累計経営者579人に取材、掲載社数330ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

IT業界の起業家インタビュー

株式会社クインテット 代表取締役 松下 耕三

ITビジョンをつなげ、個人と組織の真の成長を生み出すプラットフォームサービス『Pando』

株式会社クインテット 代表取締役 松下 耕三

学生時代からテレビやWebメディアの制作に携わってきた松下氏が、2005年に立ち上げたクインテット。月間約180万人が利用する日本最大級の美容・医療のクチコミポータルサイトの運営やWebマーケティング支援などを手がけている。そんな同社が、既存のソーシャルメディアに一石を投じるWebプラットフォーム『Pando(パンドゥ)』をリリースした。今年から本格展開を開始するという『Pando』は、いったいどのようなサービスなのだろうか。

※下記はベンチャー通信79号(2020年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

一般のブログとは、まったく異なるサービス

―『Pando』はどのようなサービスなのですか。

 一見すると「ブログかな?」と思われる方がいるかもしれませんが、本質的にはまったく異なります。少し抽象的な言い方になりますが、「人がより良く生きられる」ための仕組みをつくるサービスです。

 じゃあ、「人がより良く生きられるってなに?」ってなるじゃないですか。それは簡単に言うと、人生を振り返ってみて「良い人生だったな」と思えるかどうか。さらに、そうした日々の記録を周囲の人と共有し、後世に残し紡いでいくことだと考えています。

―そうしたことをどうやって実現するのでしょう。

 仕組みとしては、いたってシンプルです。個人でも組織でも利用可能なのですが、まずはそれぞれがもつビジョンや目標を掲げます。経営者であれば、経営理念や事業の目標。野球部であれば、「全国大会で優勝する!」といった具合。ボランティア団体であれば、「貧しくて勉強ができない海外の子どもたちのために学校を建てたい」といったビジョンもあるでしょう。そして、その目的を実現するためになにをしていくのか、あるいは実際に行ったか。そういった、目的、目標に向けた歩みを仲間と共有しながら記していくのが基本的な使い方です。

―そうした設定が一般のブログと異なるところなのですね。

 そうですね。まず、ビジョンを明確化することで、自身の生きる目的や優先順位を自覚できるようになります。そして、それを周囲に発信し、共有することで、責任も生じます。「周囲に公言した以上はやりとげなければ」という後押しにもなるでしょうし、つづる内容も責任を負ったものになります。たとえば、「海外に学校を建てたい」と公言している人が、「今日は友達とおしゃれなランチ」と料理写真とともに記事をアップしたらどう思われるか。仲間や応援してくれる方々のことを考えて毎日を送るからこそ、ビジョンを宣言する必要のないブログとは似ていても、その人にとっての意味合いや影響が違ってくるのです。

 本気で目指す夢やビジョンに向かって、着実な歩みができるようになる。これが、『Pando』が果たす役割なのです。

想いや歩みを情報発信し、社内外での相互理解を深める

―『Pando』を活用することで、どのような効果が期待できるでしょう。

 たとえば、経営者が活用することにより、経営者の目標や理念、ビジョンを社内で共有できるでしょう。要約された言葉だけでは、なかなか伝わりづらいもの。そこで経営者自身が、『Pando』を通じて理念やビジョンに関連したさまざまな情報を発信し続けることで、社員やステークホルダーが深く理解できるようになります。くわえて、社員一人ひとりが、『Pando』上で事業への想いや活動を発信することで、経営者の想いがどれだけ理解されているのかが社内外に見えるようになります。

―波及効果が見込めますね。

 はい。大切なことは、「社長だけが張り切っている」のではなく、「社員一人ひとりが張り切っている」ことです。社長が張り切っているのは当たり前。それにくわえ、社員それぞれのビジョンがあり、事業家のビジョンと個人のビジョンがリンクするからこそ、より多くのメンバーが全力をつくせる状態がつくられていくのです。

 さらに、その組織や人に興味をもった学生がアプローチしてくるといったリクルーティングにも役立ちます。実際に当社では、『Pando』で発信している内容に共感したメンバーが入社してくれており、ビジョン共感が醸成されつつあります。

 こうした可能性は、企業に限った話ではなく、大学のゼミや部活動にも同じことが言えるでしょう。

―ほかに期待できる効果はありますか。

 プライベートな話ですが、家族に自身の生きざまを伝える自叙伝のような存在にもなりえます。普段、自身がなにを考え、どのような仕事や部活などに取り組んでいるのかは、なかなか家族に伝えられないものでしょう。それを『Pando』を通して伝えることで、家族の新たなコミュニケーションとなり、自身がより目標に向かって励むモチベーションにもなりえるのです。

賞味期限が短い満足より、賞味期限が長い満足を

―実際にどれくらいの人や組織が活用しているのでしょう。

 リリースしたのは2018年ですが、展開を始めたのは2019年になってから。当初は、大学のゼミや部活動、学生団体に働きかけ、企業に提案し始めたのはつい最近になってからですね。現時点では学生を中心に、約1,000団体が『Pando』を導入しており、アカウント数は1万超です。

―そもそも、なぜこのようなサービスを提供しようと考えたのですか。

 私の子どもや孫はもちろんのこと、より多くの人が「一生モノの満足」をたくさん味わえる環境を残したいというのが発想の出発点です。

 人間は、目の前の欲求に流されやすい傾向にあります。すなわち、「ラクをしたい」「休みたい」「遊びたい」といった具合です。こうした欲求は、その都度、満足できるものですが、その“賞味期限”は非常に短いもの。しばらくすると、忘れてしまいますよね。じゃあ、賞味期限が長い満足とはどんなものか。それは、「3年間1日も休まずトレーニングを続けて大会で優勝した」「月末ギリギリまで営業活動をして会社の目標を達成した」といったように、自ら掲げた目的に向かって全力で取り組んでいくなかで得られるものです。「自身の人生で一生モノの満足は?」と問われると、そういったことが想起されるはずです。

―確かにそうですね。

 勝ち得ることがすべてではありません。たとえ目標が達成できなくても、努力したプロセスは決して色あせず、新たな挑戦の際に、必ず役立ちます。もちろん、勝ち得た場合はそれが成功体験となり、どんどん難しいことにでもチャレンジできるようになる。それが人生の良いサイクルとなり、そうした取り組みを繰り返すことで、「人がより良く生きられる」ことにつながっていく。『Pando』は、そんなことを実現していくためのサービスなんです。

『Pando』を普及し、自社の理念を実現させたい

―『Pando』における今後のビジョンを教えてください。

 まずは『Pando』の普及、啓蒙活動です。ご利用いただく個人や組織がより良い状況で活動していくためにビジョンを明確にして、共感しあいながら熱意をもって活動していける環境こそが、対症療法ではなく本質的な課題解決となることを『Pando』が実証していければと思っています。

 たとえば、高校生や大学生がビジョンを明確にして、日々勉強や研究、部活に取り組んでいくと、「学び方」が変わります。社会を担う人々がそれぞれのビジョンを明確にして、その実現のための道筋を見すえて、相互理解しあいながら、その実現への歩みを共有していけば、「働き方」が変わります。

 なんとなくみんながそういう人生を送っているのではなく、自身の明確な強い意志をもって出会い、つながり、協働していく社会ができていきます。より多くの人々が人生を謳歌していける社会環境が創られていきます。『Pando』はすべてがWin-Winでつながっていく地点を目指しています。

―理想的な社会ですね。

 ええ。しかし、現時点ではまだスタートラインに立ったばかり。普及、啓蒙活動にくわえ、機能面のブラッシュアップなど、やることはまだまだたくさんあります。

 『Pando』を通じて、「後世に素晴らしい時代を残す」という当社の理念実現を目指していきたいですね。

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