INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

Roadグループ

「社会に希望の道を示し、令和を代表する企業」を目指す

Roadグループの「無限の可能性」を探る

Roadグループ

2022年2月、Roadグループにとって初のグループ会社として設立されたResilient。太陽光パネルや蓄電池といった一般家庭向けのスマートハウス化商材を展開する同社は、脱炭素社会を目指す世界的な潮流にも乗り、初年度売上は下半期だけで5億円を超えた。さらに、設立2年目の今期中には単月売上が3億円を超える見込みだ。その躍進を支えるリーダー陣3名を取材し、急成長の要因などを聞いた。
※下記はベンチャー通信89号(2023年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

「業界の常識」とは一線を画す「お客さまファースト」の姿勢

―急成長の要因はなんですか。

田内:まず、エネルギー問題に対するお客さまの関心の高まりは大きな要因ですね。環境問題へのつながりなど、私たちがエネルギー問題に取り組む重要性をご説明すると、理解し強く納得していただけます。

髙橋:それだけでなく、お客さまは電気代の高騰も家計からダイレクトに感じています。まさに、私たちは社会問題を解決する事業を提供しており、そのことが多くのお客さまの支持を集めているのだと思います。

中島:同業他社も少なくありませんが、当社の大きな差別化ポイントは、「お客さまに対する姿勢」です。それは、当社の経営方針が大きく起因しています。

―どのような方針でしょうか。

髙橋:インセンティブ比率を抑える経営方針です。同業他社は営業担当者のインセンティブ比率を高くする傾向にあり、それは「業界の常識」とも言えます。インセンティブ自体が悪いわけではありませんが、その比率は「お客さまに対する姿勢」に大きく影響すると考えています。

田内:比率が高すぎると、営業担当者の意識がお客さまファーストの姿勢や社会問題の解決よりも、個人の対価に強く向いてしまいます。そうなると「社会のため、お客さまのため」という、私たちがもっとも重視している姿勢など伝わるはずがありません。

中島:当社は、独自の評価制度や経営方針で、業界では異例の営業スタイルを構築しています。そこから、同業他社とは異なる価値を数多く生み出しています。当社代表の平井も、就任当初から一貫して「持続可能な成功」を追求する姿勢を大切にしており、日頃から「社会やお客さまの課題を解決することこそ仕事」と語っています。



Roadグループ初のグループ会社として、エネルギー事業を展開し、グループきっての「稼ぎ頭」となっているResilient。グループの経営哲学を体現し、同社を急成長へと導く手腕を発揮しているのが、代表の平井氏だ。ここでは、経営において大切にしている信念や、今後の経営ビジョンなどについて同氏に聞いた。

「失敗」の経験により気づけた「経営の本質」

―改めて事業内容を教えてください。

 各家庭の電気の自給自足を実現するため、太陽光パネルや蓄電池、省エネ家電といった機器を販売し、戸建て住宅をスマートハウス化するお手伝いをしています。脱炭素社会の実現に向けて、いま世界中が本腰を入れて取り組んでいますが、とりわけ日本は火力発電の比率が高い状況です。燃料となる化石燃料の多くは輸入に依存し、国家財政の悪化にもつながっており、世代を超えた大きな社会課題となっています。こうした課題解決に向けた社会的な要請を受け、市場が拡大し続けるエネルギー業界ですが、その一方で業界には自らの利益を重視するあまり、お客さまをないがしろにする事業者が後を絶たないのも事実です。そうした「業界の実態」と決別し、この社会問題の解決への貢献を事業の第一義に掲げることを、当社は宣言しています。

―そうした信念を抱くようになった契機は、なんだったのでしょう。

 かつての「失敗」が、現在の信念を形づくっています。高校卒業後、ベンチャー企業を経て22歳で起業した私は、会社の儲けしか見ない経営に走ってしまいました。その結果、3年目に経営が行き詰まり、一人の人間としても未熟な私から社員も離れていきました。みんなをつなぎとめるものがなかったからで、経営の根底にあるべき「理念」がいかに大事かを思い知らされました。そのとき、私の心に深く刻み込まれたのが、「他人の利益を図らずして、自らの繁栄はない」という「経営の本質」でした。

 その後、営業系ベンチャー企業の取締役副社長のオファーを受け、経営の立て直しを託されました。このとき、過去の失敗から得た信念を胸に、自ら現場の最前線に立ち、業績をV字回復させたことは大きな自信になりました。そうした自信を掴んで今後の進むべき道を模索していた頃、大きな出会いがありました。

―どのような出会いですか。

 かつてベンチャー企業で働いていたときの先輩で、当時のRoad代表だった片江や常務取締役の大山との再会です。彼らが語る「Roadは社会に希望の道を示すために経営している」「企業経営で重要なのは、利益を超える企業としての目的」という経営哲学に深く共感しました。私は「カッコいい選択をし続ける」という行動指針を自らに課していますが、その指針に基づいて考えた結果、より社会の役に立てる人間になるために、自分がトップになることへのこだわりを捨て、Roadグループへの参画を決めたのです。

―Roadの哲学を、Resilientではどのように体現しているのでしょう。

 事業では、「目の前の相手に尽くし、喜んでもらうこと」を目的に置くよう説いています。目の前の相手とは、顧客はもとより、取引企業も尽くすべき相手です。また、社内に目を向ければ、仲間たち。仕事を通じて、こうしたすべての人たちの成功をひたむきに追い求めようとする誠実な「人格」「人間力」を養っていくことを大切にしています。

 その姿勢は、職業人としてだけでなく一人の人間としても大切にすべきであり、どんな逆境や困難に直面したときでも変わらず、挫けず何度でも使命に挑み続けようと誓っています。「再起力」や「強くしなやかに立ち直る力」を意味する社名「Resilient」には、そんな想いが込められています。

「人間力」を兼ね備えた、優秀な経営人材の輩出が使命

―今後のビジョンを教えてください。

 社会的要請を受けて急成長する当社のエネルギー事業は、Roadグループでは現時点で「稼ぎ頭」と位置づけられています。その役割を意識しながら、将来のグループ戦略の礎を築く戦略的投資の原資を生み出すとともに、「人間力」を兼ね備えた優秀な経営人材を輩出することが当社の使命と考えています。そのためには、現在の関東圏から、ゆくゆくは全国に事業基盤を広げるとともに、取引企業とも永続的なパートナーシップを広く築いていく考えです。私自身も、新規事業開発・CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)部門の責任者として、エネルギー事業に続く新事業の創出にも挑戦していきます。その過程で、年商100億円という目標は達成されているはずです。Roadグループにとって初めてのグループ会社である当社は、どこまでもその理念を体現し、「新時代のビジョナリーカンパニー」として、社会に新たな価値を提供し続けられる存在でありたいと思っています。
PROFILEプロフィール
平井 聖人(ひらい まさと)プロフィール
1994年、東京都生まれ。高校卒業後、ベンチャー企業で採用業務に従事。2017年に営業代行事業で独立。その後、2019年に営業会社の経営再建に参画。2022年にRoadグループ初の子会社である株式会社Resilient代表取締役に就任。
株式会社Resilient 企業情報
設立2022年6月
資本金5,000万円
売上高5億3,000万円(2023年1月期)
事業内容太陽光発電パネルや蓄電池などの販売事業、エネルギーソリューション事業
URLhttps://resilient-inc.co.jp/
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