Web広告事業を展開するSkyfallの経営理念は、「いいモノを当たり前に世へ広める」。その経営理念は、独自に開発したプラットフォーム『SKYFLAG』を通じて体現されている。同社代表の長谷川氏は、「広告業界に一石を投じるこのプラットフォームでこそ、クライアントへの本質的な価値提供ができる」と語る。同氏に、開発の経緯や今後のビジョンなどについて聞いた。
※下記はベンチャー通信81号(2020年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
報酬が発生する成果を、高いレベルに設定
―事業内容を教えてください。
おもに、ゲームやマンガなどの「エンタメコンテンツ」を提供するクライアントを対象に、成果報酬型のWeb広告の販売を手がけています。そのなかで当社は、「ロングCPE(※)リワード広告」という独自の概念をもとに開発した自社サービス『SKYFLAG』を提供しています。単に「アプリのインストール」を成果とするのではなく、「レベル50達成」や「1週間継続利用」など、クライアントの売上にインパクトがあるアクションを広告の「成果」としているのが特徴です。
※CPE:Cost Per Engagement(コスト・パー・エンゲージメント)の略。アプリへの課金や利用継続期間など、インストール後にユーザーのアクションとしてのエンゲージメントを獲得するために必要なコスト
―クライアントにとっては、どのようなメリットがあるのでしょう。
売上増を望むクライアントには、費用対効果の高い広告サービスを提供できます。じつは、こういったアクションを成果と設定できる広告会社は、そう多くありません。なぜなら、アプリのインストール後に課金まで行って遊ぶユーザーの割合は、わずか8~10%程度と言われており、希少なユーザーの獲得を広告の成果と設定すると、広告会社は収益確保が難しくなるからです。
―なぜSkyfallは、そういったサービスを提供できるのですか。
アプリごとにユーザーの傾向を徹底的に分析し、離脱を防ぐための成果地点の策定やユーザーへのインセンティブ設計を、アプリに応じて行っているからです。当社はこれまで、「ユーザーに遊び続けてもらう」ことにこだわったサービスを提供してきました。そのなかで蓄積したノウハウをもとに、「さらに課金して遊んでもらうにはどうすればいいか」について、仮説にもとづく施策を講じ、効果を検証して改善するというPDCAサイクルを迅速に回し続けています。だからこそ、他社ではできない独自サービスを提供できるのです。
このようなサービスを提供するにいたった背景には、私の経験に根差した考えがあります。
クライアントの右腕となり、利益に貢献することが使命
―それはどのようなものですか。
世の中にモノやサービスがあふれ、コモディティ化が今後もより一層加速していくなか、「本質的に価値があるもの」しか生き残れないと考えているのです。私はいまの会社を立ち上げる前に、広告代理店でさまざまなクライアントの販促をお手伝いしてきました。自分の働きによって、クライアントの商品やサービスを世の中に広めていけるやりがいを感じる一方、広告業界全体として、クライアントの利益を第一義に考えた提案が必ずしも行われていない状況を目にし、疑問を感じるように。私たちが提供すべき本質的価値は、クライアントの右腕となり、その商材のよさをWeb広告によって世の中に広め、利益に貢献することなのです。
―それを体現するのが『SKYFLAG』なのですね。
そのとおりです。『SKYFLAG』を通じてこそ、クライアントに本質的な価値を提供できる。「いいモノを当たり前に世へ広める」という経営理念を当社が掲げている所以です。約1年前に『SKYFLAG』をリリースして以降、すでに200以上のアプリが『SKYFLAG』を通してプロモーションを行っています。2期目に10億円を超えた当社の売上高が、3期目の今期には2倍の20億円になる予定です。
挑戦を繰り返すことで、市場価値の高い人材になれる
―今後のビジョンを聞かせてください。
当社の社名には、「創造的破壊」という意味が込められており、今後もイノベーションを起こし続けられるような企業を目指しています。そのために今期、マンガアプリ事業とゲーム事業を立ち上げました。マンガアプリ事業では、広告掲載メディアとしての機能をフル活用し、広告を運用する当社がメディアをもつメリットを最大限活かします。ゲーム事業では、『SKYFLAG』の提供で培った「ユーザーに遊び続けてもらうためのノウハウ」をゲームに組み込み、世界中から注目されるゲームを開発していきます。
―広告業界を目指す求職者にメッセージをお願いします。
働くからには、熱意をもって働ける場を探してほしいです。その点当社は社員に、「クライアントに本質的な価値を提供するためなら、どんな挑戦でもしていい」と伝えています。ここに紹介した新規事業も、社員たちにとっての、次なる創造的破壊に向けた「挑戦の場」とするために立ち上げました。挑戦を繰り返さなければ、市場価値の高い人材にはなれません。熱意ある人材がそろっている当社で、ぜひ新しい挑戦をしてみませんか。
※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。
業界別起業家インタビュー記事
新着インタビュー記事
-
2021/02/01 更新
「通信業界のLCC」となり「顧客ファースト」をとことん追求する企業に
株式会社HUMAN LIFE 板垣 瑞樹
-
2021/02/01 更新
ベンチャー企業を阻む「成長の壁」を、新マネジメントツールで突破せよ
株式会社タバネル 奥田 和広
-
2021/01/20 更新
【Best Venture 100 カンファレンスレポート】成長できる企業の条件
freee株式会社 武地 健太 / 宝印刷株式会社 望月 良浩 / 株式会社オフィスバンク 新井 啓司 / ピー・シー・エー株式会社 伊藤 真一郎 / あいわ税理士法人 圡屋 憲 / 株式会社マネーフォワード 竹田 正信 / CRGホールディングス株式会社 古澤 孝
-
2021/01/20 更新
【Best Venture 100 カンファレンスレポート】「コロナ禍」でもピンチはチャンス、こうした変化に必ずニーズは眠っている
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー 高宮 慎一 / 株式会社トリドールホールディングス 代表取締役社長 粟田 貴也 / KLab株式会社 取締役会長 真田 哲弥
-
2021/01/20 更新
【Best Venture 100 カンファレンスレポート】ベンチャー企業を取り巻く経済環境は、どう変わるのか
マネックスグループ株式会社 松本 大

ベンチャー情報雑誌
「ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを取材」をコンセプトに編集している、2000年創刊のベンチャー情報雑誌です。
ベンチャー通信への掲載・取材希望の方
ベンチャー企業の採用力強化、自社の成長性・知名度アップのため、ベンチャー通信に貴社の取材記事を掲載してみませんか?