大手系列に属さない「独立系」の保険代理店として、東海地方最大の規模を誇るエフケイ。今年で創業35期目を迎える同社は、新規参入や中小の保険代理店の淘汰など、競争の激化で業界再編が進むなか、積極的な拡大路線を歩み、社員数や店舗数を増やし続けてきた。「今後も業界で生き残り、顧客との約束を守り続けるためには、成長し続けなければならない」と語る社長の杉原氏に、成長戦略や事業に対する想いなどを聞いた。
※下記はベンチャー通信76号(2019年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
経営環境の変化に危機感をもっていた
―保険代理店業界におけるエフケイの特徴を教えてください。
保険会社50社の豊富な商品ラインナップにくわえ、保険以外のコンサルティングサービスを多数取り揃えていることです。300名以上の専門家とも連携し、個人・法人向けを問わず、さまざまな困りごとに対応できる体制を敷いています。特に、企業を対象としたリスクマネジメントが強みで、企業年金や退職金制度、福利厚生、M&A、コスト削減などを提案するコンサルティングで企業経営をサポートしています。
このほか、関東から九州までをカバーする幅広い地域展開も特徴です。ここ約10年間は、地域に根づいた保険代理店を積極的に事業統合し、事業規模を拡大してきました。
―積極的に事業規模を拡大してきたのはなぜですか。
企業経営や人生にかかわる保険を契約いただいたお客さまとの約束を果たすために、「一定以上の事業規模を確保することで、エフケイが存在し続けなければならない」という危機感をもっていたからです。保険業界は、金融行政の方針転換や保険業法・税制の改正、テクノロジーの革新で、経営環境が急速に変化しています。こうした環境のなかで生き残っていくには、お客さま本位の業務運営はもちろんのこと、商品やサービス、社員を増やし、市場ニーズに応えていかなければなりません。今後も「いつでもお客さまの近くにある保険代理店」であり続けるため、売上100億円規模に向けてさらなる企業成長をめざしています。
人が介在するサービスで潜在需要を掘り起こす
―どのような方針で企業を成長させていくのでしょう。
「人が介在するサービス」に力を入れていきたいと考えています。顕在的なニーズに応えるには、ITを積極的に活用することで、サービスの利便性は向上できます。しかし、人口の減少を背景に保険市場が縮小していくなかでは、AIなどには発見できない潜在ニーズをいかに堀り起こすかが重要で、当社は「人にしかできないこと」の付加価値を追求していくのです。
こうした付加価値を高めるには、「人を育む企業文化」での差別化がカギとなり、当社では、「他人の喜びを自分の最大の喜び」と感じられる人が集まる、そんな企業文化の確立をめざしています。そのため、「社員がお客さまに正面から向き合うこと」に集中できる環境づくりに力を入れています。
―社員が顧客に向き合うために大切な環境とは、どのようなものですか。
社員がやりがいを感じながら働ける環境です。保険販売の仕事は、人の人生や企業の歩みに永く寄り添える、大きな責任とやりがいのある仕事です。しかし、お客さまに提案できる保険商品が限られていては、「提案したいのに適切な商品がない」というストレスがたまり、次第に、商品を売ることだけに意識が集中しがちに。そうなると、お客さまに喜ばれる提案はできません。ですから、当社の豊富な商品ラインナップは、社員がやりがいをもって働くための環境づくりにもつながっているのです。
当社はさらに、IFA(※)として歩合制で働きたい社員や、当社の経営資源を活用したい地域の保険代理店経営者など、多様な人材が活躍できる雇用形態も整えています。これも、社員がお客さまに向き合うことに集中できる環境づくりの一環なのです。
※IFA:独立系ファイナンシャル・アドバイザー。特定の金融機関から独立して金融にかんするアドバイスや、金融商品の販売を行う職業
かかわるすべての人を幸せにしたい
―新たな活躍の場を求めている読者にメッセージをお願いします。
当社の経営理念は「共存共栄」がテーマです。お客さまとステークホルダー、社員の物心両面における幸せをすべて実現できてこそ、企業は世の中に貢献できるといえるからです。この理念を追求すると、ものごとは損得ではなく、「人として正しいかどうか」を判断基準にして、エフケイで働く全員が、人としての成長をめざしていかなければなりません。そして、仕事もプライベートも充実させ、人生を豊かにしてもらうのです。世のため、人のために役立ち、自分自身の成長をめざしたい人は、ぜひエフケイから保険業界に足を踏み入れてみてください。
保険業界で働いた経験のある人に対しても、これまでのキャリアで培ってきた実力を最大限発揮できる環境を当社は提供できます。当社と一緒に成長をめざしたい人には、ぜひ仲間にくわわってほしいですね。
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