INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

Roadグループ

「社会に希望の道を示し、令和を代表する企業」を目指す

Roadグループの「無限の可能性」を探る

Roadグループ

M&Aにより、2022年3月にRoadグループの一員となったシグニティ。「Webプッシュ通知」というマーケティングツールの先駆者だという同社は、さらに、特許を取得した独自技術で新たな広告配信プラットフォームを構築している。「広告市場の未来をつくる」と語るマーケティングソリューション事業部 事業責任者の上原氏に、今後のビジョンなどを聞いた。
※下記はベンチャー通信89号(2023年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

8,000万以上の端末に、月間約90億の情報を配信

―事業内容を教えてください。

 自社開発のWebプッシュ通知サービス『PUSH ONE』によるデジタルマーケティング事業と、『PUSH ONE』を活用した新たな広告配信プラットフォーム『WebPush AdNetwork』の運営を中心に事業展開しています。

 当社は2018年に設立され、Webプッシュ通知市場ではトップグループに位置しており、業界の「先駆者」として市場をけん引してきた実績があります。さらなる事業拡大を目的に、M&Aにより2022年3月にRoadグループに加わりました。Roadグループにとっては、今後のさらなる市場拡大が見込めるデジタルマーケティング領域で、「自社サービス」を用いた競争優位性のある事業を推進できるとの判断から、M&Aを実施したという経緯があります。

―Webプッシュ通知とは、どのようなサービスですか

 企業が、Webサイト上で通知を許可したユーザーに、Webブラウザ経由で伝えたい情報を配信できるサービスです。アプリによる同様のサービスもありますが、Webプッシュ通知の場合、別途アプリを開発する必要がありません。また、これまで非対応だったiОSへの配信がこの3月末から可能となり、ほぼすべてのスマホを対象に配信できるようになったことも注目される理由です。当社の『PUSH ONE』はメディアを中心に活用されており、8,000万以上の端末に月間約90億の情報が配信されています。現在、効果的な広告配信サービスとして高い評価を得ていますが、さらに、今後広告業界で起こる出来事によって、『PUSH ONE』の利用はますます広がると考えています。

デジタル広告で主流の手法が、今後活用できなくなる

―具体的に教えてください。

 「リターゲティング広告ができなくなる」というものです。リターゲティング広告とは、自社サイトを訪問したユーザーを、サイト離脱後も追跡して広告を表示させるものです。現在、デジタル広告の主流の1つといえるこの広告手法が、サードパーティーcookie(※)の規制を受けて利用できなくなるのです。具体的な時期は明らかにされていませんが、2023年後半頃に利用できなくなると言われています。こうしたことから、リターゲティング広告に代わる効果的なマーケティング手法を摸索している企業から、『PUSH ONE』の活用を希望する問い合わせが数多く舞い込んでいます。今後、『PUSH ONE』への注目度はますます高まると予想されますが、当社では、このサービスを活用して新たな広告配信プラットフォームを構築しました。それが、冒頭にお伝えした『WebPush AdNetwork』です。
※サードパーティーcookie : ユーザーが訪問しているWebサイトとは異なるドメイン(ホスト)から発行される、ユーザー情報が記録されたファイルのこと

―どのようなプラットフォームでしょう。

 簡単に説明すれば、『PUSH ONE』導入メディアに紐づいたユーザーの「スマホロック画面」に、広告配信できる広告プラットフォームです。現在、約200のメディアが『PUSH ONE』を導入しており、メディアごとにWebプッシュ通知を活用して情報配信できるユーザーを、何十万と抱えています。そうしたユーザーに、企業が広告を配信できるのです。「メディアが『PUSH ONE』を通じて情報配信できる仕組みを、別の企業が活用する」といったほうがわかりやすいですね。すべてのメディアをまとめると、単純に言えば8000万端末以上に広告を配信できますが、セグメント配信も可能です。たとえば、化粧品メーカーなら美容情報メディアを選定し、性別や年齢といった属性によるセグメントも配信分けできます。約半年間にわたって複数メディアにて試験運用を行い、導入企業からは高い反響が得られました。今後、本格運用していきます。

―今後のビジョンを教えてください。

 『WebPush AdNetwork』は業界初(※)の取り組みで、有難いことに複数の大手広告代理店からも注目されています。現在、広告代理店との共同企画で、既存の広告手法を活用したさまざまなコラボレーションを予定しています。また、「Webプッシュ通知×既存サービス」で新たな価値創出を目指しており、第一弾として当社グループのRoad Tech Solution(RTS)との共同で「Webプッシュ通知×Web制作」のサービス提供を始めます。目指す世界観は「WebプッシュをWebサイトの常識」にすること。当社が「広告市場でWebプッシュ通知は当たり前」という新たな常識を確立し、膨大なデータやメディアリレーションを活用して、マーケティング業界の「ディスラプター」となれるような挑戦を続けていきます。そうすることで、「令和を代表する企業を創る」というRoadグループの壮大なビジョンをともに達成したいと考えています。
※シグニティ社調べ
PROFILEプロフィール
上原 翔(うえはら しょう)プロフィール
1994年、大阪府生まれ。人材系ベンチャー企業で社会人生活をスタート。2017年に営業代行事業で独立。その後、東南アジア事業の立ち上げや営業コンサルティング企業での活躍を経て、2021年に株式会社Roadへジョイン。2022年から現職。



時流をとらえた画期的なサービスをひっさげ、Web広告業界において「新たな常識をつくる」と宣言するシグニティ。この挑戦の成否は、顧客に向き合う現場の最前線で活躍する、若きプロフェッショナルたちの双肩にかかっている。ここでは、各部門の若き精鋭5名を取材。自社サービスの可能性や今後のビジョンなどを聞いた。

時代がまだ追いついていない、新たなサービスを広げる

―みなさんの仕事内容を教えてください。

千葉:前職で培ったSEOやコンテンツマーケティングの知見を活かし、『PUSH ONE』を中心とするWebプッシュ通知サービス全体のマーケティング業務を担当しています。まだ世の中に広く知られていない、いわば時代がまだ追いついていないサービスです。これを一般常識へと認知を広げていくことが私のミッションです。
須田 私は『PUSH ONE』のインサイドセールスを主軸に、『WebPush AdNetwork』の提案も行っています。現在はメディア業界での導入が先行していますが、第二、第三の業界への浸透も始まろうとしており、積極的に提案を行っているところです。

星:須田と同様、私も両サービスのインサイドセールスを担当しています。これまでにないサービスですが、説明するなかで興味を持ってもらえることが多く、改めてサービスの優位性を感じています。

伊東:『PUSH ONE』の効果を最大化させるための運用支援や、お客さまの要望を実現に導くカスタマーサクセスを担当しています。お客さまの課題によって『PUSH ONE』の活用法もさまざまです。それだけに、導入後の支援が運用の成果を左右するため、積極的な提案を通じた「攻めのカスタマーサクセス」ともいえるコミット型の支援スタイルには、やりがいを感じています。

仲宗根:伊東と同じく、カスタマーサクセスを担当しています。お客さまの要望を即座に新機能開発に反映することも多く、その際は社内のエンジニアと連携し、要件定義にも関与します。スピード感と柔軟性を持ってサービスを進化させられるのは、自社サービスならではの強みです。

―『PUSH ONE』の魅力はなんですか。

千葉:『PUSH ONE』は、ECサイトやサービスサイト、リクルーティングサイトなど、さまざまなサイトの仕様に合わせて活用でき、「PV数を引き上げたい」「再来訪率を引き上げたい」「顧客とのコンタクトポイントを増やしたい」といった多様な要望を叶えるプッシュ通知サービスです。開発・運用コストが高い従来の自社アプリやLINE公式アカウント、メルマガなどよりも安価にプッシュ通知を実現でき、しかも当社の運用実績では、メルマガの10倍のCTR(クリック率)を実現できます。

伊東:たとえば、ECサイトでの活用の場合、自社ECサイトに紐づくオプトイン(通知許諾)ユーザーを量産できるのも特徴です。これは、メルマガやアプリよりもライトなタッチポイントで形成された、いわゆる「ライトな準会員」となりますので、潜在顧客をターゲットにしたマーケティング活動との親和性が非常に高いです。既存のWeb集客施策とセットで活用することで相乗的な効果を得ることが可能です。

仲宗根:また、ECサイト以外にも、サービスサイトのコンバージョン改善やリクルートサイトでの採用見込みユーザーのナーチャリングなどでも活用できるように、将来的にはすべてのWebサイトで活用してもらいたいですね。

千葉:まだ詳細は言えませんが、現在、新規集客ができるWebプッシュ通知サービスのローンチを準備中で、いままでにない価値提供を進めていく方針です。

プライベートゾーンを「新しい広告枠」に

―一方、『WebPush AdNetwork』には、どのような可能性があると考えていますか。

須田:メディアに紐づくユーザーにプッシュ通知で広告配信できるサービスで、このネットワークには約200のメディアが参加しています。ニュースの記事が更新される際のスマホのロック画面、いわばプライベートゾーンを「新しい広告枠」として活用できるところが画期的だと考えています。我々は、メディアに溜まっているオプトインユーザーを有効活用し、商材とのマッチングを図る新たな世界観を提案しています。

星:『WebPush AdNetwork』は、広告クライアントとユーザーだけではなく、メディアにとってもメリットがあるサービスです。「広告収益を上げたい」と考えるメディアは、従来のように広告表示枠を増やしたことでサイトの印象が悪化し、PV数が下がるといったことが避けられるからです。通知されるなかで気になる情報だけを見ればよいので、広告がノイズになりにくいのです。

千葉:Cookie規制やiOSへの対応という動きを受け、『WebPush AdNetwork』の注目度も高まっていくことが予想されます。それに合わせて、サービスの進化も考えています。性別・年齢・居住地といったユーザーの「デモグラフィック」、趣味・嗜好性といった「サイコグラフィック」をもとにしたセグメント配信機能の強化やメディアとのコラボレーションPR企画など、当社だからこそできるサービス強化を通じて、インターネット広告市場における確固たるポジションを築いていきます。

自分たちが「道をつくっていく」という想い

―今後のビジョンを聞かせてください。

須田:現在の8,000万端末のユーザーを、1億、2億へと増やし、まずは「1サイト1プッシュ」の実装が当たり前と言われるサービスに成長させていきます。

仲宗根:Webプッシュ通知サービスの有用性を考えれば、これが当たり前の世の中がまもなく到来すると思います。その世の中で先導者の役割を担っていきたいです。

伊東:『PUSH ONE』や『WebPush AdNetwork』を通じて広告業界に揺るぎない「新たな常識」をつくることは、ここにいるメンバー一同がブレずに抱いている信念です。仲宗根が言う世の中を必ずお見せします。

星:私も、その世の中をつくっていくことに強く共鳴しています。そのために、「市場を取りにいく」「業界を取りにいく」という考え方ではなく、自分たちが「道(Road)をつくっていく」という想いで新たなものを生み出していきたいです。

千葉:その先には、シグニティやRoadグループでなければできない、と思えるような未来を実現していきたいです。「夢に向かって折れない心」を持った我々なら、それができると信じています。
PROFILEプロフィール
株式会社シグニティ 企業情報
設立2018年9月
資本金5,000万円
事業内容プッシュ通知配信サービス『PUSH ONE』および『WebPush AdNetwork』の開発・運営事業、システム開発事業、サービスおよびシステム開発におけるコンサルティング事業
URLhttps://www.signity.jp/
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