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ベンチャー通信編集部注目の起業家インタビュー

合同会社工事企画 代表 掛川 将

注目ビジネスの仕組みを変革しすべての当事者に利益をとどける

合同会社工事企画 代表 掛川 将

工事の見積もりを取っても、それが真に適正な価格かどうかを知るのは難しい。工事企画は、工事費を適正化することで、施主と施工会社の双方にメリットをもたらす新たな事業スキームを提唱している。長年の慣習やしがらみが根強く残る建設業界に、どのような新風を吹き込むのか。代表の掛川氏に聞いた。

※下記はベンチャー通信72号(2018年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

かさみがちな工事費の適正・透明化を図る

―事業概要を教えてください。

 施主が新築工事やリフォームなどの工事をより安く、適正な価格で発注できるよう支援するコンサルティングを手がけています。

 工事費は施工方法によって異なるうえ、部材の価格や、人件費、テナント費などさまざまな費用が含まれます。また、業界の多層請負構造で内訳はさらに複雑化します。そのため、専門家のノウハウがないと工事費が適正かどうかを一般の方が知るのはきわめて困難です。工事規模が大きいほどムダな工程や不透明なコストが発生しやすく、費用はかさみます。

 そこで、工事費にかんするノウハウをもつ当社が、費用の適性化と透明化を図るのです。

―具体的にはどのように価格を適正化していくのでしょう。

 まずは、見積もりの精度を高めること。工事内容にかんして、施主に綿密にヒアリングします。どのような工事内容と業者が必要になるのかを詰めていくわけです。ヒアリングを通じてプロジェクトの詳細が固まったら、施工会社や設計事務所を選定します。ひと口に施工会社と言っても、リフォームが得意な会社、一棟建築が得意な会社などさまざま。当社では、施工会社約10社、専門業者約100社とパートナー関係を結んでいます。ここから適した会社を選び、見積もりを依頼します。必要ならば、施工会社には下請けの専門業者の入れ替えも指示します。長年の取引関係やしがらみに縛られることはありません。

―工事費の削減や業者の入れ替えは、施工会社からの反発を受けませんか。

 いいえ。むしろ施工会社にもメリットを享受してもらえるのが当社のサービスの強みです。たとえば、支払い条件。一般的に、施主は工事前に代金の一部を支払い、残りを完成後に支払うため、施工会社は資金繰りでリスクを抱えます。しかし当社では、出来高払い、もしくは先行支払いを施主に約束してもらうことで、施工会社の経営リスクを抑えられるのです。

 当社は、見積もり依頼に対する発注比率では、80%以上の水準を施工会社に保証します。通常、施工会社がイチから営業活動を行った場合の発注比率は10%程度、建築見積もりのマッチングサイトではわずか1%未満という水準です。当社は施主にもご協力いただき、工事の詳細や条件をしっかり固めたうえで見積もりを依頼するため、発注率が高く、その後の契約トラブルも少ないのです。

凝り固まった慣習を打破し業界を活性化させる

―長年の取引関係で築かれた業者間のしがらみにメスを入れるのは難しくはないですか。

 たしかに、施工会社から下請けの専門業者に入れ替えを直接伝えるのは難しいでしょう。しかし、第三者である当社が「場合によって下請け業者を入れ替える」という契約を施工会社と事前に交わすため、施工会社の抵抗感は少ないです。また、当社が専門業者を入れ替え、長年変わらなかった価格が適正化されれば、施工会社の利益率向上にもつながりますよ。

―このようなサービスを始めたのはどのような想いからですか。

 以前勤めていた建設デベロッパーで営業や原価管理にたずさわるなかで、施主や施工会社の間だけでなく、専門業者の間にさえ情報格差が存在し、不合理だと思う経験が多かったのです。この格差を是正し、工程や価格の❝ムダ❞をなくすことで、業界を活性化させることができると思い、起業を決意しました。

―将来のビジョンを聞かせてください。

 一般的な組織のように規模を大きくすることは考えていません。将来は、当社が提供する事業スキームや蓄積してきた工事データが共有され、施主自らがプロジェクトを組めるようなカタチをつくりたいです。さまざまな業者から成り立つ建築業界のあり方を一気に変えるのは大変ですが、ビジネスの仕組みを根本から変革し、業界にたずさわる当事者すべてが利益を享受できるようにする。それが、なにより業界のためになることだと信じています。

掛川 将(かけがわ まさし)プロフィール

1990年、長野県生まれ。2010年にIT企業に入社し、営業職として勤務。2011年に創業期の建設デベロッパーに入社し、営業と積算関係の仕事にたずさわる。2014年、建設コンサルティング会社に立ち上げから参画。2016年に合同会社工事企画を設立。

企業情報

設立 2016年8月
資本金 800万円(資本準備金含む)
従業員数 3名(2018年5月現在、パート含む)
事業内容 総合不動産コンサルティング業、建築工事発注支援事業 
URL http://kojikikaku.jp/

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