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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社グロップ 常務取締役 楠戸 正人 / ヒューマンソリューション事業本部 東日本営業本部 取締役本部長 折原 崇之

事業をけん引してきたふたりが太鼓判を押す、成長企業で得られる働き心地とは

「成長し続ける仲良し集団」で、やりたいことを実現しませんか

株式会社グロップ 常務取締役 楠戸 正人 / ヒューマンソリューション事業本部 東日本営業本部 取締役本部長 折原 崇之

人材派遣、事務、テレマーケティング、DM発送、ロジスティクスサービスなどさまざまな分野にて、アウトソーシング事業をメインに手がけているグロップ。1975年の創業以来、「我が社の基軸は人である。我が社はその基軸である人と共に成長し続ける」を経営理念に、人を軸にした経営で成長し続けている。今回は、同社の成長を支える屋台骨とも言える楠戸氏と折原氏を取材。ふたりの話を通じ、グロップで得られるやりがいや働き心地を探ってみた。
※下記はベンチャー通信82号(2021年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

「ダメ」とは言われない環境で、仕事をまかせてもらえる

―楠戸さんと折原さんはこれまでどのような事業にかかわってきたのでしょう。

楠戸:1999年の入社以来、一貫して人材ビジネスに携わっています。最初の大きなミッションは、当社を気に入っていただいた、ある取引先との合弁会社の設立。具体的には、電気電子関係の製造業をターゲットにした派遣会社の設立です。私自身、会社をつくった経験がなく、売上ゼロからのスタートでしたが、多くの方の支援もあり、いまでは年商約30億円の会社に成長しました。

 また2012年には、マレーシアにおける製造工場の買収を担当。結果、ASEAN地域に事業展開できました。2015年には、国内の新規顧客に対応するため、上海、天津、バンコクに現地法人を設立。工場内での請負業務を開始しました。これらの年商は、あわせて約50億円ですね。

折原:私の場合は、2011年に入社。以降、関東から東北エリアにおける人材ビジネス部門の責任者を担当しています。楠戸さんが岡山から関西への進出をまかされたという点では、私はそこから東日本への進出をまかされたと言えます。ミッションは明確。赤字だった、東日本エリアの人材ビジネス部門の黒字化です。そこで入社早々の私に白羽の矢が立ち、3年で黒字化を達成。現在は、年商約50億円です。

―ふたりともなぜそのような成果を出すことができたのですか。

楠戸:第一に、仕事をまかせてもらえる風土があったということだと思います。入社1年半の社員に会社設立をまかせる会社なんて、そうないでしょうから。そして、経営における意思決定のスピードが速い点。企画書を書いて役員会にかけて―というスピード感では機会損失を生み、現在の規模にまで拡大することはなかったでしょう。当社の場合、社長にマーケットの価値を説明したうえで会社設立を打診すると、「いいよ」と即答(笑)。これは、本当の話ですから。

折原:社長は、本当に「ダメ」と言わないですね。「やりたい」という、意欲を尊重してくれます。徹底的に「まかせきる」という意思が、決断の速さにつながり、当社の成長の下支えとなっています。私も入社早々、東日本エリアの黒字化をまかされましたから。「オリちゃん頼むよ」って感じで(笑)。私が心がけたのは、40名のメンバーを尊重すること。そして、私自身が41人目のメンバーとして受け入れてもらうことでした。私自身がまずやってみせることで、メンバーたちに新たな取り組みの意味を理解させ、やる気をうながしました。メンバーはみんな、素直で賢く、いい人たちばかりなので、新たな取り組みも成果が出ると認識してくれれば、あれこれ言わなくてもやってくれるだろうと。結果、黒字化に3年かかりましたが、その手法は間違ってなかったですね。

経営理念にもとづいて、全メンバーが行動

―グロップではどのような人たちが働いているのでしょう。

折原:先ほども言いましたが、本当にいい人たちがそろっているんです。だから、誰から言われることなく、「自らやってみよう」という雰囲気が自然に生まれるんです。私自身、ミッションはありましたが、上から「こうしろ」なんてこれまで一度も言われたことがない。「メンバーを尊重する」なんて言いましたが、私は前職ではガチガチの営業気質でしたからね。「みんなでがんばろう、徹底的にやるぞ!」みたいな感じで。でもグロップでは、みんな自分からやる。それが会社全体に浸透しているし、私も入社してからそれに引っ張られている感じがしています。以前、奥さんから「グロップに入社してよかったね」って言われて。なんか、人間的にもおだやかになったようです(笑)。

楠戸:私も折原さんの意見に同感です。そうした人材が多いのは、「我が社の基軸は人である。我が社はその基軸である人と共に成長し続ける」という経営理念に共感できる人材が入社しているからだと思います。会社が社員を信じているからこそ、社員も会社を信じて自らも成長しようと思える。理念を掲げている会社はたくさんありますが、風化してしまっていたり、ただ掲げているだけになっていたりする会社は意外に多いのではないでしょうか。その点、当社は、社員の一人ひとりが経営理念を大切にしていると、仕事を通じて感じることができます。

 また、私たちが経営理念を大切にしていても、それが世の中に受け入れられなければ、当然ながら事業は継続できません。現在まで順調に拡大し、当社にかかわる「人」が増えてきたことを考えると、これまでの活動は間違っていなかったのだと思います。だからこそ、自信をもって顧客に提案することができるのです。

―今後の目標を教えてください。

楠戸:当社では、グループ全体を活用した「雇用の創出」を目標に掲げています。できれば、世界規模で成し遂げたいのですが、いまはまだ入口です。大切なのは、そこにいたるまでのプロセスですが、そこが楽しいんじゃないかと思っています。事業は人材ビジネスにこだわらなくてもいいですし、当社にはやりたいと言えばまかせてくれる環境がありますし。「なにをやろうか」と考えていると、ワクワクしますね。ぜひ、できるだけ多くの仲間を巻き込みながら進めていきたいです。

折原:グロップグループにおける100万人の雇用創出、売上1兆円は当社の大きな目標ですが、まずは日本国内でグロップを知らないという人をなくしていきたいと考えています。個人的には、中部・東北エリアの事業拡大を推し進めていきます。

新卒1年目の提案から、事業化したケースも

―社会人として活躍したいと考えている若者にメッセージをお願いします。

折原:ベンチャー企業で新たなチャレンジがしたい、新しいサービスを生み出したい、といった成長志向の強い方は、当社のような安定した会社でさまざまなことにチャレンジしてみるのも、ステップアップのチャンスかもしれません。当社では、実際に新卒1年目の提案から新しい事業として採用されたビジネスもあります。こういった成果の積み重ねが、当社が目標として掲げる「会社、顧客、社員のトリプル・ウイン」という成長につながります。とにかく、どんどん提案していってほしい。本当に、若手でも活躍することができる環境がありますので。

楠戸:今回、社長が若手に向けて当社のキャッチコピーを考えたので、私が代わりに話します(笑)。それは、「成長し続ける仲良し集団」です。自身の成果だけを求める人ばかりでは、社内はギスギスした関係になり、そこで働いても楽しくありません。一方で、ただの仲良しだけではチームとしての成功は望めません。当社は、そのバランスがいいと自信をもって言えます。

  急速に伸びているベンチャー企業のなかには、社員に過度な負担をかけるケースもあるでしょう。もちろん当社も事業会社ですから利益は追求しますが、仕事を押しつけるようなことはありません。やりたいことがあれば、ぜひ当社で実現してください。
 読者のみなさん、文面にて失礼します。社長の原田です。まずは、グロップの記事を目にとめていただき、ありがとうございます。当社の詳しい話は、ふたりの話を読んでもらえると伝わると思います。せっかくなので「私も少し話を」ということで、このようなスペースを確保したしだいです。

 はっきり言って、当社は安定企業です(笑)。創業からずっと、無借金経営を続けていますから。平均残業時間は月32時間。平均有給休暇の取得日数は年間7日。産休・育休もフル活用されています。しかし、“守りの企業"ではありません。経営理念のもと、人を基軸に、人を信じてまかせ、つねに新しいことに取り組んできた積み重ねが、現在の安定経営につながっていると言えます。ですから、どんどんチャレンジしてください。多少の失敗はOKです。正直、2億、3億円の損失で経営が傾くような財務体質ではありません。ただ、失敗しすぎれば、途中でとめるかもしれませんが(笑)。

 その基盤が、ベンチャー企業と異なるところです。どうせなら、安定した会社で自分を試しませんか。負けず嫌いで、チャレンジ好きな方は大歓迎。やらされるのではなく、自らの意志で働くことが成果につながり、それがまた楽しさにつながる。そうして、会社と共に成長してください。
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