累計経営者579人に取材、掲載社数332ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

株式会社アウトソーシングテクノロジー 代表取締役社長 茂手木 雅樹

ITアウトソーシング テクノロジーの研究

株式会社アウトソーシングテクノロジー 代表取締役社長 茂手木 雅樹

毎年、複数のメディアによって、新卒採用者数の上位企業ランキングが集計されている。先ごろ発表された2018年度の結果をみると、大手流通業や製造業、メガバンクといった日本を代表する企業とならび、大手人材サービス企業「アウトソーシンググループ」が上位に名を連ねているのが目をひく。「売り手市場」とも称され、学生の「大手志向」「有名企業志向」が強まっているとされる情勢にあって、この結果はなにを物語るのか。ある人材サービス業界関係者は、「学生の企業選びに静かな変化が表れてきている」と指摘する。終身雇用がなかば崩壊した現在、学生たちが、「不安定な時代を生き抜くたしかな実力、経験を身につけられる環境」を求め始めているというのだ。こうしたニーズに応えるカタチで、「新しいキャリアのつくりかた」を提唱しているのが、アウトソーシンググループの中核企業であり、約9,000名の技術系人材を擁するアウトソーシングテクノロジーである。ここでは多くの学生をひきつける同社の魅力に迫り、「新しい働き方」の可能性に迫る。ぜひ、会社選びの参考にしてほしい。

※下記はベンチャー通信72号(2018年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

昨今の深刻な人材不足を受け、人材サービス業への期待は高まる一方だ。活躍の舞台を求めるエンジニア志望の新卒学生や求職者からも熱い視線を集めている。アウトソーシングテクノロジーは、その代表的な1社だ。近年、戦略的なM&Aによって人材・技術プラットフォームを一気に拡充している同社。「人材サービス業の常識を変革する」と語る代表の茂手木氏に、その狙いや将来ビジョンについて聞いた。

地域や産業の偏りを排した多様な事業ポートフォリオ

―近年、戦略的なM&Aで事業領域を急速に拡大していますね。

 ええ。当社はもともと、自動車や機械、電気・電子といった産業への人材サービスを展開してきました。これに対し、最近ではソフトウェアや土木・建築業界、医療・新薬開発分野にまで事業セグメントを広げています。その結果、事業ポートフォリオが一気に広がり、社内に多様な成長モデルが生まれています。これこそ、当社のビジネスの根幹をなす人材サービス事業にとって、このうえない強みになっています。

―どういうことでしょう。

 人材サービス業界で働く魅力は、さまざまな業種・企業の、しかも生産現場の第一線で活躍でき、優れた技術やノウハウを身につける機会をえられることです。しかしその反面、景気変動の波を受けやすい傾向があり、ともすれば、大手企業の「雇用調整」に使われるケースもないとはいえませんでした。こうした雇用の不安定さが残る限り、求職者においては人材サービス業界本来の魅力が半減してしまいます。そればかりか、企業としての成長もありません。そこで近年、事業から「地域性」や「産業分野」の偏りを排し、現在のような多様性のある事業ポートフォリオの構築を追求しているわけです。

景気や業績の変動を恐れる必要はなくなる

―いわば、社内で景気変動の波を吸収できる体制をめざしているのですね。

 そのとおりです。その視点で近年は、製造業にとどまらず、金融システムや政府系行政システム、さらには防衛部門のセキュリティシステムの受託運用といった、景気変動の波を受けにくい事業もポートフォリオにくわえています。また、グローバル展開に力を入れているのも、同じ文脈です。「地域性」「産業分野」で多様性をもたせ、経営基盤を強化・拡充できれば、当社のエンジニアは景気や業績の変動を恐れる必要はなくなります。

 いまの時代、どの業界も競争環境は厳しく、技術系人材にとって企業選びは、ある意味、大きな「賭け」ともいえます。しかし、当社なら、多くの産業の、しかも第一線の現場を経験できます。かりに将来、新たな産業に興味・関心が生まれた場合、メーカーに就職していたならば転職という「究極の選択」が迫られます。しかし、幅広い事業ポートフォリオをもった当社なら、部署間・部署内の異動で新たな分野への挑戦が実現するのです。

―まるで社内に労働市場をもっているようなイメージですね。

 ええ。事業ポートフォリオの拡充は、エンジニアにとって安心して働ける基盤になると同時に、活躍する場の選択肢を大きく広げることにもつながります。市場のボラティリティ(※)に左右されない安定した経営基盤を構築する意味が、ここにあります。そこに向けて、「地域性」「産業分野」のほかにもうひとつ、当社がいま追求しているのが「技術領域」の広がりです。

※ボラティリティ:変動率。リスクの計測に用いられる概念

スキルをレガシー化させずつねに求められる人材に

―詳しく教えてください。

 これまで当社は、多くの企業に人材を介して技術を提供してきました。そのなかで昨今感じるのは、クライアントが抱える技術課題が年々高度化しているということです。われわれが提供する人材サービスにも、より上流の技術領域における、最先端の技術ニーズが寄せられるケースが増えているのです。「技術のワンストップソリューション」を標榜する当社としては、これまで以上に幅広い新技術に直接アクセスができ、それらをあつかえる優秀なエンジニアを育成していかなければなりません。

 そこで今年2月に、「ディストリビューター事業」「インテグレーション事業」というふたつの新しい事業を立ち上げました。両事業は、クライアントが求める最先端技術を世界中で発掘し、それを当社の技術メニューとして取り込み、現場への導入をサポートする機能を担います。新しい技術にアクセスできる環境は、クライアントに対する技術提案力を高めるだけではなく、当社のエンジニアにとっては自らのスキルを高める機会にもつながります。

―最近では、ロボットやAIの開発に代表されるような新技術へのアプローチも強化していますね。

 ええ。これもあつかえる技術領域を拡充し、それらを運用する当社のエンジニアの付加価値を高める施策の一環です。スキルをレガシー化させることなく、つねに市場から求められる人材であり続けてもらうのが狙いです。

 当社には、こうして世界中から発掘したり、自社で開発した新しい技術をエンジニアにしっかりと教え込むための育成機関も用意されています。エンジニアに対して、つねに最先端の技術にふれる魅力や、成長を追求できる環境を提供できるのです。

雇用調整に使われる時代は終わりにする

―今後のビジョンを聞かせてください。

「地域性」「産業分野」「技術領域」の3軸で事業ポートフォリオを拡充する戦略を今後も進めます。それにより、景気変動や市場環境に左右されず、エンジニアが安心して働ける事業基盤を整えていきます。新卒、中途を問わず、また性別や国籍を問わず、すべての働き手にベストな環境を提供していきたいのです。人材サービスが雇用調整に使われる時代は終わらせなければならない。当社が業界の常識を変革していくつもりです。

―エンジニアを志す学生にメッセージをお願いします。

 エンジニア不足が顕在化するなか、多くの技術系企業は優秀な人材を求めています。その一方で、日本の製造業を取り巻く競争環境は厳しく、就職先を選ぶ学生の悩みが深いのもまた事実です。最近では、「エンジニアとして『個の力』をいかに高められるか」という視点で企業を選ぶ学生が増えています。当社ならば、最先端の技術スキルを学べる機会が多く、これまで転職でしか実現できなかった新しい産業分野への挑戦も可能です。今年は約1000名の新卒生を迎えましたが、これだけ多くの学生に選ばれる理由がここにあります。エンジニアを志すみなさんはぜひ、「エンジニアの未来」を本気で考えている企業を見きわめて、活躍してほしいですね。

今年2月に発足した「ディストリビューター事業」と「インテグレーション事業」。このふたつの新事業こそ、事業ポートフォリオの拡充という基本戦略を推進する車の両輪にほかならない。この両事業を統括するのが、ソリューションサービス事業本部 本部長の高田氏だ。同氏に、戦略の詳細や今後のビジョンなどについて聞いた。

AI・IoT技術者を増強し人材にプラスαの価値を

―高田さんはふたつの新事業を統括しています。その戦略上の役割を教えてください。

 ひと言で表現すると、「当社の人材サービス事業を、テクノロジーの観点で次のステージに引き上げる」ことです。ふたつの事業は、まだ見ぬ新技術を世界中から発掘し、社内に取り込むことがミッションとなります。

 このふたつの事業にくわえ、当事業本部には、AI・IoT開発を担う部門もあります。これらの新事業とのシナジーが発揮できれば、主力の人材サービス事業の技術提案力を大きく引き上げることになるのは間違いありません。

―人材サービス事業に質的な進化をもたらすということですね。

 そのとおりです。海外からの新技術をあつかうようになれば、その技術に特化したエンジニアは市場で大きな競争優位性を発揮できますし、そうした希少人材を育成できる教育機関の付加価値も高まります。当社グループには、人材教育事業を担う『KENスクール』があります。こうした既存事業の間に連続性をもった強力なシナジーも期待できます。

―今後のビジョンを聞かせてください。

 まずは、自社開発によって人材サービス事業にプラスαの価値をもたらす新技術を少なくとも年にひとつはリリースしていくこと。そのために現在、AIやIoTといった先端領域の技術者を増強しています。また、ディストリビューター事業でも、新技術の発掘で成果を重ねたい。すでに、第一弾の成果となる情報セキュリティの技術に続き、複数の注目技術が交渉の俎上にのっています。これを、スピード感をもってサービス提供していきます。

 こうした取り組みを通じて、当社で活躍するエンジニアが描くことができるキャリアパスの可能性を広げていくことこそ、当事業本部に期待された重要な役割と認識しています。

その他のIT起業家の記事

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

ベンチャー通信

ベンチャー通信
ベンチャー情報雑誌

「ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを取材」をコンセプトに編集している、2000年創刊のベンチャー情報雑誌です。

ベンチャー通信への掲載・取材希望の方

ベンチャー企業の採用力強化、自社の成長性・知名度アップのため、ベンチャー通信に貴社の取材記事を掲載してみませんか?

  • ベストベンチャー100
  • 注目の西日本ベンチャー100
  • 人財力100 人材採用と育成に力を入れている100社
  • 活躍しているエンジニアの職場を取材!Tech通信ONLINE
  • INOUZ Times

ベンチャー通信メールマガジン

ベンチャー通信注目の企業や、ビジネスニュースなどの情報をお知らせします。

ご登録はこちら

pagetop