累計経営者579人に取材、掲載社数323ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

金融業界の起業家インタビュー

株式会社イッカツ 代表取締役社長 鈴木 敬

金融最新情報に更新する独自ビジネスモデルで顧客の一生涯を支援するサイトを創る

株式会社イッカツ 代表取締役社長 鈴木 敬

適正に取得したパーソナルデータを活用して、独自のビジネスを切り拓いているマーケティングベンチャーがある。住宅ローン仮審査の申し込み代行などを手がけるイッカツだ。代表の鈴木氏は、「もっているパーソナルデータを最新のものに更新し続け、長期間にわたって活用できる方法がある」と話す。同氏に、独自ビジネスの詳細を聞いた。

※下記はベンチャー通信70号(2018年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

面倒な作業を代行することで貴重な詳細情報を収集

―まずは、事業内容を教えてください。

 ネットで住宅ローンの仮審査を申し込みたい人を対象に、当社が複数の金融機関への申し込みを代行する事業を手がけています。住宅ローンの仮審査申し込みは、入力情報が130項目程度と非常に多いため、一つひとつの金融機関に入力して申し込むのは面倒です。その作業を当社が代わって行っています。同様に半年くらい前から、就活生を対象に複数の就活サイトへの登録申し込みを代行する事業を始めました。

―なぜ、住宅ローン申し込み者と就活生を対象にしているのでしょうか。

 住宅ローンの場合、金融機関から受け取る紹介フィー以上に、貴重な内容が盛り込まれたパーソナルデータをえられるからです。住宅ローンの仮審査申し込みには、「年収」「家族構成」「勤務先・役職」「保有資産」「住宅の種類」など、ほかではなかなかえられない内容が含まれています。もちろん申し込み者からはパーソナルデータの取得についての同意をもらっています。さらに、個人の貴重な情報を管理する立場上、セキュリティ管理には万全を期しています。実際に、当社独自の「情報セキュリティ基本方針」を定め、各種関連法令や規制、セキュリティ義務に対して適切な対応を行っています。こうした配慮を心がけ、これまでに約3万名分の情報を取得しています。

 また、就活生の場合は、出身大学や趣味といった情報をえることが可能。毎年30万名分の情報を取得できると見込んでいます。

―同意のもとえられたパーソナルデータを、どのように利用しているのですか。

 その人の情報をもとに、最適な商品やサービスを推奨する「レコメンドサービス」を行っています。そして今後は、このレコメンドサービスの精度を高めていく取り組みを始めます。そのためには、いまある情報を「最新のものにしていく」必要があるのです。

情報を新たにして紹介する商品の幅を広げる

―詳しく教えてください。

 たとえば、当社の住宅ローン仮審査申し込み代行を利用した人が、「子どもが生まれたから新たな保険を検討している」とわかったらどうでしょう。ここには、「保険の検討」と「子どもが生まれた」というふたつの新たな情報があり、その人のデータに追加すれば最新情報となります。その情報をもとに、今後は保険や子どもにかんする商品を新たにレコメンドできることになりますね。データが最新であればあるほど、レコメンドできる商品の幅が広がり、マッチングの確率もあがります。多くの企業にとって、もっているパーソナルデータの活用が一過性になっているのは、入手した当時の古い情報のままだからなのです。

―情報をどのようにして最新のものにしていくのですか。

 商品やサービスの資料請求や見積もりを、当社が代行する「代行ポータルサイト」の構築により実現します。ラインナップとしては、自動車、保険、引っ越し、スポーツジム、住宅、温泉旅館などあらゆるジャンルを考えています。

 住宅ローンの仮審査もしくは就活サイトへの登録代行申し込み者がこのポータルサイトを利用する場合、当社に依頼すれば、住所や電話番号などすでに登録してある情報を当社が入力し、申し込みを代行するのです。利用者は、ただ待っているだけで知りたい情報がえられます。利用者に入力作業が発生するのは、引っ越しなどで過去の登録情報に変更があった場合や、商品選択理由など簡単なアンケートのみ。そして、それらの情報を当社が更新し、最新情報にしていくのです。

 今後は住宅ローン申し込み者や就活生以外でも、このポータルサイトに情報登録すれば代行サービスを利用できるようにしていきます。

特許と技術力にもとづく他社が追随できないサービス

―ポータルサイトの特長はなんでしょう。

 このサイトを構築できるのは、特許を取得している当社だけです。特許の内容は、1回えた情報をほかのサイトに入力して活用するというビジネスモデル。じつは、住宅ローンの仮審査申し込み代行も、この特許技術があるからこそできるものなのです。以前は、金融機関への情報入力を一つひとつ手作業で行っていた時期もありましたが、最近になって自動入力できる先端システムを開発し、よりスピーディに多くの数をこなせるように。そのため、就活生を対象とした就活サイト登録申し込み代行事業にも横展開ができたのです。パーソナルデータを最新のものに更新し続けられる「代行ポータルサイト」を運営できるのは、当社に「特許」と「技術力」という武器があるからこそです。

―今後の事業ビジョンを聞かせてください。

 当社がこれから展開するレコメンドサービスは、「一生涯にわたる顧客への最適な情報提供」だと思っています。これは、当社の「イノベーションを創造し、革新的サービスを提供し続ける」という経営理念のひとつのカタチだと考えます。

 そして今後は、この「申し込み代行」のビジネスモデルを、ほかの企業へOEM提供していくことを考えています。すでに海外の企業からも興味を示していただいています。パーソナルデータを最新のものにしていける企業が増えるほど、より多くの人に、最適な商品やサービス情報を届けられるようになりますね。

鈴木 敬(すずき たかし)プロフィール

1971年、兵庫県生まれ。大学卒業後、東証1部上場の金融系企業に入社。2005年10月に海外人材の就職転職サイト企業を立ち上げ、2009年12月に売却。その後、比較サイトを運営する上場IT企業に新規事業部門責任者として入社。そこで企画した「住宅ローン一括審査モデル」を事業化し、2014年10月にMBOにより独立。社名を株式会社イッカツへ変更し現在に至る。

企業情報

設立 2010年12月
資本金 5,400万円
従業員数 27名(2017年11月現在)
事業内容 データベースソーシャルマーケティング事業
URL http://www.ikkatsu-data.co.jp/

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