INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

高度な測量技術を有するIT集団の高い志
自然の価値を「可視化」できる技術で、社会課題を解決する
株式会社マプリィ 代表取締役 山口 圭司
Sponsored 株式会社マプリィ
特許技術を用いて『mapry』という測量アプリを開発したマプリィ。林野庁から、「スマート林業の実現に向けた先端技術」として紹介された同アプリには、さまざまな業界から注目が集まっている。「高度な測量技術を活かし、世の中のさまざまな価値を『可視化』したい」と語るのは、同社代表の山口氏。今後どのような事業ビジョンを描いているのか。現在の事業や測量技術の内容とあわせて、同氏に聞いた。
※下記はベンチャー通信88号(2023年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
林業のDX推進に不可欠な、データ基盤を構築
―事業内容を教えてください。
iPhoneやiPadといったデバイスで簡単に立木を測量することができ、それらのデータを「森林情報」として一元管理できるアプリ『mapry』の開発を行っています。デバイスに標準搭載されているリモートセンシング機能を活用したもので、デバイスを立木にかざすだけで木の直径や高さなどを瞬時に測量できます。測量にあたっては、当社が特許を有する独自開発の「3次元データ解析技術」を活用しています。この技術は、立木以外にも、たとえば作業道の幅や長さ、池の周囲の長さなどさまざまな対象物の測量に適用できます。さらに、それらの測量データは地理情報システム(以下、GIS)にそのまま落とし込めるため、「森林情報」として一元管理できるのです。
―この技術の意義についてどう捉えていますか。
いま林業の世界では、森林の効率的な管理に向けてDX推進の機運が高まっていますが、そこで当社の技術は「データ基盤の構築」という重要な役割を担うものと考えています。立木測量では従来、高額な機器が使われ、その操作も難しく、測量できる人が限られているのが実情です。そのため、十分な量の測量データを集めにくく、そのことがDX推進の障害になっていると言えます。それに対して『mapry』は、私たちが日頃使っているデバイスで簡単に測量でき、アプリをダウンロードするだけなので価格も当社の試算では従来の30分の1程度と安価で済みます。そのうえ、独自の特許技術による測量で精度は高い。林野庁の「令和3年度スマート林業構築普及展開事業報告書」では、スマート林業の実現に向けた先端技術の一つとして紹介されました。
こうした高度な測量技術が評価されている『mapry』は、じつは林業以外にも建設業などで導入されており、さらにさまざまな分野でも導入の検討が進んでいます。
こうした高度な測量技術が評価されている『mapry』は、じつは林業以外にも建設業などで導入されており、さらにさまざまな分野でも導入の検討が進んでいます。
インフラ施設の維持管理で、自治体関係者も注目
―どういった分野でしょう。
一つは農業分野です。たとえばドローンを飛ばし、上空から『mapry』でカボチャの大きさを測ります。一定の大きさ以上のカボチャを収穫したい際に、広大な畑で一つひとつ目視確認する労力をなくせます。また、橋梁や道路などインフラ施設の分野でも導入が検討されています。これらの施設を『mapry』で測量し、「図面のデータ化」を行うのです。そうすることで、点検箇所の測量結果や画像を図面データと紐づけられ、「維持管理情報」の一元管理が可能になります。国が推進する「インフラ長寿命化計画」に資するアプリとして、自治体関係者からも注目を集めています。
―注目度の高いアプリを開発できる理由はなんですか。
ひと言でいえば、当社のエンジニアが優秀だからですね。そもそも、3次元データを解析して測量結果を導き出すという当社の特殊なアプリは、数学の専門知識がなければ開発できません。そうした土台のもと、さらに当社のエンジニアは「課題発見力」が高いです。だから『mapry』も、「簡単かつ安価に測量する仕組みの構築」という課題の解決だけでなく、「測量データを利活用しやすくすべき」という測量後の活用シーンにまで踏み込み、測量データの一元管理もできるアプリに仕上げました。私はこれからも、彼ら・彼女らのように、技術を通じた社会課題の解決に取り組む挑戦を、会社として全力で支援していきます。
自分の力が社会に役立つ、大きなやりがいを実感できる
―今後のビジョンを聞かせてください。
私は、当社の測量技術を活かし、世の中の目に見えない価値を「可視化」したいと考えています。たとえば森林で、1本1本の立木の直径がわかれば、建材として流通可能な木材がどれくらいあるか把握できます。また、立木の大きさで根の太さや長さが推計できるため、森林全体の保水力、すなわち水資源量の算出が可能です。目に見えない価値を「可視化」できる当社の技術を通じ、地域の方々に森林の「財産的価値」を実感していただきたいです。そうすることで、地域特性を活かした森林の活用法や、その先の地方創生に貢献できると考えています。そのとき、当社で働くエンジニアであれば、自らの開発成果が社会に役立っているという大きなやりがいを実感できるはずです。高度な技術で社会課題の解決を目指している当社の一員に、ぜひ加わってほしいです。
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