累計経営者579人に取材、掲載社数332ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

コンサルティング業界の起業家インタビュー

株式会社FBマネジメント 代表取締役社長兼CEO 山田 一歩

コンサルティングファミリービジネス変革が日本経済を復活させる

株式会社FBマネジメント 代表取締役社長兼CEO 山田 一歩

※下記はベンチャー通信62号(2016年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

非親族への継承を成功させるために社員に帝王学を学ばせた

経営戦略の強化や新規事業の開発、営業戦略の拡充─。そんなノウハウをもつプロの支援さえあれば、ファミリービジネスの業績は急速に伸びていく。事業の魅力づけができれば、後継者難も解消される。ここでは、その具体例を紹介する。FBマネジメントのコンサルティングによって業容の拡大に成功した埼玉県のメーカー・アイピックだ。ファミリービジネスを飛躍させるカギはなにか。同社代表の石橋氏に、山田氏をまじえて聞いた。

東京五輪後は景気が不透明先手を打ってそなえたい

―アイピックの事業内容を教えてください。

石橋 オフィス用の間仕切りの製造・販売・施工を主とするパーテーションメーカーです。埼玉・八潮市を拠点に、資材センターと2つの自社工場を保有。1984年の創業以来、31年にわたって着実な成長を続けています。

―順調に業績を伸ばしているわけですね。

石橋 はい。しかし、東京オリンピックのある2020年までは業界全体として好景気が続くものの、それ以降は低成長期を迎えると予想されています。そのときには、企業が淘汰されていくでしょう。当社が業界での存在感を増していくために、いまからそなえておきたい。組織の強化と人材の育成が急務と考えたのです。

 組織強化については、持ち株会社化による事業承継を目指しています。企画・営業・施工の3つの事業にわけてそれぞれ法人化。株式をそれぞれの事業部門のトップに順次引き継がせ、後継者にしていく。私自身はシンクタンクとして能する持ち株会社の会長に退くことをイメージしています。

 当社が永続する“100年企業”を目指すうえで、時代に対応できる新しい経営者、つまり優秀な後継者をいかにつくっていけるかが大きなテーマとなります。持ち株会社化による事業承継のプランを掲げることで、各事業部の担当役員に奮起をうながそうと考えたのです。

後継者に引き継ぐ前に事業を魅力的につくりかえる

―株を引き継ぐ社員は、石橋さんの親族なのですか。

石橋 いいえ。オーナーである私の親族は、株主や役員はもちろん、社員にもまったく入っていません。後継者は親族外で、はえぬきの社員から選抜することに決めているのです。

―親の背中を見て「経営者とはどんな存在か」を学べる親族に比べると「非親族の社員はサラリーマン意識が強く、経営者に向かない」という意見もあります。

石橋 まさに、その弱点を克服するために、後継者にふさわしい帝王学教育を社員にほどこすサポートをFBマネジメントに依頼したのです。 とくに「ヒューマンスキル」「テクニカルスキル」「コンセプシャルスキル」の3つをそなえた人材を育成し、意識とノウハウの共有をはかるための人材教育を中心にサポートしてもらっています。

山田 石橋さんは「私たちの支援を非常にうまく活用してもらっている」と感じています。日本の中小・中堅企業の経営者の多くは、「経営課題は顧問税理士や銀行に相談すればいい」と考えがち。でも、たとえば後継者候補を育成する教育プログラムの導入が最適な解決策だというケースで、税理士や銀行から有益なアドバイスが得られるでしょうか。

 事業承継には株の移転についての実務が大事になってきます。それについては税理士や銀行からの助言もおおいに役立ちます。しかし、事業面をうまくつくりかえながら強化して、そのうえで承継するというプロセスがもっと重要なのです。

 後継者があとを継ぐ「第2創業」までに、いかに事業を魅力的なものに成長させるか。それを考えて手を打つのが前を行くトップの責任です。同時にその領域のサポートこそ、当社の得意分野なのです。

業界初の試みでオンリーワンになる

―事業における新たな魅力づくりとして、具体的にどんな手を打ったのでしょう。

石橋 たとえば来年2月初旬に、大型のショールームを東京・千代田区に開設します。これまでパーテーションのメーカーのなかでモデルルームをもっているところはありませんでしたから、業界初の取り組みです。

 そして山田さんの知恵を借りながら、ショールームのオープンと同時に、ダイレクトセールスマーケティングを展開していく計画を進めているところです。それによって新しいマーケットを創造する。いま、大きなチャレンジへとかじを切っているのです。

 企業はつねに新陳代謝を繰り返していく必要があります。組織を時代にあわせて変えていくとともに、あつかう商品も、販売する切り口も変えて、市場に提供していかなければ時代に淘汰されてしまいます。いままでになかった付加価値を商品に乗せて、それを新たなマーケティング手法で提供し、従来のパーテーションメーカーの常識を打ち破っていきます。

山田 ファミリービジネスにおいては、「ナンバーワン企業ではなくオンリーワン企業をつくる」という思考が非常に重要です。規模の経済を追求できない中小企業が大半なのですから。アイピックは同業者が誰も手がけなかった新たな市場の創造というイノベーションに取り組むことで、業界でオンリーワンのポジションを築こうとしています。

 私たちはそこに対する支援に注力し、誰もがあとを継ぎたくなるような事業に変革することが役割と認識しています。事業の魅力を最大化させ、地方のすぐれた企業の発展を支えていく。それが当社の使命です。

―今後のビジョンを教えてください。

石橋 私たちがねらっているマーケットは、ニッチどころか「ニッチのなかのニッチ」です。だからこそ他社が参入しにくく、オンリーワンになれる可能性が高い。そのマーケットを今後3年~5年と深掘りしていくことで、競合の追随を許さないところまでリードできると思っています。

 パーテーション業界のイノベーションカンパニーとなるべく、FBマネジメントの知恵を借りながら、これからも突き進んでいきたいですね。

山田 一歩(やまだ かずほ)プロフィール

1982年生まれ。名古屋市立大学経済学部卒業後、大手証券会社に入社。中小・中堅企業のオーナーに対する資産運用、資産管理ビジネスに従事。その後、大手コンサルティング会社で、日本を代表する上場企業の資本政策立案、株主対策、M&A業務に従事した後、株式会社FBマネジメントを創業。企業の経営陣に対する豊富なアドバイザーとしての経験から、資本市場やM&A、資本政策やコーポレートガバナンスについて高度な知見を有している。

アイピック株式会社 代表取締役 石橋 崇(いたばし たかし)プロフィール

1962年、東京都生まれ。1984年、大学4年生だったとき、先代社長である父がパーテーションの部材製造を手がける事業を立ち上げたが、その直後に脳益血で倒れ、そのあとを継ぐことに。1990年に株式会社に改組し、代表取締役に就任。パーテーションメーカーとして着実な成長を続けている。

アイピック株式会社
設立/1990年2月(創業1984年3月)
資本金/5,000万円
売上高/20億円
従業員数/60名
事業内容/パーテーション・スライディングウォール・
トイレブースなどの設計・製造・施工・販売
URL/http://www.ipic.jp/

企業情報

従業員数 12名
事業内容 プロジェクトサービス(本業支援)、事業承継(親族内承継、M&A、経営人材の外部招聘など)、
事業承継に関わる資金調達支援、ガバナンスの強化、後継経営者倶楽部の運営
URL http://www.fbmg.co.jp/

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