人材アウトソーシング事業やコールセンター事業で成長し、今年新たにIT/Web事業に参入したY&I Group。世の中に多くのエンジニアを輩出すべく、未経験者を中心としたエンジニア志望者を積極的に採用し、社員数を急速に増やしている。そんなエンジニアの卵を育成する同社は、どのような方針で社員に働く場を提供しているのか。同社代表の髙橋氏に聞いた。
※下記はベンチャー通信77号(2019年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
個々の「理想」にあわせ、適切な仕事を与える
―Y&I Groupを創業した経緯を聞かせてください。
小さい頃から「いつかは社長になりたい」という想いがありました。まずは自分の得意分野をみつけようと、高校卒業後は人材事業を手がける企業に就職。その後、転職したIT企業では役員を務め、会社を立ち上げるノウハウを学べたと実感できたタイミングで起業に踏み切りました。創業から4年目となる今年は、新たにIT/Webの受託開発事業を始め、未経験のエンジニア志望者を対象とした採用も増やしています。昨年末時点で20名ほどだった社員数は、現在、130名を超えました。
―多くの社員を育成するに当たって、どのような考えを大切にしていますか。
「世の中に新しい働き方を」をスローガンに掲げ、一人ひとりが自分らしい働き方を実現できる企業をめざしています。人が理想とする働き方は、「お金を多く稼ぎたい」「プライベートの時間を大切にしたい」「新しいものをつくりたい」と、それぞれ違います。社員が求めるより負荷の大きい仕事を与え、その社員が辛くなって辞めてしまったら、社員と会社のどちらにとってもいいことではありませんよね。そのため私は、働き方という意味では社員それぞれが別のベクトルを向いていていいと思っています。社員ごとに異なるキャリアの「理想」にあわせながら、それぞれに適切な仕事を与えるのが当社の方針なのです。
3年をかけてじっくりと、社員の適性を探る
―はじめから将来の方向性を見極めることは難しいのではないですか。
そうですね。未経験のエンジニア志望者であれば、そもそも世の中にどのような言語や技術があるのか、プログラミングでなにをつくれるのか、将来のキャリアを描くにしてもわからないことばかりでしょう。
未経験者を採用する会社はほかにもありますが、「2、3ヵ月で最低限のスキルだけを教え、その後は他社へ出向させて終わり」というところも多いと聞きます。その場合、エンジニアは自ら主体的に学ばない限り、その後に活かせるほどのスキルは身につきにくい。将来の方向性を見極めるどころか、自身のスキルに将来性を見出すことができず、キャリアを中断してしまうことにもなりかねません。
当社では、3年の期間を通じて社員の適性を一緒に探し、将来のキャリア設計を支えられる研修制度を用意しています。
―どのような研修制度なのですか。
入社後は最長で1年間、社内で働きながら、プログラミングの知識を体系的に学んでもらいます。その後は、個人の志向にあわせて出向先を紹介し、実践力をつけてもらうカリキュラムを組んでいます。希望があれば、営業や人事、新人の教育なども経験できるので、職種別に自らの適性を見極めることができます。3年というスパンで学び、経験を積めば、社員は他社へ転職しても十分通用するスキルとノウハウを身につけられます。自分の本当にやりたいことをじっくりと探すこともできるでしょう。
できることが増えれば、見たことのない景色が広がる
―研修を通じて、キャリアの選択肢を増やせるわけですね。
ええ。そして、選択肢が増えるほど、社会人として見える景色も大きく広がっていくはずです。その景色とは、自分が手がけられる仕事の幅や、給与の額など、人それぞれ。半年働けば、半年前よりも世界観が広がる、そんなダイナミックな変化を成功体験として味わってほしいですね。「自分にもこんなことができるようになるんだ」という自分の可能性に気づくことが、新しい目標へ向かうモチベーションにもなるでしょう。
―これから新しくキャリアを歩もうとする読者にメッセージをお願いします。
働く時間は人生の大半を占めるので、より自分らしい生き方を実現するには、自分にあった働き方を見つけることが大切です。いまは、転職が当たり前となり、昔よりも自由に働き方を選べる時代になりました。当社では、働き方の選択肢を増やしながら、実践的なスキルを身につけられる環境を提供できます。エンジニアとしてのキャリアをスタートさせたいという方は、ぜひ当社からその一歩目を歩んでみてください。
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