累計経営者579人に取材、掲載社数320ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

ベンチャー通信編集部注目の起業家インタビュー

TTS株式会社 代表取締役 山内 将義

注目苦しい状況でもチャレンジをし続けてきた私の起業家人生

TTS株式会社 代表取締役 山内 将義

マンション設備推進事業を中心に展開をする「TTS株式会社」業績は好調に伸び、来期は昨対比で200%成長を見込む。そんな拡大を続ける同社だが、山内社長から出てきた言葉は「起業して社長になったのは、単なる成り行きです」と笑う。未経験から今の事業を起業した同氏に、起業と経営の❝リアル❞を聞いた。

流れに逆らわず、求められるままに仕事をした20代

―来期200%の成長を見込まれているとか。すごい伸び率ですね。

 ありがとうございます。おかげさまで、SONYグループが提供する最新通信設備である、「NURO光」のマンション導入サポート事業で全国トップクラスとなりました。また、2017年からはポスティング反響事業もスタートさせました。今後は反響営業を中心に会社全体を拡大していきたいと考えています。

―そもそも起業のきっかけは何だったのですか?

 正直なところ、「起業する」という意識も、ましてやインターネット回線関連に携わる事業を行うなんてことも、まったく考えていませんでした。

 大学を卒業して、新卒で某教科書会社の営業マンとして働き始めました。しかし何をやっても長続きせず、大学生の頃からアルバイトとして行っていた、飲食店と、サラリーマン勤務を行ったり来たりして、20代を過ごしました。

 転機が訪れたのは、28歳の時です。飲食店の面白さややりがいも、わかっていたんですが体力的に「無理」だなと感じ、すっぱり飲食業界とサヨナラしたんです。

 ちょうど、その頃はiphone4が発売され始めた頃でした。友人から「携帯電話販売をしないか」と誘われ、販売業に携わりました。販売業は初めてでしたが、愚直に努力を積み重ねたこともあり成果はすぐ上がるようになりました。ただ、息苦しさを感じていましたね。当時勤めていた会社は「根性論」が根強く残っており、自分にはこの考えは合わないなと。その後知人の紹介もあり、派遣社員として家電量販店で時給1200円の10:00から19:00で決まった時間で半年程働きました。今まで、飲食を始め労働時間的にもキツイ仕事ばかりをしていたので、派遣社員としての仕事は正直、ラクでしたね(笑)。

 ただ、派遣社員として働くことは確かにラクではありましたが、それと同時に焦りもありました。当時30歳目前だったので、「40歳になったとき、自分はどんな仕事をしているのか…」と。

 そんなことを考えている時に、友人から「インターネットの訪問営業をやらないか」と誘われ、副業という形で、10:00~19:00は派遣社員として働き、19:00以降に訪問営業をするということをスタートしました。自分でも何かを始めたかったのだと思います。

 しかし、ここで2度目の転機が訪れます。

 それが『派遣切り』でした。当時家電量販店では人員を減らす動きがあったので、その派遣切りに自分があってしまいました。30歳を目前に残ったのは、インターネット回線の訪問営業の仕事だけ。

 営業には自信があり、1人でやっていけると思っていたので、深く考えず、❝成り行きで❞、僕は所持金100万円とレンタカーのハイエースに荷物を詰め込み、東京に向かいました。それが僕の起業のきっかけです(笑)。

30歳で独立・起業。失うものはなにもなかったから、できた

―単身で東京に乗り込んできた、その背景には苦労もあったと伺っています。

 2012年に単身で東京にきて、新宿の事務所を自身の寝床兼、オフィスとし昼夜問わず働いていました。初めての土地で、初めてのことばかり。最初の頃は本当に手探りで進めてきました。創業時は多く苦労がありましたが、それまでやっていた飛び込みのインターネット回線営業は僕自身の経験もあり、売上は順調にあがっていきました。

 しかし、問題点も。人が入っては辞め、入っては辞めていくんです。業界的にも辞めていく人は多かったですが、自身で採用した社員が次から次に辞めてしまうことにはとても頭を悩ませました。

 更に、2014年。我々の業界に大きな動きがあり、通信事業法などの改正や、今まで弊社で取り扱っていた商品の販売が終了になったんです。そこで仕方なく販売商材を変更し、継続してきました。けれど、売り上げも思うように上がっていかないんです。市場の成長が鈍化してきたことに加え、教育体制も良くない。新卒が入って来ても辞めてしまう。もう負のスパイラルでした。成り行きで起業したが好調に業績を伸ばすことがどれほど難しいか。とても思い知りました。ただ、どうにかして業績を復活させようと。このままではダメだと思い、大きな決断をくだすことになります。

 僕自身の営業スタイルでもあり、会社の風土でもあった「飛び込み営業」をすべて辞め、反響営業への転換を行いました。

怖いけど、勇気を持ってチャレンジ。それが業績アップにつながった

―まったく違う営業形態への転換。社長自身、戸惑いはなかったんでしょうか?

 そりゃあ最初はありましたよ(笑)。ただ、ずーっと営業スタイルは変えないといけないな、と思っていました。どの企業も採用が年々厳しくなっていく中で、従業員が働きやすい環境や取組みやすい仕事に転換していく必要はあったので。

 ある意味プッシュ営業からプル営業への転換は自然なことだと思います。大切なのは、変化に対応できる経営者であり組織であり続けること。そしてそのチャンスを見逃さないこと。変えるべきところは変えること。そのシンプルな決断が、今の成長につながっているのだと思っています。

―特長でもある「マンションに特化した」回線設備の反響営業。好調な理由はどこにあるのでしょうか。

 マンションに提案をするのって非常に工数と時間がかかるんですよね(笑)。管理することも非常に多いので、みんなやりたがらないのです。建物調査から設備導入まで管理会社様にご協力いただきながら何度もマンションの管理組合様に報告し、また設備が導入してからはお住いの皆様への周知など、何度も対面で交渉する、いわば「アナログ」的な要素が強い事業スタイルなんです。

 しかしこれは、本来僕の持ち味でもある「諦めない営業」スタイル。これまで飛び込み営業で培ってきた、ノウハウが、ここに活きていると僕は思っています。このマンションに特化した販売スタイルが好調なのを受けて、2016年から思い切って、リソースを一本に絞りました。

 営業マンの精神的負担を減らした、事業モデルに転換したこと。そして飛び込み営業の要素を残しながらスタートさせた、いわば「新しい事業モデル」が好調な結果を生み出してくれているのだと感じています。今後、最先端の商材を扱うことになっても、「会話」というアナログ的なコミュニケーションはずっと持ち続けていきたいですね。そのアナログさなしには、企業の発展はないと思うからです。

―今後どういう会社を創っていきたいですか?

 今は20人程度の会社ですが、今後5年以内には従業員数100人の規模の会社に、ゆくゆくは自社サービスを提供する会社にしていきたいと考えています。お客様に「ありがとう」を言われることを提供することこそが、企業としての存在意義であり、長期に事業継続できることだと思うからです。

 NURO光の事業で言えば、お住いの皆様の通信環境の改善でたくさんの「ありがとう」を作っていき、ポスティング反響事業もさらにエリアを拡大していきたいです。今はマンションの組合の方や管理会社の方々と良い関係づくりができているので、それを基盤に今度は企業との関係づくり、営業へとつなげていきたいと思っています。

 現状ではまだまだ課題も多く、拡大しきれていない部分もあると思っています。社員の教育体制も含め従業員満足度が高く、また社会貢献度の大きい会社になれるように、僕のマインドも「転換」していきたいと思っています。

企業情報

設立 2012年3月21日
従業員数 25名
事業内容 通信事業、ポスティング事業、イベントプロモーション

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