務に活かせるようにするのです。そして、段階に応じた体系的な知識が習得しやすいよう、技術レベルに応じて初級から上級まで6コースのプログラムにわけています。また、この教育プログラムは、外販できるほどの内容です。「ソフトウェア品質セミナー」として提供しており、利用企業は延べ200社以上、受講者は延べ2000名を超えています。

 さらに当社の教育研修は、テストの専門技術を教えるだけではないことが特長なのです。

―どのようなことを教えるのですか。

「製品を使う人のことを考えて、テストをしなさい」といったユーザー視点の基本姿勢を教えるのです。たとえ、あるプログラムが正確に作動したとしても、使う人にとって不便であれば、バグとして報告するように伝えています。極端な例ですが、メール送信ボタンを押した10秒後にようやく画面へと切り替わる製品、また、高齢者向け商品なのに表示される文字が小さい製品が、世の中に受け入れられるでしょうか。そういった製品の場合、テストを行い正確に作動するからといって、なにも考えずに「合格」を出してはいけないのです。高い専門性だけでなく、製品を使う人のことを考えて行うテスト業務こそが、よりよい品質提供につながるのです。

いつバグを発見するかで修正コストに 60倍の差が出る

―テスト業務のさらなる成長にはなにが必要でしょうか。

 ソフトウェアのバグを発見するのがわれわれの仕事ですが、成長に向けた次のフェーズは、バグをどの段階で発見できるかです。簡単にいえば、ソフトウェアのプログラミングが始まる前に発見できるのか、それともプログラミングが終わった後なのか。その違いで、修正にかかるコストが大きく変わるのです。たとえていえば、プログラミング開始前の段階でバグを見つけた場合の修正コストを1だとすると、プログラミング終了後は40~60にもなるんです。修正コストが1で済むと、開発会社への大きな貢献になります。前段階でバグを見つけるためには、高度なテスト設計技術が必要になります。この業務ができる人材をさらに増やすことが、今後のテーマですね。

―テスト業界に興味がある若者にメッセージをお願いします。

 将来性のある業界だということを伝えたいです。今後のITの進展により、テスト業務のニーズは間違いなく高まります。ソフトウェア会社は、生産性や品質向上をサポートする頼もしいパートナーとしてわれわれのことを見てくれています。教育研修体制がしっかり整備されている当社で技術力を磨けば、一流のテストエンジニアになれますよ。

社員一人ひとりの仕事に対する向き合い方で、仕事の質が変わり、会社の評価は決まるといっても過言ではない。そうした現実を理解し、能力を最大限発揮しようと研鑽を積むのがバルテスの社員だ。ここでは、技術職の尾花氏と営業職の篠原氏に仕事の魅力などを語ってもらい、人事担当の角谷氏には求める人材像について話を聞いた。

「品質」に無関心の顧客から技術と提案力で受注できた

―仕事のどのような部分にやりがいを感じ、さらに成長しようというモチベーションにつながっていますか。

尾花:クライアントから「頼られている」と感じるところですね。バグの発生を防ぐ方法などをいつも相談され、「いっしょにいい品質のものをつくってほしい」という期待が向けられています。テスト業務終了後に提出する「良質な製品づくりに向けた今後の提案書」は、じっくり読んでいただいています。

篠原:私は、テストを専門にしている優位性を評価されたときです。当社を利用したクライアントは決まって、「さすが専門家だ」といってくれます。なにより励みになる言葉で、ほかのクライアントにもどんどん提案しようという気持ちになります。

―印象に残る仕事を教えてください。

篠原:「とにかくチェックしてくれればいい。テスト業務にそれ以上は望まない」といったソフトウェア会社から受注できたことです。その会社はテスト設計に甘さがあるためバグの発生を改善できていなかったのですが、なかなか話を聞いてくれなかった。エンジニアといっしょになって、当社が設計作業に入った場合の効果を何度も提案しました。その熱意が通じてようやく受注でき、結果、バグの発生が減少。いまでは当社のお得意先です。

尾花:最初にたずさわった「交通インフラ系の照明管理テスト」で、初めてバグを見つけたときです。「この発見が、システム障害による事故発生を防いだ」と興奮しましたね。

―今後の抱負を聞かせてください。

尾花:現在手がけている医療系システムのテスト業務は、ほかの分野と違ってテスト設計に厳しい規格が省令で定められています。前職で医療メーカーの仕事にたずさわっていたこともあるので、この分野ではだれにも負けないくらい腕を磨きたいと思います。

篠原:「テスト業務はすべて専門家にまかせるべき」ということを広く、強く訴えていきたいです。それがかならず、クライアントにとっていい結果になるわけですから。

エンジニアに必要なのは「誠実さ」と「柔軟さ」

―会社の雰囲気を教えてください。

「社会にとって、なくてはならない仕事をしている」という誇りを全社員がもっています。そして、テスト業務の多くはチームで取り組むので、全体として協力し合い、人とのかかわり方を大切にしている社員が多いですね。また、社会に出たばかりで心配事がつきない新入社員を、2~3名の先輩社員でフォローする「ファミリー制度」もあります。イベントや懇親会も定期的に開いており、部門や年代を超えた交流が活発ですよ。

―どのような人材を求めますか。

「私たちがたずさわることで、顧客の製品品質に対する自信を揺るぎないものにする」。この想いに共感してくれる人材ですね。当社では入社前のITに関する基礎的な素養をそれほど重視していません。技術力は、社内教育研修でかならず身につきますから。それよりも、エンジニアの根っこに必要なのは「誠実さ」と「柔軟さ」です。クライアントの製品をテストするという仕事柄、その品質に嘘はつけません。誠実な姿勢で仕事に向き合い、想定していないどんな状況が発生しても、柔軟に対応できる力が求められます。「品質のよいソフトウェアを送り出し、社会を豊かにする」という誇りある仕事をいっしょに手がけてくれる仲間が、ひとりでも増えればうれしいですね。

田中 真史(たなか しんじ)プロフィール

1962年3月、大阪府生まれ。高校卒業後、ソフトウェアエンジニアとして中小ソフトハウスに就職し、4年間、SE/PGとして従事する。その後、フリーのエンジニアとして活動し、1990年にソフト開発会社を設立し、代表取締役に就任する。約15年間の経営の後、後身に事業譲渡。ソフトウェアテストのプロ集団の必要性を実感し、2004年にバルテス株式会社を設立、代表取締役社長に就任し現在にいたる。

企業情報

設立 2004年4月
資本金 9,000万円
売上高 22億9,391万円(2017年3月期:グループ連結) 
従業員数 360名(2017年3月期:グループ連結 ※契約社員含む)
事業内容 ソフトウェアテスト・コンテンツテストサービス、テストコンサルティング
URL 【バルテス株式会社】
https://www.valtes.co.jp/

【関連会社】
■バルテス・モバイルテクノロジー株式会社
https://www.valtes-mt.co.jp/
■VALTES Advanced Technology, Inc.
http://www.valtes.com.ph/ja/

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